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独自の絵画を追求し28歳で散った天才画家と傑作誕生の秘話

映画 『エゴン・シーレ 死と乙女』

EgonSchiele: Death and the Maiden

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 エゴン・シーレは、意図的に捻じ曲げられたポーズの人物画などインパクトの大きい独自の絵画を追求し、独自の美意識を持った画家です。私もエゴン・シーレの作品は数多く見て魅了されましたが、シーレがなぜこのような絵画を描けたのかは謎でした、今回エゴン・シーレの生涯を描いた映画が公開されたので見てきました。





Atthe beginning of the 20th Century Egon Schiele is one of the most provocativeartists in Vienna. His life and work are driven by beautiful women and an erathat is coming to an end. Two women will have a lasting impact on him - hissister and first muse Gerti, and 17 year old Wally, arguably Schiele's one truelove, immortalized in his famous painting 'Death and the Maiden'. Schiele'sradical paintings scandalize Viennese society while daring artists like GustavKlimt and art agents alike are sensing the exceptional. But Egon Schiele isalso prepared to go beyond his own pain and to sacrifice Love and Life for hisArt. Art that inspires us up to this day..

When you click the "Translate to English" in the lowerright, you can read this article in English.


ストーリー

 第一次世界大戦末期のウィーン。天才画家エゴン・シーレはスペイン風邪の大流行によって、妻エディットとともに瀕死の床にあり、そんなシーレを妹のゲルティが献身的に看病しているところから映画が始まります。


 物語は回想的に始まり、1910年、美術アカデミーを退学したシーレは画家仲間と「新芸術集団」を結成し、16歳の妹ゲルティの裸体画を描いていて頭角を現しています。ゲルティも16歳でヌードモデルを務め、敬愛する兄を献身的に支え続けました。

 

a0113718_13021053.jpg そんなとき、彼は場末の演芸場でヌードモデルをしていたモアと出逢います。褐色の肌を持つエキゾチックなモアにシーレは魅せられ、チェルキー・クルムロフテで同棲し、自転車で街の中を走り、夜通し踊りあかしながら、人々生活する街や公園の中でもうーあのヌードを描きました。をモデルにしたシーレの大胆な作品で一躍脚光を浴びますが、住民から苦情が殺到し娼婦が出入りしているといううわさから街を追い出されます。


a0113718_13040216.jpg その後、敬愛するグスタフ・クリムトから赤毛のモデル、ヴァリを紹介されます。シーレはヴァリとれイングバックに移り住みヴァリと同棲し、彼女を運命のミューズとして数多くの名画を発表し。寵児へとのし上がっていきました。しかし、子供をつれこんでモデルにしたりして幼児性愛者という誹謗中傷を浴び、14歳の少女がシーレの家で一晩過ごしたことが告発され、裁判所はシーレの絵を猥褻物として押収し、裁判官の一人は目の前にあった蝋燭で絵を燃やすという挑発行為まで行いました。


a0113718_13060455.jpg 第一次世界大戦が勃発。シーレとヴァリの愛も、時代の波に飲み込まれていきます。ウィーンに戻ったシーレは、通りを挟んだ向かい側に住んでいた中産階級職人の娘、ハルムス家のエーディトとアデーレ姉妹と知り合いになりました。シーレによれば社会的に許される姉のエーディトを選択しました。結婚する寸前に裏切られたヴァリは怒って去ろうとすると、シーレはヴァリを引き留め、もう一度ぬいてくれと頼み、二人で抱き合っている絵を描きました。別れる前にもう一度彼女を描きたかったのでしょう。その後ショックを受けたヴァリは二度とシーレの前に現れなかった。シーレは受け、クロアチアに派遣されるも、1917年に23歳の若さで派遣先で病死しました、


 この作品は『男と乙女』と題されて高い評価を受け、美術館の中央に課させられましたが、ヴァリクロアチア病死たことを知ってシーレは子のこの題名を『死と乙女』変えました。シーレの生涯の傑作『男と乙女』が誕生した瞬間でした。




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 プラハでエーディトをモデルとした作品を描いていましたが。大流行したスペイン風邪でエーディトは亡くなり。シーレも死の床にありました。献身的に尽くす妹ゲルティは、宝石を売ってキニーネを手に入れ。シーレのもとに駆け付けますが、シーレはすでに息を引き取っていました。享年28歳でした。



感想

 エゴン・シーレの病床を妹のゲルティが献身的に看病している場面から始まり、シーレの人生を回想的に描くことで表現は、あまりにも常識人から見ると芸術のためなら女性の人生を犠牲にすることを厭わない、冷徹で激しすぎるシーレの人生を、感情移入させることなく客観的に見られる作品に仕上げているように感じました。情感あるピアノ曲をエンディングにしたことで、シーレという男に、不思議と客観的に共感するような気持ちになりました、


a0113718_13074378.jpg エゴン・シーレ役に、新人ノア・サーベドラ起用したことも効果的でした。美男のプレイボーイとして知られ、生涯のパートナーであったはずのヴァリを棄て、良家の子女を妻に迎える非情で野心的なシーレを、新人サーベドラの目を奪うような白皙の美貌を生かしてサーベドラが説得力たっぷりに演じていました。新人俳優から新鮮な魅力を引き出せたのは、美しい映像によるところも大きいと思います。シーレ「ヴァリの肖像」「横たわる女」など十数点の名画を映画全編にわたり効果的に映し出しているのも、尽瘁な芸術家エゴン・シーレの物語であることを強くン省づけるのに効果的だったと思います。


 シーレにとって一番大切なのは芸術で、シーレが本当に愛したのは女性ではなく、女性の肉体と性を愛していただけで、それ以上に女性を心から愛せない男だったのかもしれません。美術アカデミーを退学したシーレは画家仲間と「新芸術集団」を結成し、妹ゲルティの裸体画で頭角を現す。ゲルティも16歳でヌードモデルを務め、敬愛する兄を献身的に支え続けた。グスタフ・クリムトから17歳のモデル、ヴァリを紹介されたシーレは、彼女と同棲を開始。幼児性愛者などと世間から誹謗中傷を浴びながらも、シーレはヴァリをモデルに数々の作品を発表し、時代の寵児ともてはやされました。しかし、生涯のパートナーと一時は思っていたヴァリとの結婚も、アデーレ姉妹と出会うと心変わりしてしまいます。捨てられたヴァリが去ろうとすると、彼女の肉体をもう一度描きたくなり、引き留めてヴァリを抱きしめ、傑作『死と乙女』を鵜が来ますが、彼女とよりを戻す気持ちは全くなく分かれて、打算的にアデーレ姉妹の姉のエーディトと結婚してしまいます。


a0113718_13083699.jpg このようにシーレは、常に女性の肉体-のミューズに出会うと簡単に心変わりしてしまう軽薄な男ですが、この映画で見るとシーレのそんな生き方にも説得力さえ感じてしまいます。性欲ならぬ「画欲」とも呼ぶべき本能の衝動のもとに生きるシーレ、真実の愛を知らない男の不毛の愛は、―一時の幸せの時間を体験しただけで、最小的に幸せになれない女たち、シーレと彼女たちが残した濃密なエロティシズムは、あまりにリアルで壮絶でした。等身大に描かれたシーレと女たちのまなざし、漂流するメランコリーと死の匂いがするウィーン世紀末の映像が観る人に降り注いているようです。行き急いだ天才画家エゴン・シーレの闇は深く。シーレの絵画作品から漂うやるせなさとせつなさが、ゴン・シーレの絵を見た人の心をゆさぶるのかも知れません。


 この映画を見て、エゴン・シーレの絵画の本質と魅力がかなり分かってきたように感じました。この映画自体傑作だと思いましたが、画家エゴン・シーレを知るうえで優れた手引きとなり、被広から見てよかったと思いました。

Bunkamura ル・シネマ 21日)






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by desire_san | 2017-02-14 13:35 | 美術展 & アート | Trackback | Comments(18)
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Commented by Mtonosama at 2017-02-14 17:25
コメントをいただき、ありがとうございます。素晴らしいブログですね。クリックさせていただきました。
クリムトやエゴン・シーレの作品は好きなのですが、あらためてその人生を描いた映画を観るといつもちょっとひいてしまいます。絵画は絵画だけで楽しみたいという思いがどこかにあるのかもしれません。でも『エゴン・シーレ』は俳優がかなりの美形であることとヴァリの魅力でかなり楽しむことができました。ヴァリが看護婦姿で崖の上の建物を目指してどこか疲れたような後姿を見せて歩くラストシーンが忘れられません。
Commented by desire_san at 2017-02-14 18:50
Mtonosamaさん、私のブログを読んでいただきありがとうございます。エゴン・シーレは美男のプレイボーイとして知られ、生涯のパートナーであったはずのヴァリを棄て、良家の子女を妻に迎える非情で野心的人間で、シーレが本当に愛したのは女性ではなく、女性の肉体と性を愛していただけで、本当に女性を心から愛することができない男だったのではないかと感じました。エゴン・シーレ役に、美貌の新人ノア・サーベドラ起用したことと、ご敵のようにヴァリ役の女優さんが魅力的立つたことで、あまり後味が悪くない映画に仕上がっていたと思います。私はエゴン・シーレの作品は数多く見て魅了されましたが、シーレがなぜこのような絵画を描けたのか分りませんでしたが、この映画をみて、エゴン・シーレの絵画の本質と魅力がかなり分かってきたような気がしました。

私も『エゴン・シーレ 死と乙女』を観て、この映画から感じた天才エゴン・シーレとその芸術について整理してみました。読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。



Commented by margot2005 at 2017-02-14 19:46
こんばんは。
コメントとTBありがとうございます。
以前にもたびたびTBを頂き、いつも見に来て下さって感謝しております。
さてこちらにコメントは初めてかもですね?

強烈な個性を放つエゴン・シーレの絵画。彼の人生も又、短くも激しくてホント強烈でした。
シーレの絵画に女性は不可欠。そして彼は恋多き男でもあった。自分勝手男なのに女性に愛されたシーレには、女性を虜にする魅力があったのでしょうね、きっと?
ノア・ザーヴェトラのエゴン・シーレ役良かったです。
Commented by 京都のガンコジジー at 2017-02-14 20:27 x
ご訪問、ありがとうございました。
ブログを拝見しました。
素晴らしい記事ですね。偶然ですかね、私も遠藤周作の原作「沈黙」を読んだ上で、スコセッシ監督の「サイレンス」を観ました。ほぼ原作に忠実でしたね。

おっと、話は脱線しました。コメント頂いた返信に、desireさんを女性と決めつけましたが、間違いならお赦しください。映画評論が裸足で逃げるような、素晴らしい感想文だと思います。この記事を読んだ人は、映画を観たいと感じたのではないでしょうか。
また、興味ある記事を楽しみにしています。

PS:シーレが仲間と結成したのは、映画の中の仲間のセリフにもあったように「新芸術集団」ではなく、
「新芸術家集団」です。

Commented by リュカ at 2017-02-14 20:45 x
こんにちは。
映画の感想、とても興味深く読ませていただきました。
シーレは本当に愛したものは女性ではないというのに共感できます。
死んでしまったのが28歳。その年齢を考えれば、そして彼が芸術家だったと言うことを考えれば当然なのかもしれないなーなんて思いました。
きっとスペイン風邪が流行しないでみんな生きていたら、彼はのちにエーディトも捨てたでしょうね^^
そしてさらなる芸術の高みを目指したろうな・・・なんて想像します(笑)
Commented by いちよう at 2017-02-14 21:09 x
dezire様、いちようブログにコメントをありがとうございました。
詳しく紹介し、感想もきちんと書かれていて感心いたしました。意欲的なブログですね。
またお訪ねさせて下さいね。
Commented by chekosan at 2017-02-14 21:09
ブログにコメントをいただきありがとうございます。この映画、シーレを演じた主演俳優が美しかったですね。周囲の女性たち(を演じる女優たち)がやや影の薄いことも、シーレの個性と人生を際立たせることに貢献していたと思いました。シーレの絵は独特ですが、この映画は彼の作品を理解する一助になると思いました。
Commented by desire_san at 2017-02-15 08:34
margot2005さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
以前から強烈な個性を放つ絵画を描いたエゴン・シーレはどんな人だったのか大変興味がありました。この映画は、人間としてのエゴン・シーレを説得力を持って描いていたと思います。若く美男のノア・ザーヴェトラをゴン・シーレ役に使ったのは、シーレには女性を虜にする魅力があった、いうことを自然に感じさせてくれて、私なりにエゴン・シーレが分ったような気がしました。
Commented by desire_san at 2017-02-15 08:55
京都のガンコジジーさん、コメントありがとうございます。
私はれっきとした妻子もいる男性です。私が美しい女性と思ていらしたら期待を裏切ってごめんなさい。(笑)
スコセッシ監督の「サイレンス」は、遠藤周作の「沈黙」のストーリーを忠実に追っていましたが、登場人物に多様な面があることを表現できる俳優を揃え、この事件や社会的問題が、江戸時代の日本だけでなく、現代の社会にも通ずるものであることを感じさせるように作っていたように感じました。この映画の隠れキリスタンたちは、日本の覚正社会ではじかれる貧しい家庭の子供たち、アメリカ社会からはじかれるイスラム教徒たちに重なって見えました。
Commented by desire_san at 2017-02-15 09:09
リュカさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
エゴン・シーレという画家は、非常に鮮烈で刺激的な絵を描くので、普通の古都ではないと思っていましたが、この映画は人間としてのエゴン・シーレを見事に描いていたと思います。
画家にはモデルがいないと絵が描けない人と、創造で絵が描ける人といますが、シーレやクリムトにはモデルのそん沿いが不可欠で、そのモデルで絵をかきつくしてしまうと、次に全く新しいタイプのモデルがほしくなる、モデルと割り切っているに羅門だないのですが、自分の女とも考えてまうから、多くの女性を泣かせることになるのなるのかも知れませんね。
リュカさんがご指摘のように、彼が名長生きしていたら、ピカソのような画架になったかも知れませんね。
Commented by desire_san at 2017-02-15 09:13
いちようさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
映画や絵画、オペラ、バレエでも、海外旅行でも感動した体験はその敵の感度を宛で思い出せるように低迷に描くよう努めています。
テーマは色々変わりますが、ご興味のあるものがありましたら、またのご訪問をお待ちしています。
Commented by desire_san at 2017-02-15 09:17
chekosanさん、コメントありがとうございます。
今回の映画のキャスティンクは絶妙に良かったですね。私もシーレの絵にみりょされているひとりですが、この映画でシーレがどんな人間だったか分かったよう気がして、シーレの作品が理解着るようになったような気がします。
Commented by midoried at 2017-02-15 14:07 x
こんにちは。
コメントありがとうございました。
また映画のレビュー拝見しました。
もういちど映画をみているようでした!
どうもありがとうございます。
Commented by 【仮】impression アンソニー at 2017-02-15 21:23 x
ブログにコメントありがとうございました。
エゴン・シーレはほんとにひどい男なのに新人ノア・サーベドラのおかげで?彼ならばしょうがない……と思えてしまいました。
実際、当時の新進画家は想像以上にモテたのでしょうね……。
Commented by desire_san at 2017-02-16 10:10
midoriedさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
この映画を見て、エゴン・ジレの絵画に対する理解が深まりました。
Commented by desire_san at 2017-02-16 10:14
impression アンソニーさん、コメントありがとうございます。
エゴン・シーレ役を、陰線なイケメン俳優ノア・サーベドが演じたいたので、観れたという面は確かにありますね。 エゴン・シーレは、実際に美貌とセクシーさで非常にモテたそうです。
Commented by komakusa2t at 2017-02-17 20:59
エゴン・シーレのこと、すみません知りませんでした。
くわしい説明で人間性が良くわかりました。
desire_san さんがいろいろなことに精通してらして
ビックリです。
いろいろここで学ばせていただいています。
Commented by desire_san at 2017-02-18 06:08
komakusa2tさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
日本でエゴン・シーレを知っているのは相当の美術マニアだけかもしれませんね。
しかし、一度見たら忘れられない絵で、美術史上彼のようなインパクトの強い絵を描ける画家は知りません。

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