英国ロイヤル・バレエの新星・小林ひかる、新国立劇場デビュー
Ballet "Baja Dale"
Hikaru Kobayashi is the person of attention who was large-promoted to the leading role of "Sleeping Beauty" of the British royal ballet, and stored a great success.Selection of the leading role is an inspiring feat which ranks second to Ms. Miyako Yoshida in Japanese people in the great work of the home and the British royal ballet.It became the first opportunity to see in Japan Hikaru Kobayashi who became a first soloist of the British royal ballet.Although it thought that seeing "Baja Dale" would pass this time since this time is the 5th time and Zakharova's "Baja Dale" is seen last time, he has bought a ticket with saying that Hikaru Kobayashi is seen.
小林ひかるさんは、英国ロイヤル・バレエの「眠れる森の美女」の主役に大抜擢されて大成功を収めた注目の人です。本場・英国ロイヤル・バレエの大作で主役の抜擢は、日本人では吉田都さんに次ぐ快挙です。その英国ロイヤル・バレエのファースト・ソリストになった小林ひかるさんを日本で見る初めての機会となりました。「バヤデール」を見るのは今回が5回目で、前回ザハロワの「バヤデール」を観ているので今回はパスしようかと思っていましたが、小林ひかるさんが見られると言うことでチケットを買ってしまいました。
英国ロイヤル・バレエでの小林ひかるさんの「眠れる森の美女」の舞台は、「ぞくぞくして心を奪われた」「忘れがたい魅惑的なデビュー」「内気で美しい微笑は、暖かく誠意に満ち、観客に喜びを与えた」など地元の多くの専門誌で絶賛されました。
「ラ・バヤデール」を見るのは5回目で、近いところで印象に残っているのは2000年に同じ新国立劇場で、ボリショイバレエ団のアントニーチェワの舞台、2008年5月のザハロワの舞台です。
アントニーチェワのニキヤは確かな技術で堅実な踊りを見せていました。ソロル役は、アフリカ系の容姿で長身のアコスタでしたが、柔らかく跳ぶ演技や上半身の感情表現も気品に溢れて優れたパートナーでした。実はアコスタは、以前東京バレエ・フェッシバルで一度観ていました。そのときは未だプリンシバルになる前で全く知らないダンサーでしたが、出演者の中では抜群にうまいダンサーだと思っていたら、英国ロイヤルバレエのプリンシバルとして、再び観る事ができました。正直言うとこの舞台は、アコスタが主役のような舞台でした。アントニーチェワは脚が長く子顔の抜群のプロポーションで、技術や表現に全く隙がありませんでしたが、なぜかアコスタの表現の方が魅力的でした。高圧的で傲慢な敵役のガムザッティ役の田中祐子も、黄色い衣裳が似合っていて美しく、ニキヤとの対決シーンや高圧的に振舞うシーンで主役に負けない存在感を示していたことも、アントニーチェワが際立って見えなかった原因かも知れません。
そして、今回の小林ひかるさんの舞台です。バヤデールとは、寺院の巫女の舞姫のことです。第1幕、巫女の舞姫ニキヤの登場です。女優で言えば松雪泰子さんのような容姿で、なにか儚げな雰囲気も松雪泰子さんに似ていると思いました。ニキヤが登場して踊るステップや踊りがとにかく滑らかで流れるような、動き、飛び跳ねるときも鳥のように滑らかな動きです。スピードに緩急があり、まさに舞台を舞っているという感じでした。
全身のラインすべてから荘厳で、近寄りがたく眩いほどの美しさがあふれ出ていたザハロワとは違って、どこにでもいる普通の可憐な巫女という感じでした。ザハロワは、後半にニキヤの芯の強さを表現していました。後半に益々テンポアップして、より激しく踊る振り付けで、ザハロワはニキヤの芯の強さ強調しているように感じましたが、小林ひかるは、あくまで清々しい雰囲気で踊り通しました。
恋人ソロルと会い、ふたりのパドドゥ。恋人に会ったときの喜びを、身体全体を使って表現し、可愛らしく素直で好感が持てました。美しさと自立し女性を感じたザハロワとは、対照的でした。
領主ラジャの娘で恋敵のガムザッティがニキヤを呼びつけ、ソロルとの結婚を告げると、ガムザッティとニキヤとの言い争いとなり、思いあまってニキヤがそばにあった短刀を振り上げる情熱的シーンは、本当にニキヤが可哀そうになってしまうのは、今までの普通の可憐な巫女としての役作りから来るのでしょう。
第2幕、ソロルとガムザッティの結婚の祝いの席、そこで踊るニキヤの踊りは、悲しみにしなる肢体で、情感あふれる表現していました。心情表現も見事で、ソロルからのプレゼントと言われて花かごを受け取り、無邪気に喜んで踊るシーンは可愛さにあふれていました。その後ガムザッティにより花かごに仕組まれた毒蛇にかまれて、もがき苦しんで踊り続けながら力尽きて死んでいく表現との落差は強烈に印象に残りました。
第3幕でも、小林ひかるは、この世のものではない幻影を思わせる踊りでも、透明感と優美さにおいて他の踊り手と比べて傑出しており、人間でない幻影であることを感じさせる美しさでした。
全体の感想として、小林ひかるは、テクニックや表現力の完成度が高く、身体にすばらしい柔軟性があり、跳躍しても音がしないような、流れるような動きと緩急を感じさせるスピードのある演技はすばらしいものでした。
ザハロワのような女王のようなオーラや、吉田都のようなすごい踊りを見せた後に、にこりと笑う貫禄はありませんが。それに変わる清楚さがあり、好感が持てました。
小林ひかるのことばかり書きましたが、他のダンサーもレベルが高く楽しめる舞台でした。
ソロ役のマトヴィエンコは膝、足首、足の指先まで柔軟性を感じさせ、跳躍のスピード感や自分の裏切り行為への後悔を表現した、スケールの大きい表現など迫力がありました。踊ります。だから、感情をあらわにするジャンプに、勢いがありました。2人の魅力的な女性に運命を翻弄されるソロルの役を見事に表現していました。
恋敵のガムザッティは、ソロルがニキヤのことを愛していたのに、政略結婚とはいえ、裏切ってガムザッティに惹かれて婚約してしまう設定の役柄です。したがってガムザッティは、ニキヤとは違った魅力を持ったダンサーが演じる必要があります。ガムザッティ役の厚木三杏は、新国立劇場バレエ団のキャストでは主役を踊っている人だけあって、第2幕のソロルとのパドドゥの場面では、自分が主役であることを強く主張しているような堂々とした踊りでした。
他のキャストもコールドバレエもレベルの高いものでした。3幕は有名なコールドバレエでは、新国立バレエ団のコールドバレエはさすがに、一人一人の立ち位置や間のとり方が完璧で、「影の王国のコールド」の魅力を十分表現していました。
小林ひかるさんは未だ日本では知名度が低く、人気のあるザハロワの降板ということもあり、客席は空席も目立ちましたが、彼女の踊りのレベルの高さを体験できて良かったと思います。私の見る限りでは、いずれ誰もが日本のプリマ・バレリーナの頂点に立つダンサーだと認める日が来ると思いました。
(2011.1..18 新国立劇場)
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詳しいレビューで、わくわくです。観に行けばよかったな…
しかし絵画だけでなくバレエも本当にお詳しいのですね。尊敬です。
私は川村真樹さんの二キアを鑑賞させていただきましたが、ブログを拝見して小林ひかるさんをすごく観たくなりました。チェックしてみます★
私の女性の友人でバレエをやっている人がいます。彼女とだったら一緒に見に行ってもいいですけど、一人ではねぇ。
私にはマラソンや自転車・登山など自分で行動する方が似合っているようです。
バヤデールといえば、熊川さんの金色の仏像が出てるDVDでは観たことはあるものの、実際には観に行ったことがないので、いつも行ってみようと思っているものの、結構上演機会があるので油断してまだいけていません。
いつもながら、詳細なレポートで、やっぱりいっておけばよかったと残念な気分です。ザハロワ降板のニュースは見てましたが、代役が小林さんだったんですね、ますます惜しかったです。
以前絵画のときにdesireさんにお聞きしたら、優れた作品をたくさん見れば分かりますよ、とおっしゃったのを記憶していますが、ハレエも優れたバレリーナの舞台をたくさん見るしかないのでしょうか。そうだとすると、相当投資しないと分かるようにはなりませんね。(笑)
ブログを読ませていただくと、ザハロワさんと小林さんの役作りはかなり違うように書かれていますが、同じ作品でも、ダンサーが違ったり、振り付けが違うとそんなに違うものなんですね。
確かにドラマや映画でも配役により、全く違った作品になったりしますね。映画「白夜光」を見に行ったのですが、ドラマで綾瀬はるかが演じていた役を、掘北真紀がやっていたのですが、掘北真紀の演技を見て、初めてあの役は悪女なんだと分かりました。
バレエもしっかり見ると、きっとそのくらい演ずるバレリーナにより変わるのでしょうね。
小林ひかるさんは、日本人の英国ロイヤルバレエのファンなら誰でも知っているくらい注目されている人です。まだ、新国立劇場に呼ばれていなかったのはかえって意外な思いで、ブログを読ませていただきました。desireさんが表現されているように、すばらしいダンサーです。まだ若いので、これからどんどんうまくなると思います。私も小林ひかるさんを応援しています。
ザハロワのファンだったので、ザハロワ降板と聞いて「ラ・バヤデール」のチケットを撮るのをやめてしまいました。でも、ブログを読ませていただくと、見たほうがよかったと後悔しています。日本人でも優れたダンサーが出てきているのですね。これからは、小林ひかるさんにも注目してみます。
ザハロワのような女王のようなオーラがあると言われましたが、これは彼女の美貌にも要因がありますが、細かい表現力がまだ1段上のものがあるからでもあると思います。吉田都さんに貫禄をお感じになるのも、表現力にまだ吉田都さんにまだ1段上のものがあることの表れだと推測されます。小林ひかるさんも研鑽を積んで、このふたりの結うな世界のトップに近づくことを期待したい、という気持ちで読ませていただきました。
ブログ読ませてみらいました。との世界もそうですが、バレエ会もどんどん若い才能のある人がでてきますね。バレエのことは全然分かりませんが、お話は読んでいて面白いです。では、また!
バレエはも「白鳥の湖」と「ジゼル」が好きですが、新国立劇場では、「ジゼル」はやらないようですね、お話の小林ひかるさんが、ジゼルを踊ったらもぜひ見に行きたいと思いました。
バレエの舞台にって華やかに踊っている陰には、毎日血のにじむような努力と、過酷な減量など厳しい試練があります。desireさんのように、真摯に舞台を見てダンサーの努力の成果であるバレエの表現を正しく見ていただいている方のブログを読むと安心します。
小林ひかるさんについてのブログの中には、「小林ひかるさんがやせすぎてアバラ骨が゛気になって見れなかった。やは美しいザハロワ出なければダメたる。』なんて書いているのを目にしました。バレエ界でもとびきりの美人のザハロワとそんな風に比べて見るなら。バレエなどにこないで、美人もモデルが集まるファッションショーがグラビアアイドルの撮影会にでも行けばよいと思います。(笑)
desireさんのよう真剣にバレエダンサーの器量や努力を謙虚に見ていただける方画いると思うと励みになります。バレエだけでなく、他の芸術にも真摯に向き合っておられ、今後のブログの記事にも期待しております。
小林ひかるさんという将来有望なバレリーナがいることを初めてしりました。はず背らしい才能があれそうですね。私もこれから注目してみます。ありがとうございました。
いつも、素晴らしい内容のブログに感心します。ご紹介ありがとうございました。
私は、小林ひかるさんの清らかなニキヤ、とても好感がもてて、素敵だったと思います。
これから、日本で彼女の踊りを観る機会が増えるといいですね。
とても素敵なブログに見入ってしまいました。
私はザハロワさんのファンだったので
小林さんの舞台は見送ってしまいましたが、
とても良いバレエだったようなので
嬉しいです。
また、お邪魔します。