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芸術と自然の美を巡る旅  

ヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタのバレエ化

バレエ「こうもり」

RolandPetit's La Chauve-souris


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 バレエ「こうもり」は、オペレッタの最高傑作といわれるヨハン・シュトラウスの「こうもり」をバレエ界の巨匠、ローラン・プティの演出、振付により、バレエ化した作品です。フランスのバレエ振付家ローラン・プティにより、オペレッタとは一味違った完成度の高いバレエ作品に生まれ変わりました。





"Die Fledermaus" supreme masterpiece of Viennese operettas bacame the charming modern ballet "La Chauve-souris" by Roland Petit "La Chauve-souris" is a free reinterpretation of Die Fledermaus as a cheerful ballet spectacle infused with stylish esprit for which Petit is known.

ヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタのバレエ化_a0113718_19401783.jpg 序曲はオペレッタと同じですが、「あらすじ」はヨハン・シュトラウスのオペレッタ「こうもり」とはかなり違います。オペレッタ「こうもり」のロゼリンデをベラ、アイゼンシュタインをヨハンに置き換えています。ヒロインのベラが5人の子持ちで子供の世話に毎日追われていますが、女好きのヨハンは妻や家族を顧みず夜は町のキャバレーなどに通い詰めています。ペレッタ「こうもり」のファルケに相当するウルリヒがそこに子供や奥様にプレゼントを持って登場します。ウルリヒがベラの味方という設定になっています。

 一緒に食事が終ると、女好きのヨハンは、ベッドを抜け出しほんとうのこうもりになって夜の町へ飛び立っていくのです。ワイヤーで吊しているので本当に飛んで行ってしまいます。のこうもり」。ベラはヨハンが自分を愛しているのか悩み、ウルリヒに相談します。ウルリヒはベラのために秘策を練ります。

Bella troubled by her husband,Johann's pleasure-seeking every night, Every night, Johann puts on a bat's wings and flies off. Bella consults with her friend Ulrich and starts a strategy of disguising herself as a mysterious beauty to seduce her husband.

ヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタのバレエ化_a0113718_19403486.jpg ウルリヒは、ベラを子持ちの母親から、夜の社交界を魅了する華麗な美女に変身させます。このペラの変身にオペレッタ「こうもり」のクライマックスの「シャンペンの歌」の音楽が使われます。私はバレエの「こうもり」が好きで、これまでアレッサンドラ・フェリがヒロインのペラを演じた舞台を2回みていますが、やぼったいお母さんからフェリ本来の絶性の美女に「シャンペンの歌」の音楽に乗って変身するこの場面は気持ちが高揚し忘れられませんでした。アレッサンドラ・フェリがもう新国立劇場に出演しなくなってしまったのでこの作品から遠ざかっていましたが、また見たくなり久しぶりにこの舞台を見に来ました。

 次のハイライトは第2幕の仮面舞踏会の舞台の舞台です。これはオペレッタ「こうもり」のオルロフスキー邸の夜会に相当します。ハンガリー風の男女の群舞、男性のコミカルな踊りと続きます。そこにベラが華麗な衣装で登場します。ヨハンも妻のベラとは知らず一生懸命口説くところは、オペレッタ「こうもり」と同じです。そのあとこの混乱に乗じて、ウルリヒが段取りしていたように警察が入りヨハンを暴力容疑で逮捕されてしまいます。

Ulrich transformed Bella into the brilliant beauties of the night to attract society from the mother. One night, Johann is captivated by her in the party and chases her without knowing that she is his own wife.

ヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタのバレエ化_a0113718_19411111.jpg ヨハンは刑務所の中に、そこに謎の美女に扮したベラが登場し、ヨハンの釈放を依頼します。喜ぶヨハンに対して、ベラは夜遊びに飛び出せないようにヨハンのこうもりの羽根切り落とします。ここで種明かし、絶性の美女は実は妻だったと知ります。最後は、再びヨハン邸で、妻に従順になったヨハンと元の姿に戻ったベラが登場しハッピーエンド、全員が華麗な衣装で踊ります。

 オペレッタはウイーンを舞台とした作品ですが、バレエはフランス人ローラン・プティによりもオペレッタとは一味違ったオシャレなテンポの心地よい作品になっていました。上演時間2時間が短いと感ずるほどです。オペレッタ「こうもり」の音楽を全く違った場面で使っているところも多く、オペレッタ「こうもり」のファンである私も大変楽しむことができます。

There is delightful dancing throughout, to the brilliant music of Johann Strauss II, including a nightclub scene with dancing waiters and a cancan line, and of course the finale features a gorgeous Viennese waltz. Roland Petit gave the stagecraft well-versed in the forms of entertainment including musicals in addition to ballet-a chance to give it everything We were immediately enthralled by Petit's sorcery and enjoyed lovely ballet intoxicating experience in an elegantly happy mood from the instant the curtain goes up .

ヨハン・シュトラウスの傑作オペレッタのバレエ化_a0113718_1942992.jpg アレッサンドラ・フェリの「こうもり」を二度見ているので、今回の木島美和さんのペラは多少地味な印象はぬぐえませんでした。しかし、最近新国立バレエ団のプリマバレリーナの高い水準を感じさせる見事な舞台でした。脇役や群舞のバレエのうまさは、以前から世界水準と評価されているだけあり、全体として満足できる舞台でした。

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In Japan, the opera and the ballet have been staged in the title of "Die Fledermaus" However, ballet and operetta is the different story. In addition between ballet and operetta includes the different use of music . Then, the ballet and the operetta has been treated as separate works in Europe, .The operetta of Johann Strauss, are staged in the name of "Die Fledermaus". Roland Petit ballet in France, are staged in the name of "La Chauve-souris".











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by desire_san | 2012-02-27 01:22 | バレエ・演劇 | Comments(16)
Commented by Haruna_Takahash at 2012-02-14 18:15 x
オペレッタの最高傑作、ヨハン・シュトラウス「こうもり」のバレエ化、面白そうですね。もともとワルツの曲なので、バレエに向いているのではないでしょうか。最近は鈴木明子選手がフィギアスケートで、「こうもり」の曲を使っているので、本格的バレエのお話、大変興味をもつて読ませていただきました。
Commented by 慶子_Kinoshita at 2012-02-14 18:40 x
こんばんは。
私もこのバレエをアレッサンドラ・フェリの舞台でみました。
フェリが野暮ったいお母さんから、シャンペンの歌の音楽に乗って、絶世の美女に編知る場面、わくわくしながら見ていました。
あの舞台のフェリは最高に素敵でした。
Commented by ゆりこ at 2012-02-14 20:32 x
バレエ「こうもり」は前に見ました。
dezireさんと同じフェリの舞台だったと思います。
大変楽しい舞台を、この記事と画像を拝見し、楽しく思い出しました。
ありがとうございます。
Commented by Tomokovsky at 2012-02-14 21:18 x
こんばんは。私からも書き込ませていただきますね(^^♪
私もフェリの絶品の舞台をよく覚えています。そして今回はゲネプロでベゴーニャ・カオと大好きなテューズリーのコンビを見ることができました。落ち込んだり疲れているときでもこの作品を見たら誰でも元気になっちゃいそうですよね!
Commented by harumichin at 2012-02-14 21:35 x
コメントありがとうございました。私は、今回のバレエ「こうもり」がはじめてみるヨハン・シュトラウス「こうもり」でした。ですから比較して書いていたいたのがとてもうれしです。
今回新国立では、ベゴーニャ・カオさんと湯川さんのベラを見ましたが、まったく違って見えたのが、面白かったです。
ダンサーさんによってこうも違うのかな・・っと。
(巧いとか下手とかでなく・・)
やはりいろいろ見て・・が、さらにになくては!!と思った次第です。
Commented by ゲン at 2012-02-14 23:24 x
僕は小野絢子さんのファンなんで今回の「こうもり」の最終日に観てきました。
楽しい舞台でした。
他のダンサーを拝見していないので、どなたがベラの最も適役だったのかはわかりませんが、小野さんはアラジンで初めて主役に抜擢された頃よりも円熟しており、素晴らしいベラだったと思います。
強いて言えば、野暮ったい母親の野暮ったさにちょっと欠けていて、第一場からエレガントでした。そこんところのコントラストが欠けていたかな。
Commented by cheer-bear at 2012-02-14 23:51
こんばんは。ブログへコメントをいただきありがとうございました。
「こうもり」はずーっと見てみたいと思っていた演目なので、今回新国立で上演があってとても嬉しかったです。
2日間観に行きました。湯川さんは想像通り「ぴったり」でした。2日目に観た小野さんは、さらに良かったです。キャスト発表の時には、少しイメージが違うかな、と思っていましたが、なんのなんの。今までに踊られたことのないキャラクターだったと思いますが、新しい魅力が出て来たなぁと思いました。
フェリさんもステキだったでしょうね、観たかったです。
Commented by 山脇由美 at 2012-02-14 23:53 x
こんばんは。
ヨハン・シュトラウスの音楽とローラン・プティの演出の幸せな出会いがお洒落なオペラを完成させたのですね。
載せられている画像は、アレッサンドラ・フェリのようですね。名バレリーナ・アレッサンドラ・フェリの舞台は、フランスで何度か見ました。本当に美しく魅力的なバレリーナでした。
Commented by sprewell8_daisuki at 2012-02-15 19:33
こんばんは。コメントどうもありがとうございました。

こうもり、バレエは初めて見ましたが、とても軽やかで楽しい舞台でした。
来日するウィーン国立バレエでも、こうもりが演目に入っていますね~。
それとウィーンフォルクスオーパーの来日公演でもこうもりが予定されてますね。
今年はこうもりの当たり年なのかもしれませんね(^-^)
Commented by kurukuru at 2012-02-16 00:38 x
コメントありがとうございます。
オペレッタ「こうもり」は観たことがないので、面白く読ませていただきました。
バレエ「こうもり」は何度観ても楽しいですね。
Commented by desire_san at 2012-02-16 16:55
皆様、いろいろコメントをいただき、ありがとうございます。
私の知らない視点や情報など、いろいろ勉強になりました。
Commented by Aira at 2012-02-17 12:40 x
ヨハン・シュトラウスの「こうもりのオペラとバレエの記事を両方読みました。かなり巣仕立てが違いますね。バレエではやぼったいお母さんという奥さんが絶世の美女に変身するのが面白い。そうですよね。奥さんがは人気のプリマバレリーナが演じているですから、美しいに決まっていますよね。夫はそれまで空をとべたのに、こうもりの羽を奥さんに着られるなど、バレエの方が痛快で楽しいように思いました。バレエ「こうもり」は次回行ってみたいと思います。
Commented by Nukaya at 2012-02-17 16:50 x
こんばんは。
ヨハン・シュトラウスの「こうもり」がバレエもあることは初めて知りました。お洒落な舞台のようですね。
これから見る機会があればみたいと思います。
ありがとうございます。
Commented by Ruiese at 2012-02-17 17:40 x
アレッサンドラ・フェリの舞台を見ました。フェリが絶世の美女に変身していく場面は涙が出るほどすてきでした。(アレッサンドラ・フェリはもともと絶世の美女ですから) あのフェリの舞台をみてから、もうバレエ「こうもり」は見ないと決めていました。あれ以上の舞台はきたいできないから。dezireさんのブログを読み、アレッサンドラ・フェリの舞台を思い出しました。
Commented by swan-hane at 2012-02-17 18:50 x
こんばんは。
バレエの道を志すものとしては、「こうもり」は踊るテクニックとしては「マノン」のような高度の表現力が要求されるわけではなく、なにより美貌の持ち主でなければヒロインがつとまらないというやっかいな作品です。アdezireさんも、今回のがぞうでなく、アレッサンドラ・フェリの画像を使っておられるのも、ヒロインの美貌からの選択ではないかと思います。見る方としては楽しい演目でしょうね。
Commented by shiki_cappa_m at 2012-02-19 16:50
こんにちは。
遅くなりました。
フェリの舞台は観たことがないのですが、さぞ美しかったことでしょう!
この演目は踊ることも勿論ですが、芝居っ気がないと難しいでしょうね。
私はどちらかというと、バレエよりもオペラや演劇の方が観る機会が多いのですが、踊ることでストーリーを伝えていくというのも観る側の感性を刺激されて面白いですね。

施基

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