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芸術と自然の美を巡る旅  

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力

バレエ「白鳥の湖」
Tchaikovsky "Swan Lake"
クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6335766.jpg


 新国立劇場で「白鳥の湖」を見てきました。バレエといえば誰もが「白鳥の湖」を思い浮かべますが、意外にあまり「白鳥の湖」の舞台を見たことが少なく、日本人キャストで「白鳥の湖」を見たのはこれが初めてでした。



Music of "Swan Lake" is especially excellent in the ballet music. Tchaikovsky has given the friendly and gorgeous music in "Swan Lake" also supporting role not only leading role. In "Swan Lake", a lot of the famous musics appeared, and we feel a gorgeous atmosphere such as the Grand Opera. Tchaikovsky use "theme of Swan" effectively and give slightly thickened story of the entire ballet.

 原発事故以来海外の一流ダンサーが日本の新国立劇場に出演してくれなくなったこともあると思いますが、新国立劇場のバレエは日本人キャストだけで演じられるようになりました。そんな中で、この日オデット/オディールを踊った小野絢子さんをはじめ、スターダンサーが育ち、元々コールド・バレエの美しさには定評があり、日本人キャストだけで充実した舞台を楽しめるようになりました。

 新国立劇場バレエも成功のもう一つの要因は、バレエ音楽の指揮では定評のある指揮者を招いてオーケストラを活躍させ、優れた演出や振付と合わせて総合芸術としてのバレエに厚みをもたせていることがあげられると思います。この日はキエフ市アカデミー・オペラ・バレエ劇場首席指揮者およびウクライナ国立歌劇場指揮者のアレクセイ・バクランで、東京交響楽団を新国立劇場のホールいっぱいに響かせ、感動的な舞台を楽しませてくれました。今回は「白鳥の湖」の舞台について音楽を中心に書いてみました。


 もの悲しげなオーボエで始まる有名な「情景」の「白鳥のテーマ」の雰囲気の音楽が弦楽器で繰り返され、第1幕入ります。第1幕は王子の成年式を祝うような華やかな音楽で幕が上がります。最初に踊られる村娘が踊るコールド・バレエは、チャイコフスキー作曲した有名なワルツの音楽に合わせて踊られます。弦楽器が優雅でスケールの大きい旋律で変化に富んだ豪華な雰囲気の音楽曲となっています。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6441692.jpg 次の王子の友人ベンノと2人の村娘による踊り、3人が甘い旋律に乗って踊ります。オーボエとファゴットの二重奏で始まるスラブ舞曲風のような曲、歯切れのよい木管楽器を中心とした音楽でそれぞれが踊り、躍動的な音楽で3人華やかに踊って盛り上ります。王子とコートレディの2人の踊り、優雅なワルツ、ヴァイオリンの独奏、ヴァイオリンの独奏から木管楽器が引き継ぐハンガリー音楽風の音楽に乗った2人の踊りから、王子のソロでは、速いテンポのヴァイオリン独奏が活躍します。

 老人が村娘を相手に踊る古風な踊りでは道化師が活躍します。乾杯の踊りの群舞は、華やかなポロネーズ風の有名な音楽から、可愛らしい音楽、そして豪華絢爛な音楽と踊りで宴会の場が締められます。第1幕では道化役の小幡顕光さんの踊りが特に光っていました。宴会が終わった後、オーボエによる「白鳥のテーマ」は白鳥を追って,湖の方に向かう王子を暗示しています。


 第2幕、弦とハープの伴奏の上に歌われるオーボエの旋律は有名「白鳥のテーマ」です。寂しいムードから次第に躍動的な音楽になり、最後は無気味な感じで音が小さくなっていきます。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6444847.jpg 白鳥がオデットに変身する場面を目撃する場面、娘はロットバルトに魔法を掛けられて白鳥に姿を変えられ,夜の間だけ湖周辺で人間に戻ることが許されています。まだ誰とも愛の誓いをかわしたことのない若者が現れオデットを心から愛した場合のみ魔法が解けるという設定です。これを音楽で表現しています。訴え掛けるような「オデットのテーマ」これは「白鳥のテーマ」の変奏となっています。優しいオーボエの戦慄とチェロの旋律が、対話をするように進みますが、悪魔の動機により中断されこの動機が不気味に大きくなります。白鳥の娘たちが登場、白鳥を暗示する抒情的な旋律に、オーボエがアリアのように訴えるように演奏され、オデットも白鳥たちも元は人間だったことを示します。

 白鳥たちがワルツに乗って踊る群舞、ヴァイオリンが優美で可憐な旋律で踊るオデットがソロ、ワルツによる大きな白鳥の踊り、そして、有名な4人が手を組んでコミカルに踊る4羽の白鳥の踊りと続きます。完成度の高い音楽で踊られる白鳥たちの群舞は息をのむ美しさです。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6452815.jpg オデットと王子の愛の「グラン・アダージョ」、バレエ前半の最大の見せ場です。ハープのカデンツァで始まり、独奏ヴァイオリンがロマンティックで甘い旋律を連綿、合間にコールド・バレエが背景で踊り、音楽と踊りが息をのむような世界を作り出していきます。音楽の抒情性とドラマ性が、美しい二人の踊りとともにオデットと王子の愛に深みを与えています。


 第3幕、舞踏会、行進曲風の音楽で始まります。様々国の高貴な客たちが入って来て、舞踏会の幕開けです。快活なで音楽で道化師が踊り,バグパイプの田舎風の踊り。トランペットのファンファーレの後王子の6人の花嫁候補が登場し、「花嫁たちのワルツ」が演奏されます。王子は6人の花嫁候補の誰にも花束を渡せません。と突然,トランペットとトロンボーンがファンファーレがなり,ロットバルトとオディールが登場、オディールのテーマは,白鳥のテーマとよく似た音楽で、オデットとオディールよく似ていることを音楽的に示します。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6484022.jpg 6人の王女候補の踊りの後、いろいろな民族舞曲にのせて踊りが続きます。哀愁を帯びた旋律のヴァイオリンで演奏されるチャールダッシュのハンガリーの踊りはテンポが急に速くなり、熱狂的に結ばれます。独奏ヴァイオリンが技巧的なカデンツァ風に演奏され民族的な短調の音楽のロシアの踊り、カスタネットも加わりボレロのエキゾティックなリズムで続く楽しいスペインの踊り、イタリア奇想曲を連想させるナポリの踊り、力強いマズルカのポーランドの踊りと続きます。重量感のある音楽で踊られる脇役たちの踊りは、このバレエ全体に厚みと深みを持たせています。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6461539.jpg 後半のクライマックスである王子とオディールによるパ・ド・ドゥです。弦楽を中心とした序奏の後,独奏ヴァイオリンが甘い旋律は王子のオディールへの恋を予感させます。金管楽器に続く弦楽器のマズルカのような曲は踊りを誘うような音楽です。弦楽器に木管楽器が可憐に絡んで音楽が続きます。パ・ド・ドゥを結びは、民族的な雰囲気の軽快で色彩感あふれる華やかな音楽に導かれて、黒鳥の魅力ある踊りに王子が魅了されていくストーリーに説得力を持たせます。明るく華やかな音楽が、オデットの清純な音楽と陰影で違いを持たせ、同じ踊り手がオデットとオディールを演じていますが、踊りの振付と音楽の違いが似ているが別人であることを聴衆を印象付けます。

 王子がオディールを婚約者に選ぶと王妃に告げると、ロットバルトは,王子にオディールに永遠の愛を誓うよう要求します。王子がオディールに接吻すると,舞台が暗転します。舞台の奥の窓にオデットが舞います。白鳥のテーマが全管弦楽で力強く劇的に演奏され、オディールは王子のくれた花束を投げ花は舞台に散乱し、ロットバルトとともには退場していきます。王子は途方に暮れてオデットを追って湖に向います。


 第4幕、穏やかで柔らかな音楽、ハープのアルペジオに続き木管楽器が交互にこの旋律を奏でます。軽やかな旋律に次第に不安の影はオデットの帰りを不安げに待つ白鳥たちの様子を描きます。物悲しげな旋律のクラリネットと弦楽器の音楽に載せて小さな白鳥たちの踊りが見る人の気持ちを和らげます。今回の演出では白鳥たちに黒鳥も交じっており、ロットバルトの魔法がかかった世界であるという印象を観客に与えていました。

クラシック・バレエ音楽の最高傑作の魅力_a0113718_6464944.jpg オデットが戻り王子の裏切りを仲間に語る場面は木管楽器と弦楽器の対話で表現しています。流れるような旋律の弦楽器にホルンが続き、悲壮感を背負った王子の登場、ハープのアルペジオのテンポが速くなり,オーボエによる白鳥のテーマ、王子はオディトに許しを乞いオデットは王子許します。

 ロットバルトが登場し、白鳥のテーマは次第に悲壮感を漂わせ大きく鳴り響きます。オデットと王子は湖に沈んでいきますが、金管楽器も参加した白鳥のテーマが鳴り響き、2人の愛の力が悪魔に打ち勝ったことを表します。この場面のたたみかけるようなドラマティクな音楽は、バレエ全体のクライマックスにふさわしく、チャイコフスキーの音楽の魅力が舞台に説得力を持たせています。最後は弦とハープが美しい音楽が天に昇るオデットと王子の魂を見守り、重厚な雰囲気で幕となります。


 「白鳥の湖」の魅力は音楽がバレエ音楽の中で群を抜いて優れているところにあると思います。ロマンティクバレエのもう一つの最高傑作といわれる「ジゼル」は踊りの美しさはでは「白鳥の湖」と双璧ですが、音楽の差は歴然としています。「白鳥の湖」は、脇役の音楽にも華やかで親しみやすい音楽を与え、有名な音楽がたくさん登場してグランドオペラのような華やかな雰囲気を感じさせると同時に、「白鳥のテーマ」をドラマティクに使い、バレエ全体の物語性に厚みを持たせています。涙が出るほど感動できるバレエは、「白鳥の湖」だけかも知れません。
(2014.2.15 新国立劇場 オペラパレス)


アナニアシヴィリ、ザハロワの「白鳥の湖」  文字をクリックするとリンクします。






















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by desire_san | 2014-02-26 06:49 | バレエ・演劇 | Comments(21)
Commented by iyim2012 at 2014-02-28 11:53
訪問およびコメントをいただき、ありがとうございました。
綺麗なお写真と、ブログの一つ一つが実に詳しく書かれていて、ストーリーがありますね。
プロセスなども詳細で、心に余裕があるブログですよね。

私も、絵画展や綺麗な景色を観るのが好きで、そういうモロモロから自分に吸収できる物は吸収して、日々の暮らしを豊かにしたいと思います。
これも何かのご縁だと思いますので、また訪問させていただきますね。(*^^)v
Commented by くまさん at 2014-03-01 07:15 x
本格派の人から新国立バレエ認めてもらいありがとうございます。次回のパゴダの王子もいいですよ、、
Commented by desire_san at 2014-03-01 08:48
iyim2012さん、コメントありがとうございます。
バレエは踊りだけでなく、音楽、振り付け、演出など大勢の人たちが作る総合芸術ですね。
私も美術や美しい風景や外国の街が見るのが好きです。美しいものに触れることは心が豊かになりますね。よろしかったらまたご訪問お待ちしています。
Commented by desire_san at 2014-03-01 08:49
くまさん、ありがとうございます。パゴダの王子も以前小野絢子さんの舞台を見ました。トラックバックしておきましたので、次回のご参考になれば幸いです。
Commented by Ruiese at 2014-03-01 14:50 x
こんにちは。チャイコフスキーはこの初めてのバレエ音楽を2年もかけて作曲したそうです。しかし19世紀後半バレエダンサーには。この音楽は複雑で難しすぎて、初演は成功しなかったようです。他の人が削除・加筆など原曲に手が加得たようです。チャイコフスキーの原曲に復元して演出する振付師もいて、いろいろなバージョンがあるようですね。
Commented by Aira at 2014-03-01 18:56 x
白鳥の湖は音楽も考えて作られているのですね。白鳥の湖を踊るバレリーナは、ヒロインの清純なオデットと妖艶なオディールの善と悪の対比を踊りで演じ分ける必要があるので映画「ブラックスワン」のように女優にならなければいけないのでしょうか。オデットは繊細で儚げに、オディールは強く華やかに踊っている場合が多いようですね。
Commented by アンデオール at 2014-03-01 21:04 x
先日はコメントいただきまことにありがとうございました。

音楽の流れに沿って丹念に分解しながら書いていらして、順々に思い出しながら拝読いたしました。
私はまったく音楽に詳しくなく、使用楽器についてもここまで深く考えたことがなかったため大変勉強になります。

チャイコフスキーの音楽は好きですがどちらかといえば三大バレエ以外の音楽(オネーギンやエイフマン版アンナ・カレーニナ、マクミランのアナスタシアで使用されている交響曲など)のほうが渋みや哀愁、魂を揺さぶる迫力を感じ、好んでおりました。
しかし今回dezire様のブログを拝読し、白鳥の湖の音楽の素晴らしさを改めて気づかせてくださいました。
CDや書籍でも、ここまで詳しく解説してくださっている方はなかなかいらっしゃらないと思います。
心より感謝いたします。

世界各地のお写真も素敵で、何度も見入ってしまいました。心が洗われます。

サンクトペテルブルクは生きているうちに一度は訪れたい街の1つ、チャイコフスキーの悲愴を聴きながらネヴァ河を眺めて過ごしてみたいとおかしな夢を描いて憧れております。

また訪問させていただきます!
Commented by ゆーき at 2014-03-01 21:15 x
こんばんは。この度は私のブログにコメントありがとうございました。
dezireさんは、音楽について、しかも非常に丁寧に文章を書いていらっしゃるのに、私のようなブログで本当に申し訳ありません・・・。

私は白鳥の湖は何度か見ていまが、実は音楽、具体的には楽器構成などについては疎いので、この記事を読んで、もっと奥深く知りたいと思いました。勉強することは尽きませんね(笑)

また、外国人キャストを生で見たのはザハロワさんが1回ほど・・・私は絢子さんの白鳥の方が好きだったりするのですが(笑) 来年度は今評判の米沢唯さんを観たいと思っております。

次の観劇予定はいつになるかわかりませんが、また書くと思いますので、そのときはまたよろしくお願い致します。
Commented by pourpasseletemp at 2014-03-01 23:31 x
こんにちは。音楽の面からのバレエ鑑賞、興味深く読ませていただきました。”白鳥の湖”は、本当にコレオグラファーの創造意欲を掻き立てる音楽ですから、数々のバージョンが作られています。新国立の牧版は、オーソドックスなロシア版をあまりいい形でなく踏襲した版ですので、音楽面からの鑑賞ということでしたら、マリンスキーバレエなどの正統派のDVDなどで鑑賞しなおすとより楽しめるのではないかと思います。さらに、異形なバージョン、マシューボーンやグレアムマーフィー、ノイマイヤーなど物語性の高いバージョンでの音楽使いは、ここでこういきたか~と目から鱗な発見があり、大変におもしろく比較できるかと思います。是非、いろんな”白鳥の湖”をご覧になって、その違いをお楽しみください。
Commented by desire_san at 2014-03-02 19:15
アンデオールさん、ご丁寧にありがとうございます。
チャイコフスキーの音楽は、バレエ音楽の他に交響曲5番、6番、ヴァイオリン協奏曲など好きな曲がたくさんありますね。
サンクトペテルブルクは西欧的な雰囲気の町で、チャイコフスキーの音楽には合うかもしれませんね。宮殿建築は世界一豪華です。その美しさに満足されると思います。
Commented by desire_san at 2014-03-02 19:18
ゆーきさん、ありがとうございます。
小野絢子さんは技術レベルが高く、表現力も優れていますね。米沢唯さんは、小野さんとは違った魅力があるダンサーで、私も好きです。
Commented by desire_san at 2014-03-02 19:23
pourpasseletempさん、貴重な情報ありがとうございます。
新国立バレエとマリンスキーバレエでは、「白鳥の湖」の音楽が違うのですね。他にもいろいろなバージョンの白鳥の湖があることは初めて知りました。いろいろ聴いてみたいと思います。一度マリンスキーバレエで「白鳥の湖」を鑑賞したいと思いますが、チケットが高いので、まだ未体験です。
Commented by desire_san at 2014-03-02 19:28
Ruieseさん、Aira さん、いつもありがとうございます。
現在上演されているバレエの先駆的作品なので、初演時は抵抗も大きかったのでしょうね。映画「ブラックスワン」は見ました。おもしろくできている映画でしたね。ナタリー・ポートマンの存在感がすごかったのを覚えています。
Commented by pourpasseletemp at 2014-03-02 22:46 x
たびたび失礼します。新国立バレエとマリンスキーバレエとは、音楽使いは似ていると思います。それだけに作品としての演出というか様式美での違いが、明確に感じられるのではと思われます。”白鳥の湖”は、音楽がすばらしいだけに、様式美でみせるのか、ドラマでみせるのか、振付家や演出家の裁量がためされる作品であり、カンパニーがどのバージョンをレパートリーとしているかは、ダンサーにとってのやりがいに通じるのではないかと思います。新国立バレエのバージョンは、是非に変更してほしいものの一つです。
Commented by desire_san at 2014-03-03 09:02
pourpasseletempさん、お話をお伺いすると、マリンスキーバレエの正統派の「白鳥の湖」は見なければいけませんね。本物を見ないと何も語れませんね。ありがとうございます。
Commented by 山脇由美 at 2014-03-03 09:12 x
dezireさんの白鳥の湖の音楽についてのお話とpourpasseletemp さんのコメントを興味深く読ませていただきました。Kバレエカンパニーと新国立の舞台もかなり違いますね。ボリショイ・バレエ学校で本場のバレエを学び、Kバレエカンパニーに長年踊って新国立に移籍してきた長田佳世さんを友達が知っているのですが、詳しくは知りませんが、新国立に移ったのは、バレエに対する芸術感の違いが理由と聞いています。
Commented by ballet-zanmai at 2014-03-04 06:12 x
こんにちは。バレエ団よる「白鳥の湖」の違いの話題が出ているので、Kバレエカンパニーを見た私の感想を忌憚なく書かせていただきます。Kカンパニーを見に来る人の多くは、熊川哲也の人間離れした高いジャンプを見るのが目当ての人が多いようで、立ち席が出るほど満員ででした。衣裳もセットも豪華で、踊りも訓練されていた小気味よい感じなのですが、曲と曲の間が短く、話がどんどん展開させている感じがしました。音楽は聴かせる演奏という感じではなく、バレエの物語を進行させるためにあるような印象で、全幕を見た後、今まで考えていたバレエではなく、ミュージカル・ショーをみたのではなかという錯覚を覚えました。
Commented by めいすい at 2014-03-05 14:05 x
 新国立劇場の「白鳥の湖」の大変に詳しく力作の評論を読ませていただきました。
 新国立劇場のバレエ「白鳥の湖」は、新国立劇場でも人気のある演目で素晴らしいバレエを見せてくれます。私は、チャイコフスキーの三大バレエ「白鳥の湖」、「眠れる森の美女」、「くるみわり人形」を平成16年から17年にかけて見ました。
http://mizukawa-t.sakura.ne.jp/ongaku-zuisou/t-vallet.htm

 新国立劇場バレエ団は2004年に朝日舞台芸術賞を受けており、そのコール・ド・バレエは、背の高さが均一、柔らかな踊りが一糸乱れず、よく訓練され、世界でも絶賛されています。おそらく世界一と言ってもいいのではないでしょうか。
「白鳥の湖」は、コール・ド・バレエのシーンが多く、新国立劇場で見るのには、適していると思います。
 新国立劇場では舞台近くで見ると、トウ・シューズが回転のたびにキュッ・キュッとなり、沢山のバレリーナが走り回るとチュチュがサワ・サワと音がします。その臨場感はまさに驚きと言うほかありません。
Commented by desire_san at 2014-03-05 17:09
めいすいさん、コメントありがとうございます。
チャイコフスキーの三大バレエの詳しいご説明拝読しました。大変勉強になります。次は「眠れる森の美女」を見る予定なので、見る前に予習にまた読ませていただきます。
新国立劇場は、オペラの合唱と同様、バレエ団のコール・ド・バレエはご説明のように最高レベルだと感じています。ダーシー・バツセル、吉田都、フェリ、ザハロワ、コジョカルなど世界のトップダンサー客演で出演していましたが、そういうトップダンサーと同じ舞台に出演しても全く見劣りしない高いレベルだといつも感じてました。日本人だけの上演になっても高いレベルのバレエを楽しめるのは、コールドバレエが優れていることも大きいと思います。
Commented by ek_cat5 at 2014-03-10 15:58
はじめまして.
こんにちは.私のブログへのコメントもありがとうございました.
白鳥の湖,素晴らしい作品ですよね.
まだ先ですが11月に白鳥の湖に出演します(もちろん新国立ではありません・・・).
全幕が久しぶりなので,楽しみです.
Commented by desire_san at 2014-03-10 17:40
ek_cat5 さん、コメントありがとうございます。
バレエダンサーの方にブログを読んで頂いて大変うれしいです。
11月に白鳥の湖に出演されるとのこと、応援しています。
都合がつけば、鑑賞させていただきたいと思います。
差支えなければ、ご案内ください。

by desire_san