ブログトップ | ログイン

dezire_photo & art

desireart.exblog.jp

芸術と自然の美を巡る旅  

オペレッタの最高傑作

ヨハン・シュトラウス『こうもり』

Johann Strauss II "DieFledermaus"

オペレッタの最高傑作_a0113718_20275160.jpg




 ヨハン・シュトラウス作曲の「こうもり」は甘い旋律や軽快な音楽で構成され何度見ても楽しめる作品です。所々に美しいワルツやポルカが散りばめられ、品の良い風刺やしゃれは観客の心を高揚させ、最後まで歌と踊りと芝居が見事に結合し、観客が歌手と一体になれる音楽劇です。



 



Die Fledermaus (The Bat) is an operetta composed by Johann Strauss II to a German libretto by Karl Haffner and Richard Genée. At this point Haffner's translation was handed over for adaptation to Richard Genée, who subsequently claimed not only that he had made a fresh translation from scratch but that he had never even met Haffner.The role of Eisenstein was originally written for a tenor, but is nowadays frequently sung by a baritone

オペレッタの最高傑作_a0113718_16531322.jpg ヨハン・シュトラウス没後100年にあたる1999年の「こうもり」では、近藤政伸、松本美和子、塩田美奈子、錦織健といった日本人歌手のベストメンバーで、日本人だけの公演が行われました。しかしそれを最後に主役級はすべて海外からの招待歌手という現在のスタイルに変わってしまい現在に至っています。

 今回の「こうもり」はオルロフスキー公爵に現代最高のメゾ・ソプラノ歌手アグネス・バルツァが出演するというのが公演の目玉でしたが、直前になって福島での原発事故のため体調不安が懸念されるため来日しないことになり、代役を立てることになりました。

オペレッタの最高傑作_a0113718_16541129.jpg 今回のアグネス・バルツァを出演するといいことでチケットを購入した人も多いと思います。チケットの払い戻しもできず、ブログ名などでも不満の声が多く聴かれました。震災は3月なのにバルツァが出演すると思って多くの人かチケットを買ってしまった11月になって出演をキャンセルしてくるのはずいぶん勝手な話で、バルツァのアリアのファンとしては少し幻滅しました。
 私は直前まで迷っていたので、バルツァが来ないと知りチケットを買うのをやめましたので、前回の2009年の舞台を回顧して書いてみました。

オペレッタの最高傑作_a0113718_16574514.jpg 2009年の舞台では、オルロフスキー役のクールマンがあらゆる音域において歌唱に安定感があり、顔も美しく立ち姿も生えて存在感がありました。この舞台の主役といえるロザリンデ役のナーデルマンも安定した歌唱で、他の歌手も含めて水準の高い舞台でした。


オペレッタの最高傑作_a0113718_1758630.jpg 絵画調の舞台で原作はウィーン近郊の設定ですが、今回の演出では、第一幕のアイゼンシュタインの邸宅はカラフルな南国風で美しい舞台でした。第二幕のオルロフスキー公爵邸は途中から舞台が大きく広がり「シャンペンの歌」は非常に華やかな舞台でした。第三幕のフィナーレでも刑務所のセットの後ろからオルロフスキー公爵邸の大きな舞台は登場し、ルロフスキー公爵邸を舞台にしたファルケの復習劇であることを演出していました。
オペレッタ「こうもり」は音楽も明るく楽しい舞台で私の好きな作品です。

オペレッタの最高傑作_a0113718_11161852.jpg









にほんブログ村 クラシックブログ オペラへ
にほんブログ村

by desire_san | 2012-01-09 23:44 | オペラ | Comments(13)
Commented by Rueise at 2012-01-10 00:18 x
こんばんは。
私も「こうもり」は大好きです。ウインナーワルツに乗って軽快な音楽と歌が素晴らしいですね。時に「シャンペンの歌」は最高ですね。
フィギアスケートの鈴木明子選手が音楽にこの「こうもり」わ使っていましたが、音楽が盛り上がる中でスケートのステップも盛り上がって最高の演技でしたね。
Commented by 平石悟 at 2012-01-10 12:38 x
パリでは、オペラでは売れなかったオッフェンバツクが今までのオペラと一線を画したコミック・オペラを作曲して、一躍時代の寵児となり、彼のコミック・オペラは「オペレッタ」として認知されました。オッフェンバツクは、ウイーンに来て、ワルツ王と呼ばれていたヨハン・シュトラウス2世にオペレッタの作曲を勧めました。ウイーンでは、モーツアルトの「魔笛」の流れをくむ大衆的歌芝居・ジングシュピールで、音楽的大衆演劇、歌付き喜劇が流行していました。ヨハン・シュトラウスは、これをきっかけにオペレッタの作曲を始めました。ヨハン・シュトラウスのオペレッタデビューで、ウイーンは活気づきました。この傑作オペレッタ「こうもり」の初演は、ウイーン・オペレッタは黄金期を築く作品だったので、唯一ウィーン国立歌劇場で上演が許されるオペレッタになったようです。新国立劇場でも、オペレッタで上演それるのは「こうもり」だけのようですね。
Commented by 山脇由美 at 2012-01-10 13:16 x
ヨハン・シュトラウスは劇場作品になれていなかったため、ヴェルディのように演出感覚、劇場感覚はなかったようです。ただひたらワルツやポルカを作曲してオペレッタに仕上げていきましたが、劇場作品としては問題があり。なかなか成功しなかつたようです。それにもめげずワルツやポルカを書き続け出来上がったのが「こうもり」でした。「こうもり」には魅力的なワルツが次々とでてきます。ワルツよりテンポの速いポルカ、第2幕のチヤルダーシュも魅力的ですが、3拍子の音楽が非常に効果的に使われています。
Commented by manistro at 2012-01-10 13:43 x
「こうもり」を生の舞台で鑑賞されたとは羨ましいですね。華やかな舞台だったようですね。
私はなかなか生の舞台を見に行くことができないので、CDで楽しんでいます。「こうもり」といえばカルロス・クライバーの演奏ですね。ポップのアデーレ、プライのアイゼンシュタインと歌手が揃っていて演奏も素晴らしいですね。録音は古いですが、シュワルツコッフがロゼリンデを歌ったカラヤンの演奏はすばらしいえんそうでした。
Commented by Haruna_Takahash at 2012-01-10 18:19 x
こんばんは。
私がドイツに住んでいた時、ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団で「こうもり」の公演を聴きました。
ウイーンのニューイヤーズコンサートでも最初はほとんどが「こうもり」の序曲から始まることが多く、ウイーンの人には新年に欠かせない億学のひとつのようです。
Commented by mariacorase at 2012-01-10 18:51 x
フィギアスケートの鈴木明子選手が世界選手権で2位にナチつたとき最高の演技をしたときの音楽がこの「こうもり」だったのですね。
一度全曲を聴いてみたくなりました。
Commented by Masayuki_Mori at 2012-01-10 20:28 x
こんばんは。

「こうもり」という作品は踊り歌い明かそうという明るい音楽ですが、なにか頽廃感を感じます。調べてみるとこの作品は、ウィーンが万博景気のバブルが劇的に崩壊し、株が大暴落して自殺者がたくさん出たような時期に初演されたようです。
深刻な顔をしていても仕方がない、刑務所に入る前に、夜会のワインやシャンペンのほとばしりを楽しもう、みんな身分を偽って歌い明かすオルロフスキー公爵邸の夜会の設定は、バブル崩壊で落胆したウイーンの人々に受けたようです。
Commented by 智子 at 2012-01-10 22:22 x
こんばんは。

「シャンペンの歌」を何年か前のニューイヤーオペラコンサートのフィナーレで聴き、「こうもり」とはどんなオペラなのかと興味を持っていました。
一度機会があったら舞台をみてみたいと思いました。
Commented by Aira at 2012-01-10 23:32 x
ヨハン・シュトラウスのワルツは大好きです。ウィーンのニューイヤーコンサートでいつも演奏されますね。
オペラをヨハン・シュトラウスが作曲しているのは初めて知りました。興味深く読ませていただきました。
Commented by metroaria at 2012-01-11 14:08 x
こんにちは。

ヨハン・シュトラウスの音楽は大好きです。フィギアスケートの鈴木明子選手がこの「こうもり」を使ってすばらしい演技をしたことがきっかけで、オペラ「こうもり」のことを知りました。このブログを読んでより詳しくしりました。また時々訪問します。
Commented by Nukaya at 2012-01-11 22:29 x
こんばんは。

相変わらずブログの内容が多彩ですね。
ヨハン・シュトラウスの「こうもり」、楽しそうなオペレッタですね。
一度行ってみます。
Commented by Aira at 2012-02-17 12:47 x
ヨハン・シュトラウス作曲の「こうもり」の音楽は、スケートの鈴木明子さんが使っているのをみて、軽快で楽しい音楽だと思い興味を持ちました。このようにオペラとして生の舞台で見ると感激もひとしおでしょうね。dezireさんのブログに時々オペラが紹介されているので、私もオペラに興味を持ち始めました。初めて行くにはこの「こうもり」のような楽しい作品がいいですね。次に「こうもり」の上演があったときは行ってみたいと思いました。
Commented by Nukaya at 2012-02-17 17:03 x
これがオペレッタの最高傑作「」こうもり」なんですね。
音楽は聴いたことが゜ありますが、オペラについては初めて知りました。
dezireさんのブログは私の勉強の場です。
これからもいろいろな記事を楽しみにしています。

by desire_san