フルサイズミラーレス一眼レフは今が買い時か?
ソニーが、世界で初めて35mmフルサイズイメージセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ、『α7』と『α7R』の2機種を発売しました。従来フルサイズ一眼カメラは、高画質だが高価で重いというのが常識でしたが、本体重量約400グラム、本体実売価格約20万円名は画期的であり、魅力的な商品として、人気を博したいます。
もちろん、本来の一眼レフと比較データは公表していませんが、従来のAPS-Cミラーレス一眼カメラと遜色ない性能を公表ています。カメラ雑誌に評価結果を書いているプロは、メーカーから資金提供を受けているので100%信頼はできませんが、データで現れているスペックは、ミラーレス一眼カメラのトップレフベルです。ただし、高感度ノイズの正確な情報や色の良さなどはスペックに出ていませんので、ユーザーが買ってテストしないと本当のところは分かりませんが。
実は、フルサイズイメージセンサー搭載ミラーレス一眼カメラという商品企画は、全く当たらいものではありません。業界情報では、ソニーα7のようなフルサイズミラーレスタイプは、キヤノン、ニコン、富士フイルムも開発の動きはありますが、フルサイズセンサーを生かせる軽量レンズの開発が追い付かないため、フルサイズのメリットを十分出せない、フルサイズセンサーにしたとき、高感度ノイズがAPS-Cセイズ並みに抑えられない、フルサイズ向け軽量の性能の良い広角レンズの開発が追い付かないなど製品として完成度が低いため、販売まで至っていないようです。ソニーα7はキヤノン、ニコンと比べシェアで出遅れているため、見切り発射したというのが実情のようです。私が試用した限りでは、良いカメラであることは認めますが、手振れ補正と高感度ノイズと色に関しては、最高レベルとは言い難いという印象です。上記の課題が残っているというメーカー開発者の意見はうなずけるような気がしました。
あと5年くらいすると、各社が上記の課題をクリアーしてくる可能性があり、フルサイズミラーレス新製品が出そろってくる可能性があります。買い時はこのころかも知れません。ただし、このクラスのカメラになると本体以上にレンズの性能に作用するので、本体性能を十分生かそうとすけば、性能の良い重いレンズを使わないとフルサイズを買う効果が出ないという専門家の実証例もあります。
現実には全紙近くに伸ばさしてプリントしないとフルサイズとAPS-Cの差は評価の専門家以外分かりません。カメラを買い替えても、自分の撮った写真は良くならないと不満を言う人もいるようですが、性能を出し切る使い方をしなければ差が出ないのは当たり前と思うべきかも。
いずれにしても、正確な比較データは、ソニーはもちろん、キヤノン、ニコンなども持っているでしょうから、数年後にはソニーから改良機がでで、自信を持てればキヤノン、ニコンなども追随機を出してくるでしょう。その時点でこの分野の本当の競争が始まるのかも知れません。個人的には買い時はこの後と踏んでいます。
趣味の世界ですから、最新機を持っているだけで満足と割り切るか、性能を生かせる知識と技能を身に着けてから買い替えるか、それは趣味だから自由であるべきでしょう。
ロングランの商品で、永く愛される商品という視点は、同感です。メーカーやカメラ雑誌の評論家は、新製品を出すと、以前のカメラより〇〇が格段優れていると宣伝しますが、改善点が今持っているカメラの不満点に対応していなければ、買い替えても撮影結果はほとんど変わらなかった、というが大半のようです。常に最新カメラを持っていいたいカメラコレクターは別ですが、初期生産ロットは不具合が洗いだされていないためトラブルが多いことも含め、ある程度製品として売れ続け評価が安定してから、買い替える方が失敗を避けられると思いますね。