ブログトップ | ログイン

dezire_photo & art

desireart.exblog.jp

芸術と自然の美を巡る旅  

ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲」・ストラヴィンスキー「火の鳥」

2012年
ニューイヤーコンサート    
Northern Alps Mountain as seen from the Kurob
ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲」・ストラヴィンスキー「火の鳥」_a0113718_22371253.jpg

 1月3日に上野の東京文化会館2012年大友直人指揮の東京交響楽団のニューイヤーコンサートを聴きに行きました。曲目はブルッフのヴァイオリン協奏曲、ストラヴィンスキーの「火の鳥」などでした。




We can see the mountains of the Northern Alps of snow from Kurobe Nagano Prefecture,Japan.



 抒情的な要素の強い第1協奏曲に対し、劇的な表現が目立つ。ブルッフは標題音楽には距離を置いていたが、親交のあった音楽学者であるヴィルヘルム・アルトマンによると、この作品にはブルッフがサラサーテから聞いたカルリスタ戦争の戦禍が影響しているという。その見解によると、第1楽章は「死体の散らばる戦場で、一人の女性が恋人を探している」情景と「葬送の行列」、第3楽章では「騎兵の連隊の祝宴」が表現されている。

ブルッフは、最初のムーブメントを広大な紹介として書きました。ティンパニロールと不気味な木管楽器がソロバイオリンを告げます。バイオリンは煙のようにねじれ、回転します。ブルッフはもともとこの運動を「ファンタジー」と呼びたかったが、友人のバイオリンの名手ジョセフ・ヨアヒムに相談した後、より落ち着いた「前奏曲」に落ち着いた。

コンチェルトの最初の動きについては、ブルッフの時代の作曲家は通常、テーマを述べ、ソナタ形式の正式なテンプレートを通してそれを開発しました。代わりに、ブルッフは、グルーブに落ち着くまでに時間がかかる自由に流れる前奏曲を書いています。すると、正午にほこりだらけの町に乗り込むガンスリンガーのように、それは低い弦[1:30]でゆっくりと切り裂かれます。バイオリンはその愚かな発明を継続し、民俗的な二重停止で曲を飾ります。

ブルッフは、ヨアヒムのようなヴァイオリニストがロマンチックなオーケストラの機械に対抗する彼らの英雄的な音楽の腕前を示したことで、ロマンチックな名手崇拝の頂点に彼のヴァイオリン協奏曲を書きました。ブルッフのヴァンピング弦と即興演奏のバイオリンをスパゲッティウエスタンのサウンドトラックに関連付けることは確かに時代錯誤ですが、バイオリンの下降する二重停止でカウボーイのsw歩、カールした唇、およびうなり声を聞くのは仕方ありません:42]

最初の動きが導入部である場合、それは何を導入しますか?ゆっくりとした2番目の動き、通常は周囲の動きの花火からの軽快な休憩がメインイベントです。この協奏曲の第1楽章と第2楽章の間に区切りはありません。第1楽章の終わりに弦が下に浮かび、第2楽章のメインテーマでソロヴァイオリンが入ります。テーマはバイオリンの低い弦で演奏され、暖かく親密なトーンを与えます。

3番目の最後のムーブメントは、激しいダンスチューンです。オーケストラは、静かでありながら興奮したイントロを演奏し、ソロバイオリンをリズミカルなダブルストップに導きます。オーケストラとソロバイオリン[2:35]によって受け入れられる広大で対照的な2番目のテーマがありますが、ダンステーマはオーケストラに戻り、バイオリニストが熱いホットランを演奏するためのスペースを残します。最後にバイオリンから煙を吹き飛ばすことを忘れないでください。

 ゲオルク・クーレンカンプ カール・シューリヒト指揮 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 1946年録音は歴史的名演と言われています。ナチスによるユダヤ人への迫害と追放はドイツの音楽界に多大な影響を与えました。その中でも、とりわけ影響が大きかったのがヴァイオリニストでした。有能なヴァイオリニストの少なくない部分はユダヤ人によって占められていましたから、当時のドイツで世界レベルで活躍できる非ユダヤ系のヴィオリニストと言えばクーレンカンプくらいしか残らなかったのです。そして、その傷手は演奏家だけでなく教育活動にも及びましたから、ドイツにおけるヴァイオリニストの不在は戦後になっても長く尾を引くことになります。

そんな非ユダヤ系のヴィオリニストであるクーレンカンプの名前が世界中に知られるようになったのは、1937年に行われたシューマンのヴァイオリン協奏曲の初演でした。

この初演を巡っては様々な駆け引きが行われたのですが、最終的にはナチスの国威発揚のためにクーレンカンプが起用されて演奏会が行われ、その模様は短波放送で世界中に発信されたのです。

そして、この初演の成功がクーレンカンプを「ドイツの至宝」という地位へと引き上げてしまいました。

ヒトラーは彼のことを「私の愛好するアーリア人の名手」と呼びました。

しかし、彼はシューリヒトと同じように、必ずしもナチスに対して協力的ではありませんでした。

シューリヒトがアムステルダムでマーラーの大地の歌を演奏したように、彼もまたナチスからの妨害にめげることなくメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を録音しています。

当然の事ながらナチスは激怒するのですが、それでも屈することのなかったのがクーレンカンプというお十でした。

そして、シューリヒトと同じく1944年にはスイスに移住して、実質的に亡命をするのですが、ナチスの元で「至宝」と持ち上げられたことが禍して戦後の活動は大幅に制限されることになってしまいます。

また、元来が病弱だったこともあって、戦後はめぼしい活動をほとんど出来ないまま1948年にひっそりとチューリッヒでこの世を去ります。

その意味では、この同じくスイスに亡命していたシューリヒトとのコンビで録音されたブルッフの演奏は貴重です。

ヨアヒムからの流れを汲む数少ないドイツ系のヴァイオリニストであり、美音よりはよく考えた造形で音楽を象っていくスタイルは今となっては極めて貴重な演奏スタイルだと言えます

1楽章は静かなヴァイオリンの挿入部から始まりオーケストラの伴奏に従ってヴァイオリン独奏の音楽が魅惑的なメロディを奏でながら低音から高音まで一気に高まって美しい旋律を奏でます。それに引き続きオーケストラが続いて力強い第1主題と優美で抒情性の深い第2主題、力強い展開部で音楽を盛り上げます。ヴァイオリン最のカデンツァが流れ,静かに2楽章に入っていく。

2楽章は、3つの美しいメロディを組み合わせた歌に豊かな情感に溢れ音楽で、その場に浸っていたくなるような優しい美しさと感情の高ぶりが魅力的です。

3楽章は、弱音によるオーケストラから始まり、ヴァイオリン独奏の情熱のこもった音楽を奏でます。ロマン派特有の抒情性あふれる音楽で、全体としてロマンチックな音楽として仕上がっています。

 オイストラフのスケールの大きい音の量と艶っぽさが豊かな演奏、鄭京和の内に秘めた情熱がフィナーレでほとばしるような演奏を普段オーディオ装置で聴きなれていたので、三浦文影のヴァイオリン独奏は、少しおとなしく盛り上がりが今一つに思えました。

ストラヴィンスキー「火の鳥」

ロシアの民話に基づきバレエ音楽として作曲された曲で、バレエでは全く違う演出で2度鑑賞したことがありますが、音楽単独で生演奏で聴くのは初めてでした。今回の演奏は1919年版の組曲で、バレエで演奏され音楽のとはオーケストレーションがかなり異なっているような印象をうけました。「魔王カスチェイの凶悪な踊り」のトロンボーンのグリッサンドはこのバージョンが導入され。「序奏」から「火の鳥のヴァリアシオン」までは切れ目無く演奏されました。

 このようなフルオーケストラの大音量で盛り上がるような音楽では、音量を上げられないオーディオ装置では味わえないスケールの大きい音の世界を味わうことができ、生演奏ならではのものを感じました。

 アンコールではニューイヤーコンサートにふさわしく曲目は忘れましたが、ポピュラーな曲を演奏してくれました。

20111.1.3 東京文化会館)


ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲」
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲と並んでロマン派音楽の典型ともいえる全曲に渡り絢爛豪華で抒情的な雰囲気が溢れるヴァイオリン協奏曲です。
第1楽章は静かなヴァイオリンの挿入部から始まりオーケストラの伴奏に従ってヴァイオリン独奏の音楽が魅惑的なメロディを奏でながら低音から高音まで一気に高まって美しい旋律を奏でます。それに引き続きオーケストラが続いて力強い第1主題と優美で抒情性の深い第2主題、力強い展開部で音楽を盛り上げます。ヴァイオリン最のカデンツァが流れ,静かに2楽章に入っていく。
第2楽章は、3つの美しいメロディを組み合わせた歌に豊かな情感に溢れ音楽で、その場に浸っていたくなるような優しい美しさと感情の高ぶりが魅力的です。
第3楽章は、弱音によるオーケストラから始まり、ヴァイオリン独奏の情熱のこもった音楽を奏でます。ロマン派特有の抒情性あふれる音楽で、全体としてロマンチックな音楽として仕上がっています。
 オイストラフのスケールの大きい音の量と艶っぽさが豊かな演奏、鄭京和の内に秘めた情熱がフィナーレでほとばしるような演奏を普段オーディオ装置で聴きなれていたので、三浦文影のヴァイオリン独奏は、少しおとなしく盛り上がりが今一つに思えました。





ストラヴィンスキー「火の鳥」
ロシアの民話に基づきバレエ音楽として作曲された曲で、バレエでは全く違う演出で2度鑑賞したことがありますが、音楽単独で生演奏で聴くのは初めてでした。今回の演奏は1919年版の組曲で、バレエで演奏され音楽のとはオーケストレーションがかなり異なっているような印象をうけました。「魔王カスチェイの凶悪な踊り」のトロンボーンのグリッサンドはこのバージョンが導入され。「序奏」から「火の鳥のヴァリアシオン」までは切れ目無く演奏されました。
 このようなフルオーケストラの大音量で盛り上がるような音楽では、音量を上げられないオーディオ装置では味わえないスケールの大きい音の世界を味わうことができ、生演奏ならではのものを感じました。
 アンコールではニューイヤーコンサートにふさわしく曲目は忘れましたが、ポピュラーな曲を演奏してくれました。
(20111.1.3 東京文化会館)













にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
このページを訪問した方、ここをクイックして下さい。
by desire_san | 2012-01-03 23:57 | 音楽・オーディオ | Comments(12)
Commented by たまゆら at 2012-01-04 14:24 x
こんにちは。

美しい雪景色と、氷つた滝の写真がすてきですね。

今年も時々訪問させていただきますので、よろしくお願いいます。
Commented by 山脇由美 at 2012-01-04 15:53 x
こんにちは。

東京文化会館のニューイヤーコンサートにいかれたのですね。
三浦文影さんはヴァイオリン演奏家として期待の若手ですが、オイストラフや鄭京和の演奏と比べられると少しきついですね。
本格的オーディオ装置を持っておられるようですので、生演奏は世界的的演奏家の演奏をきくのでなければ「火の鳥」のような大規模が曲を選ばれた方がよいかもしれませんね。
Commented by ゆりこ at 2012-01-04 16:15 x
写真と音楽鑑賞記録のコラボレーションをはじめたのですね。

写真と記事が全く関係ないというのも、賛否両論があると思いますが、私はおもしろいと思います。

音楽の好きな人も写真に興味がある人もどちらも楽しめるブログだとおもいますね。
Commented by Ruiese at 2012-01-04 16:54 x
モノクロの山と雲のコントラストが映えて素敵な写真ですね。

雪山の凍るような寒々しい雰囲気が伝わってきます。

音楽コンサートの作品の解説も分かり易く、楽しませていただきました。
Commented by Nukaya at 2012-01-04 17:14 x
オペラの鑑賞記はよく書かれていますが、音楽コンサートの記事は1年ぶりですね。普段はオーディオ装置で音楽を楽しんでおられるのでしょうか。
私もオーディオ装置で自宅で名演奏が気軽に行けるので、生演奏のコンサートにはしばらく行っていません。
たしかに「火の鳥」やベートーヴェン、ブラームスの交響曲のような大編成の曲は生演奏で聴いたほうがよいかもしれませんね。
Commented by Aira at 2012-01-04 20:28 x
こんばんは。

ストラヴィンスキーの「火の鳥」は、途中にフルオーケストラでなり響く部分が元気づけられるようですきです。
ブルッフのヴァイオリン協奏曲もいかにもロマン派らしい美しいメロディがいいですね。
Commented by Satoshi at 2012-01-04 23:01 x
こんばんは。

クラシック音楽の記事、久しぶりですね。
ストラヴィンスキーは「春の祭典」「火の鳥」どちらも好きです。
「火の鳥」がバレエ音楽だというのは初めて知りました。
Commented by tkomakusa1t at 2012-01-05 11:38
ニューイヤーコンサートを聞きに行かれたのですね。
黒部から見た山々の写真雄大で引き込まれます。
音楽にも山にも精通して素敵な人生を送られているのですね。

Commented by rollingwest at 2012-01-05 22:56
素晴らしい冬山写真ですね。北アルプス後立山の光景でしょうか?
Commented by desire_san at 2012-01-05 23:27
皆様、いろいろコメントをいただきありがとうございます。

rollingwestさんのご質問、たしかに写真の説明がなにもありませんね。すみません。

北アルプス後立山連峰を黒部側から見た写真です。1番上の写真が五竜岳、1番下の写真き鹿島槍ヶ岳の山頂付近を望遠で撮ったものです。
Commented by monono at 2012-01-06 14:29 x
写真から冬の厳しい寒さが伝わって来ます。人間を拒否す​るかのような自然の景観に荘厳な美しさを感じます。
Commented by めいすい at 2012-01-07 10:40 x
 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 雪山の写真は素晴らしいですね。それ以上に撮りに行くことが大変なので敬意を表します。
 ニューイヤーコンサートでブルッフのヴァイオリン協奏曲とストラヴィンスキーの「火の鳥」というのは面白い組み合わせですね。
 ストラヴィンスキーは好きな作曲家の一人です。
 私はサンクトペテルブルグ「白夜祭2008」、サンクトペテルブルグ・マリインスキー劇場で行われたゲルギエフ指揮の「火の鳥」、「春の祭典」、「結婚」のバレエのBD(NHK BS2での放送を録画)を大切にしています。
 「火の鳥」はバレエも素敵ですし、オーケストラで聞いても良いですね。
 「春の祭典」はオーケストラで良く取り上げられますが、バレエは上演されるのが意外に少ない。前述のBDでしか見たことがありません。でもなかなか面白いです。参考までに「春の祭典」について私の書いた文章があります。
http://www.douyuukai.info/kaihou/no62/kaihou62pdf/1-8.pdf
 

by desire_san