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オペラとオペレッタの違いとオペヘレッタの魅力

オッフェンバック『天国と地獄』
Orpheéaux Enfers by Offenbach

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 今までオペレッタとしては、ヨハン・シュトラウス
2世の『こうもり』の舞台しか観たことしかなかったので、正直オペラとオペレッタの違いが分りませんでした。今回、東京オペレッタ劇場で、オッフェンバックのオペレッタの代表作『天国と地獄』の舞台が上演されることを知り、鑑賞してきました




Orpheé aux Enfers -operetta in two acts by the French composer Jacques Offenbach on the originallibretto by Hector Cremieux and Ludovic Halevy, a parody of the ancient myth,the traditional type of opera and at the same time the bourgeois traditions ofthe society of the Second Empire Operetta first performed in 1858 at the ParisTheatre Buff-Parisien. The artist, have issued a theatrical performance.



 オペラ「ホフマン物語」で有名なオッフェンバックは、元来オペレッタの作曲家でした。パリの華やかな雰囲気を伝えるエスプリの香りを放ち、洒脱な笑いに溢れ、軽妙で笑いに満ちたパリの底抜け明るい、それでいて風刺の精神を持ったオペレッタ作品がフェンバックの真髄でした。


 この『天国と地獄』はギリシア神話を元にしたグルックの夫婦の純愛劇オペラ「オルフェオとエウa0113718_08185218.jpgリディーチェ」のパロディで、オッフェンバックのオペレッタの代表作となりです。現代の風刺の中かでグルックの有名なアリアを歌わせています。


 グルックの「オルフェオとエウリディーチェ」は以下のような物語です。愛妻エウリディーチェが毒蛇に咬まれて亡くしたオルフェオは悲嘆し、彼女を取り戻しに冥界に赴き、神に懇願し、帰り道絶対彼女を振り返らないことを条件に許しを得ますが、耐えきれずにとうとう振り向いてしまい、彼女は息絶えます。しかし二人の愛を認めた神が彼女を生き返らせます。


The plot put theancient Greek myth of Orpheus and Eurydice, according to which Orpheus mustdescend into the underworld to bring back his beloved Eurydice. But antiquitylibrettists was brought to everyday and combined with an evil grotesque. It wasan attack on the hypocrisy and stagnant, inert concepts: authority did notexist, and what seemed like an eternal and indisputable, appeared as small,weak and earthly things which could be scathing laugh, circling in the cancanon a par with the gods.

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あらすじ


【第1幕】

 ヴァイオリン教師オルフェと妻ユリディスは、すでにお互い愛想を尽かしており、浮気をしています。妻ユリディスは離婚したいのですが、オルフェは世間体を気にして離婚できません。オルフェは妻の浮気相手は実は地獄の王プリュトンで、毒蛇に噛まれるように罠を仕掛けユリディスが死んだため晴れて二人で地獄に行けると大喜びします。オルフェも妻がいなくなって自由を謳歌できることを喜んでいましたが、「世間」が登場し妻を取り返すべきだと主張され、渋々、彼女を取り戻しに冥界に赴きます。


 天国では、神々の王ジュピターも苦労しています。妻のヴェヌスやディアナ、キュピドンら子供達a0113718_08103654.jpgたちに、過去の浮気をなじられ、こんなつまらない生活は飽き飽きと抗議の大合唱で詰め寄られています。そこへオルフェが現れ、グルックのアリアを歌って妻を返してと訴えます。「それは地獄の王プリュトンの仕業だ。地獄へ行こう」「面白そう!私たちも連れて行って〜!」とみんなで地獄に行くことになります。


【第2幕】

 地獄ではユリディスが、地獄の大王プリュトンに一人で閉じこめられ。退屈しきっていました。ヴェヌス、ディアナ、キュピドンが来て、地獄を案内します。


 地獄に着いたジュピターは、愛の神キュピドンに自分をハエの姿に変身させてもらい、鍵穴からユa0113718_08115785.jpgリディスの部屋に侵入し、ユリディスと二人は地獄から神々の世界へと脱出しようとしますが、プリュトンに見つかってしまいます。天国と地獄の面々入り乱れての乱痴気騒ぎの中、世論に伴われたオルフェが現れ、世論に後押しされて渋々妻を返してと訴えます。そこでジュピターは、現世に辿り着くまで決してユリディスのことを振り返って見てはならないという条件で、夫婦を帰してやることにしました。オルフェは全く振り向かないので、ジュピテルは雷をオルフェの背後に落としました。びっくりしたオルフェが振り返ると、ユリディスは再び天に召されて、誰もが喜ぶ結果となりました。



 今回の舞台のパンフレットから一部引用すると、オッフェンバックは、1855年第1回パリ万博で賑わうシャンゼリゼ通りに、ハーフ・パリジャンというオペラハウスを作り、新しい娯楽を求める庶民のためにオペレッタという新しいジャンルを始めました。笑いと風刺に満ちたオペレッタは当時のパリっ子たちを熱狂させたほど大人気となりました。今までオペラを見たことのないような客層が夜毎に劇場に通い、オッフェンバックは「シャンゼリゼ通りのモーツァルト」と呼ばれました。日本でも100年前に「浅草オペラ」誕生し人気を博しましたが、「浅草オペラ」もそんなエネルギーに満ちた空間だったのでしょう。


 今回オッフェンバックの最も有名なオペレッタ『天国と地獄』を生の舞台で初めて観ましたが、一a0113718_08132421.jpg生き生きとした素晴らしい音楽の洪水で、笑いと活力と皮肉に満ちた極上の楽しみを持った作品だと思いました。第一幕冒頭のロマンチックで哀愁のあるヴァイオリンの旋律、第2幕冒頭の明るく楽しい音楽など美しいメロディーや哀愁のある曲調から、瞬時に軽快なワクワク心躍るような音楽に切り替わる鮮やかさも大きな魅力でした。


 登場する5人の女性と4人の男性がそれぞれ美しいアリアを歌うのも魅力でした。オルフェ役の小貫岩夫さんは、美しいヴァイオリンから始まるオルフェが作曲したというアリアを始め張りのあるアリアは魅力的でした、ユリディス役の針生美智子さんは、もう少し男を惑わすように色っぽさがあったほうが面白いとと思いましたが、弾けた軽妙な演技も見せ、冒頭の明るいアリアから始まり、地獄で退屈して現世を懐かしむアリア、ジュピターが化けたハエとの2重唱などで美しい歌唱を楽しませてくれました。 ジュピター役の小栗純一さんは、軽妙な演技に風格もあり歌もうまく強い存在感があり、アリアも安定癌がありました。プリュトン役の島田道生さんは、派手な服装と演技とコミカルなアリアで舞台に色彩感と変化を与えてくれました。


 ディアナ役の富田沙緒里さんの輝かしく透明感のあるアリアも魅力的でした。キュピドン役の松原a0113718_08150365.jpg典子さん、ヴェヌス役の田代直子さん、世論役の里中トヨコさん、ジョン・スティックス役の斎藤忠生さんと、出演者の歌唱力にバランスがとれていて、観ていて疲れないのもよかったと思いました。フィナーレで全員で歌う地獄のギャロップ、フレンチカンカンのシーンでは観客も巻き込んで会場全体が楽しい気分に包まれました。


 今回東京オペレッタ劇場で『天国と地獄』を鑑賞して、オペラとオペレッタの違いが分ったような気がしました。オペラは大きなオペラ劇場で、桟敷席など離れた位置から舞台の芸術性を求めて鑑賞するのに対して、オペレッタは今回のような比較的小さなホールで、フレンチカンカンに象徴されるように歌手と観客が一体となって楽しむ娯楽的な要素が大きいと感じました。今回の舞台は日本語で上演され、現代風の洒落やアドリフも入って、美しい音楽と笑いが入り交じった楽しい舞台で、生まれて初めてオペレッタの楽しさを体験出来たように思います。

2017.2.19 内幸町ホール)






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by desire_san | 2017-02-24 17:52 | オペラ | Trackback | Comments(0)
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