美しい宮殿装飾と世界屈指の近代絵画・現代絵画のコレクション
エルミタージュ美術館 Ⅰ
Hermitage Museum
冬宮の宮殿を右側に進むと、大ホール、孔雀の間、ヴゥドアール、真紅の客間、黄金の間、白の内装に金色のシャンデリアが映える白の間と華麗な室内装飾に魅せられます。美術館の中は非常に複雑で迷ってしまいそうなので、再び大使の階段に戻り、イタリア美術のある新エルミタージュに向いました。
建物の間にある空中庭園に面して愛人がエカテリーナ2世にプレゼントしたという「孔雀の時計」のあるパビリオンの間がありました。華麗な宮殿装飾ではありますが、シャンデリアと鏡が光のシンフォニーを織り成し、なんとん心落ち着く空間でした。
エルミタージュ美術館の冬の宮殿の3回は、印象派、新印象派、ポスト印象派とそれ以降の近代、現代絵画の傑作郡が展示されています。傑作だけでも膨大な数になり、ここで観た作品すべてを紹介することは無理ですので、未だ来日していない傑作を中心にご紹介したいと思います。
ここでの最大の見所はゴーガンのコレクションです。一部屋全体がゴーギャンの傑作で埋め尽くされていました。ゴーギャンの作品は、具体的生きたモデルとリズムカルに絡み合った奇跡的な寄せ集めに溢れていました。『果物を持つ女』」褐色の肌が美しく、未開の世界の女性と自然との調和を描いた作品です。『奇跡の泉』は草花と女性が美しく調和して描かれ、装飾的な美しさもあります。ゴーギャンの象徴性は、その謎めかしく、語りつくされていない何かで観る人の興味をそそります。この部屋はゴーギャンの傑作ぞろいで何時間いても飽きないですが、もう美術館にいられる時間も少ないので他の部屋も見てきました。
ゴッホの作品も充実していました。『夜の白い家』は1890年5月にパリ郊外オーヴェル=シュル=オワーズに移ってから描いた作品で、2階建ての家の右上に黄色い星がひときわ明るく輝いています。1995年に「戦利品絵画」の一点としてサンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館から発表された『アルルの闘牛士』は、大観衆の織り成す光と影を描いた作品、『エッテンの庭の思い出』は、ゴーガンと一緒に生活していたころの作品で、ゴーガンの影響で草食性もあるが繊細な色彩が独特な『あばら屋』はゴッホがなくなる直前の作品など傑作ぞろいでした。
マチスは彼の大表的な作品がチスの部屋を形成していました。マチスは事故の芸術を色彩の役割に重点を置いて作品を創造しているのが分ります。『家族の肖像』はマチスの伝統的な肖
文字をくりっくすると作品画像と説明ににリンクします。
マティス『赤い部屋(赤のハーモニー)』
ピカソの鮎の時代の代表作『犬と少年』、ドランの美術の全貌が分かるようドランの作品だけの部屋もありました。本場ヨーロッパでも認められていなかった前衛画家の作品を精力的に集めていた人物が、帝政ロシアにいたということは驚きです。
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サンクトペテルブルグが世界遺産に認定されたのが、クレムリンと同じ1990年です。
ちなみに、フィレンツェが1982年、イスタンブールが1985年、水の都・ベニスが1987年です。
この順番が何を意味するのかは、よく分かりません。
エルミタージュ美術館に限らず,メトでもルーブルでもナショナル・ギャラリー・ロンドンにしろ,よくもこのように内容的に幅広く,作品年代の点からも超長期にわたる期間の展示物を集めたものですね。
そういう点(収集の話)をテーマにした著作もあったようで,貴兄の写真を拝見しながら,もう一度読み返してみるかなどと考えています。
先日はご訪問&コメントありがとうございました♪
エルミタージュは、死ぬ前に1度は訪れないといけないところです(笑)
宮殿もさすが、絢爛豪華ですね。
写真も綺麗!
レンブラントがお好きなのですね~
本格的な美術ブログをやっていらっしゃるのですね。
私は大学で西洋美術史をを学びましたが、ブログはローマの日常生活を書いたものです。
時折、美術品の解説もしますが、普通の人向けです(笑)
エルミタージュ美術館は、レンブラントとゴーギャンのコレクションが充実しているのですね。レンブラントの作品はエルミタージュから何点からい二つしていますが、それはごく一部で、他にも傑作がたくさんあることが分かりました。
ルバランの「少女時代の聖母マリア」とフラゴナール「盗まれた接吻」は一度来日したことがありませんでしたっけ?
ルノワール「鞭を持つ少女」、マチスの「ダンス」や「赤い部屋」も一度日本で見た記憶があります。
最近はありませんが、一時「エルミタージュ美術館」というのが度々開催されていた時期がありましたね。
エルミタージュ美術館は、元々宮殿なので、展示室が壮麗ですね。こで名画の数々を見ると、日本の美術展で見るのとは違った感動が味わえたのではないかと思います。
エルミタージュ美術館にレンブラントのコレクションがあるのは聞いていましたが、これだけ多くの傑作があるとは思いませんでした。
「ダナエ」「放蕩息子の帰還」なとは、息を呑むほどの傑作なのでしょうね。
同じを代表する画家ルーベンスの作品のについて、バロック的な宮殿装飾をたくさん見てきた後は、少し消化不良になりそう、といういお話は大変面白いと思いました。
確かにルーベンスはバロックを象徴するすごい画家なのでしょうが、バロックの枠を超えない、それに対してレンブラントは、バロックという時代をを超えた魅力があるということでしょうか。
ゴーガンやマチスも含めたエルミタージュ美術館のレポート、大変参考になりました。これを参考に、私もエルミタージュ美術館に行ってみたいと思います。
エルミタージュ美術館の2回にわたるレポートを読ませていただきました。
自分の足で歩いて、しつかり作品を鑑賞されてきたことが、文章からも感じられます。
ダ・ビンチ、レンブラント、ゴーギャンなとこの美術館の魅力のコレクションを堪能され、従事した1日でしたね。
宮殿としての美術館内の写真も大変きれいです。
ありがとうございました。
私はしばらくフランスに住んでいたので、サンクトペテルブルグはフランス的な雰囲気もあるように思えます。
エルミタージュ美術館は、フランスのルーブル美術館と並び称されますが、ルーブル美術館よりずっと宮殿的要素が強いように思われます。
レンブラントのコレクションはさすがにすごい傑作揃いですね。
たくさんのすてきな写真たでエルミタージュ美術館の雰囲気が感じとれました。
ありがとうございました。
《宮殿装飾の華やかさに、絵画が地味に見えて...》の文、
desire_sanの写真を見て、納得しました。
頭を切り替えつつ、二つの世界に没頭してみたいです♪
前にも書きましたが、音楽留学でサンクトペテルブルグに住んだことのある友人が、毎週のようにエルミタージュ美術館に通いましたが、彼女がお気に入りの場所が、ダ・ビンチの間とレンブラントの部屋だったそうです。
ダ・ビンチととレンブラントの作品は、ただ美しいだけでなく、見る人に精神的に訴えるものがあるのだと思います。
こんばんは。
どのようなところか、のイメージがつかめて、うれしいレポートですね。
レンブランドの傑作がたくさんあるまに驚きました。すばらしい体験をされましたね。
一連のブログを通して、もう一度ゆっくり見せてもらうとい、サンクトペテルブルグの理解が更に深まるように思います。
エルミタージュ美術館の中をご紹介いただいてありがとうございます。
興味を持って拝見させていただきました。また、どうぞお誘いください。
建物のスケールも大きいけれど、収蔵量の多さも半端じゃないですね。ゆっくり見ていたら何日かかることか・・・。
日本の美術館では写真撮影禁止というのがほとんどだけど、海外は自由なのが一般的なのでしょうか。
私もツアーでエルミタージュ美術館に行きましたが、2時間コースでした。宮殿装飾の案内が中心で、絵画鑑賞は駆け足でした。
レンブラントの部屋にも行きましたが、いたのは5分で、何があつたのか覚えていませんでした。
印象派以降の部屋の案内も合計20分位で、ゴーギャンのコレクションが重要であるという説明はありませんでした。
ブログを読まして頂き、お恥ずかながら、エルミタージュ美術館に行ったら何をみてくるべきかが分かりました。もう遅いですね。 (笑)
でも、ツアーで駆け足で廻ったエルミタージュ美術館を思い出し、心に刻むことができました。ありがとうございます。
dezire_さんのロシア旅行のレポートや美しい写真をみせていただき、かなり私のロシアに対するイメージが変わりました。
文化遺産を大切にする国なんだなということが良く分かりました。
今回のエルミタージュ美術館の写真や美術品に対する明快な説明も大変楽しめました。
ありがとうございます。
載せられているお写真を拝見すると、私が見たときより中がずっときれいになったのに驚きました。それとも、写真の撮り方が上手で、きれいに見えるように撮っているのかな? (笑)
レンブラントの傑作には、私も感動しました。これだけ傑作をそろえて入間のは、欧州でも彼の地元、オランダ以外ないのではないでしょうか。
宮殿装飾もすごく目をうばわれてしまいますね。絵画もすごい作品が揃っていますね。
私も一度は行ってみたい美術館でしたので、大変参考になりました。
写真もきれいで、説明も分かりやすくすてきなブログですね。
じっくり、名画を見てこられてようですね。個人旅行で行かれたのですが。
私も絵は好きで美術館をまわるツアーによく行きます
昨年はプラド美術館も行きましたが、ツアーなので時間がなくゆっくり見られませんでした。カラバッジョ展もやっていましたが、駆け足で通り過ぎたようで、何も覚えていません。
エルミタージュ美術館はすばらしい絵が多いので、個人旅行で行きたいですが、英語もできない私にはちょっと無理ですね。
レンブラントも是非観に行ってみたいです。
でも、行くとなったら、ツアーとかではなくて、それだけのために何日か滞在するのがよいのでしょうね。
ワタシは近代が好きなのですが、マチスなども収蔵されているのは知らなかったので、驚きました。
まるで、自分が観て来たようになれる仔細なレポートですが、是非いつか、実現したいと思います。
私は真冬のやすい時期にツアーでロシアに行きました。 エルミタージュ美術館も行きました。ほとんど人がいなくて、ゆっくりと観れて良かったです。外はものすごく寒く、昼間でも午後になると暗くなるので、観光はあまり出来ませんでしたが、その分エルミタージュ美術館をじっくりと見れて満足しています。Dezireさんのブログを拝見して、あの時の思い手セが甦ってきました。最高に素敵な写真ありがとうございまました。
ますます行ってみたくなりました>。
ロシアの旅、サンクトペテルブルグには2006年9月に行きました。
エルミタージュ美術館は魅力的でした。
そして、dezireさんと同じように、レンブラントのコレクションに惹き付けられました。
このことについて、
「めいすいの海外旅日記」ロシア編第3日に記述していますので、読んでいただけたら幸いです。
http://www.ne.jp/asahi/mizukawa/tomo/russia/third-day/no3.htm
ただ、やはり美術館の建物そのものに目が行ってしまいます。
外部も内部も「白と金と薄いブルー」のトーンが目立ち、それが豪奢な中に清潔感を醸しだしているのがすばらしい。
素晴らしいコレクションですね。
数ある「ダナエ」の中でも
このレンブラント作のものとテッツィアーノの作品が
一番好きです。
掲げた右手の語る言葉のなんと豊かなことでしょう。
私がどうしても会いたかったレンブラント作品のひとつ
「ベルシャザルの酒宴」に
昨年ようやく対面することができました。
次はドイツで「ガニュメデスの誘拐」に対峙してくるつもりです。
それにしてもお疲れ様でした。読んでいるこちらもタップリ感に満たされました。
気が付いたのですが、エルミタージュにはロシア絵画が展示されていないのですね。なるほど、近くの「国立ロシア美術館」とはっきり区分している訳ですね。
ロシア美術にも心酔している私は、国立ロシア美術館を訪れるのも夢です。
のだと関心してしまいます。現地で鑑賞されたdesireさん、さぞかし胸
いっぱいお腹いっぱいの美術旅行だったのではないでしょうか?
それにしてもロシア建築もロシア帝国の成立を見てもいかに
ヨーロッパに憧れていたか、意外とストレートに表現されていて
面白いです。もう殆どコンプレックスなんですね、これは。
Mariさんご紹介の「ベルシャザルの酒宴」は、「夜警」などと同様、是非機会を作ってみたいと思っています。
棚倉さん、ロシア絵画は、ロシアは、サンクト・ペテルブルグ Ⅱて紹介したロシア美術館にあります。 しかしなぜか、ロシアが生んだ最大の画家・シャガールとカンディンスキーは、どちらにもないようです。
西欧の画家は好んでも、ロシアの前衛画家は好まれなかったようです。
phantom さんが言われる、殆ど「西欧のコンプレックス」は、ブログに書きませんでしたが、私も感じました。
自国の文化に対する自信にあふれた、フィレンツェやベニスとは。全く違うと思いました。
普段パソコンを使わないのですが、こちらへはパソコンで見ないともったいないのでやっと来ました、遅くなってすいません
色とりどりの絵画を収めるのに宮殿の白は最適!
宮殿って本当にあるんですね。すばらしいです
ん〜シャガールもカンディンスキーも後に外国国籍を取得したことが影響しているのかも知れませんね。
ところで、ブリヂストン美術館で「青木繁展」を観てきました。
ブログで長々とレポートを書きましたので、お暇な時にでもご一読下さい。
コメントなどいただければ幸いです。
desireさん、ロシアにもお越しだったのですね!
アジアとヨーロッパが混在するこの大国にずっと憧れてきました。
旅慣れたdesireさんでも迷いそうなエルミタージュ、さぞ巨大なのでしょうね。以前見かけた小説本で、大戦の空襲が迫った美術館の学芸員たちが、頭の中に各部屋と絵画の配置を立体的にイメージして記憶するという場面がありました。本当なら凄いことです。
こんな豪華な空間に負けないゴッホやマチスも凄いです!
「赤い部屋」、いつかここで見てみたいです。
エルミタージュ美術館は、元々は巨大な3つの建物からなる宮殿ですので、中はロメ迷路のようでした。地図と磁石をもって歩き回っていましたが、それでも今自分がどこにいるのかわからなくなってしまい、美術館の人に聴きまくりながらなんとか見たかった作品はだいたい見てきました。近代美術は冬宮の3階にまとまっていたので、個々は最後に子ましたが、比較的落ち着いてみねことができました、コレクターの趣味のためか、フランスの美術館では見られないような作品を見ることができました。
エルミタージュ美術館のブログ記事、
読ませていただきました。
しっかりとしたレポートで、素晴らしいです。
ずいぶん前にエルミタージュの宮殿の
特集を見て以来、その建物自体にも
とても興味があります。
色々な装飾や、雰囲気を直に味わって
みたいと、再度思います。
サンクトペテロブルグは、プーチン氏の生まれ故郷ということもあり、プーチン大統領になってから、飛躍的に街が整備され、文化財の修復も進み、美しい古都に生まれ変わったそうです。
エルミタージュ宮殿も、修復と塗り替えと文化財の保護に力を入れていますので、以前よりずつと美しくなったそうです。
私も、出来るなら、もう一度ゆっくり作品を味わいに行ってみたいですね。