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初めて民族舞踊を取り入れたフランス・バレエの傑作

バレエ『コッペリア』
Ballet“Coppélia”

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バレエ『コッペリア』は、パリ・オペラ座のメトール・バレエであったアルチュヘル。サン・サン・レオンとシャルル・ニュイッテルが共同で書きあげた台本に、「フランス・バレエ音楽の父」といわれたレオ・ドリーブが音楽を作曲した、フランスが生み出したバレエの傑作です。今回上演されるローラン・プティの演出・振付の『コッペリア』は、現代に生きる人々を主人公に時代を超越した人生と愛をテーマに掲げユーモアにあふれる親しみを感ずる舞台でした




Coppélia is a comic ballet originally choreographed by Arthur Saint-Léon to the music ofLéo Delibes.Modern-day productions are traditionally derived from the revivalsstaged by Marius Petipa for the Imperial Ballet of St. Petersburg in the late 19th century. Petipa's choreography was documented in the Stepanov method of choreographic notation at the turn of the 20th century.  "Coppelia" of director/ choreography by Laurent · Petit was a stage that felt familiarity full ofhumor with the themes of life and love that transcended time to the hero as thetheme living in modern times. .When you click the "Translate to English" in the lower right, you can read this article in English.



あらすじ


1幕  ポーランドの農村。

 陰気で気難しく変人扱いされていた人形作り職人のコッペリウスは、彼の家の二階のベランダには人形の少女、コッペリアが座って本を読んでいました。


a0113718_18202192.jpg スワニルダは明るく無邪気な人気者の少女で、村の青年フランツとは恋人同士でしたが、最近フランツは、かわいらしいコッペリアが気になる様子で、スワニルダはやきもちを焼きます。喧嘩するほど仲のいい二人の明るい踊りが始まる。村人たちもポーランドの民族舞踊のマズルカを華やかに踊ります。


 ある時コッペリウスは町に出かけようとするが、家の前に鍵を落としていきます。それに気づいたスワニルダと友人たちは、好奇心からコッペリウスの家に侵入します。




2幕   コッペリウスの家。

a0113718_18210291.jpg 薄暗い室内をスワニルダと友人たちは室内を探索し、コッペリアは人形だったと気づきます。スワニルダはコッペリアの顔は自分の顔と全く同じあることに気づきます。コッペリウスはスワニルダを恋していて、スワニルダそっくりに自動人形コッペリア作っていたのでした。戻ってきたコッペリウスに怒鳴られて友人たちは逃げ去りますが、スワニルダだけはコッペリウス室内に身を隠します。


 フランツも、コッペリア会いたくて梯子伝いに窓から忍び込んできて、コッペリウスに見つかってしまいます。コッペリウスは一計を案じてフランツに眠り薬を混ぜたワインを飲ませ、酔っ払った彼から命を抜いて自信作の人形、コッペリアに吹き込もうとします。


 その一部始終を見ていたスワニルダは、コッペリアになりすまし、コッペリウスを散々からかい悪戯の限りをつくす。この大騒ぎにフランツも目を覚まし、コッペリアの正体を悟ってスワニルダと仲直りします。



3幕  村の祭りの日。

 仲直りしたフランツとスワニルダは、結婚の日を迎え賑やかな祝宴が始まります。祝宴には「時」「曙」「祈り」「仕事」「結婚」「戦い」

「平和」と踊りを始めソロ、アンサンブル、パ・ド・ドゥ等さまざまなa0113718_18214249.jpg
踊りが続き、最後は登場人物全員によるギャロップによるフィナーレを迎えます。祝宴の賑わいをよそにばらばらに壊されたコッペリアを持って現れたコッペリウスが一人呆然とうなだれたところで、幕が下ります。





感想

 

 フランスの作曲家レオ・ドリーブはバレエ音楽を、踊りと同等の芸術性を持つ音楽として確立した人で「バレエ音楽の父」とも呼ばれています。 『コッペリア』は名作の誉れ高いバレエ音楽で、「形のワルツ」以外は物語と関係なく楽しむことができる音楽です。ドリーブの作曲したバレエ音楽が、踊りに依存せず瀟洒な曲調を楽しめる芸術性を持った音楽と言えます。自動人形の滑稽さを強調し、コメディタッチなバレエ『コッペリア』は、はパリ・バレエ最後の傑作となり、以降バレエは踊りと音楽の総合芸術としてロシアを中心に成熟してきました。



 バレエ『コッペリア』はレオ・ドリーブの瀟洒な音楽のもとに、魅力的な踊りがたくさん楽しめました。 


a0113718_18232054.jpg スワニルダ役の小野絢子さんは、第1幕では、ヒロインであるスワニルダのコケティシュで弾けるようなコ踊り、第2幕でコッペリウスの工房に忍び込んだスワニルダと友達たちのとても楽しいコミカルな踊り、コッペリアに扮したスワニルダが人形のふりをしてコッペリウスと踊るワルツも美しく、途中から転婆ぶりを発揮してコミカルに踊りまくる場面も爽快でした。第2幕途中でコッペリアの遺書位に早変わりし、第3幕では純白の結婚衣装に着替えて、優美なソロや踊りをスフランツとのパ・ド・ドゥは大変魅力的でした。


 フランツ役の福岡雄大さんも、いつもながらソロとスワニルダとのパ・ド・ドゥにスピード感や安定感があり、第2幕のフランツとコッペリウスとの踊りによるやり取りも楽しめました。


a0113718_18235899.jpg 特質に値するのがコッペリウス役のルイジ・ポリーニさんの存在感で、人気コッペリアを相手に見事な踊るワルツ、コッペリアに扮したスワニルダの踊りも大変見事な存在感を示し、舞台を引き締めていました。



 第1幕でチャルダッシュなどの大掛かりな民族舞踊。 第2幕のコッペリウスの工房に忍び込んだスワニルダと友達たちのとても楽しいコミカルな踊り、第3幕の村人の生活を朝からつづった「曙」、経験でロマンチックな「祈り」、テンポの早い「仕事の踊り」は村人の生活を表現し、1組の男女が踊る「結婚の踊り」直線的な動きを重ねてドラマティクに踊られる「戦い」、喜ばしい「平和」の訪れの厳粛なパ・ド・ドゥは、最後は登場人物全員によるギャロップによるフィナーレ華やかな結婚式の雰囲気を楽しめました。 最近、天才少女と言われていた池田理沙子さんや木村優里さんなど若い層からも主役を演じられるバレリーナが現れ、新国立バレエ団の層の厚さを改めて感じた見事な舞台でした。

2017.2.26 新国立劇場オペラパレス)










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by desire_san | 2017-03-05 00:07 | バレエ・演劇 | Trackback | Comments(14)
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Commented by Milkdromeda777 at 2017-03-05 09:42
こちらでは初めまして。Casse Noisetteです。
『コッペリア』は別キャスト(米沢唯さんと井澤駿さん)で観ましたが、ユーモアとペーソスのブレンドが絶妙な良い舞台でした。
(コッペリウス役の菅野英男さんも名演でした)
4公演しかなかったのが残念です。(小野さんと福岡さんの舞台も観たかったなと)
Commented by desire_san at 2017-03-05 16:25
Milkdromeda777さん  私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
ローラン・プティの演出・振付の『コッペリア』は、お洒落なユーモアと遊び心があって楽しかつてですね。米沢唯さんは、前回『ロメオとじゃリエット』で観ましたが、最高に素晴らしい舞台でした。なぜ4公演しかなかったのか不思議ですね。
Commented by きぃこ at 2017-03-05 19:23 x
こんにちは、dezireさんの感想、拝見いたしました。

ルイジ・ボニーノさん、ご健在で本当に嬉しく思いました。プティ作品は、ああいう役が肝ですものね!

新国、本当にダンサーの層が厚くなったと思います。このダンサー達を活かせる公演を、今後もお願いしたいものですね。
Commented by アンデオールバレエ日和管理人 at 2017-03-05 21:32 x
dezire様

改めまして、こんばんは。ブログにお立ち寄りいただきありがとうございました。
新国立コッペリア、本当に楽しくお洒落で今もまだ余韻に浸っております。
音楽についての細かい洞察、拝読しながら勉強させていただきました。
元はといえばフランス発祥のバレエなのですよね。

プティ版は配役が少なく以前は不満もありましたが今回は心から面白く毎回笑いながら鑑賞できました。
再演が待ち遠しいですね!
Commented by 猫並 at 2017-03-05 22:25 x
初めまして。ブログへのコメントありがとうございました。
私のところと違って、格調高くて素敵ですね。丁寧な解説も会って、勉強になります。
ラストで舞台上に、壊れたコッペリアとともに残されるコッペリウスの姿が印象的だと思いました。そのコッペリウスが滑稽でも悲劇的でもないのがなんだか面白く感じました。
Commented by Ruiese at 2017-03-06 06:18 x
こんにちは。
吉田都さんが英国ロイヤルバレエにいたころ見たのがこの『コッペリア』でした。都さんは代表的な古典の主役はすべてオ゛っていましたが、特にニネット・ド・ヴァロア振付『コッペリア』、マクミラン振付『ロミオとジュリエット』などの少女役・妖精役ではロイヤルバレエでも抜群の存在だったと記憶しています。
ところで、新国立バレエ団では身長制限があり身長:158cmの吉田都さんでオーディションを通らないという笑い話のような話を聞いていましたが、最近慶應義塾大学法学部に在学中の身長156cmの池田理沙子さんが、新国立劇場バレエ団にソリストで入団し、舞台で主役を踊ったことを知り、新国立バレエ団も期待できると思いました。
Commented by Keiko_Kinoshita at 2017-03-06 06:43 x
この舞台は観ていませんでしたので、興味深く拝読しました。バレエ「コッペリア」が初演された1870年は、まだグラン・パ・ド・ドゥ形式が確立されていない時代なので、主役スワニルダとフランツの平和のアダジオのあと2人のヴァリエーションの合間に「コッペリア」の作曲者ドリーブのもう一つのバレエ「シルヴィア」からの2曲を引用して、女性のソロと5人の女性による踊りが挿入されていたそうです。スワニルダのヴァリエーションのあとコーダなしに直接フィナーレにつながり、主役をはじめ全員がつぎつぎに踊りまくるという予定調和の世界を見せます。その間にコッペリウスもお金をもらって機嫌を直して愛し合う二人の祝福に加わっていたそうです。Kバレエカンパニーの「コッペリア」をみましたが、この初演の演出を意識したところも見られました。7
Commented by desire_san at 2017-03-06 20:21
きぃこさん、コメントありがとうございます。
前回見た「ロメオとジュリエット」、今回の「コッベリア」と大変すばらいし舞台でしたね。
今回の舞台の成功は、ルイジ・ボニーノさんの役割が大きいですね。
小野絢子さんも、スターバレリーナのオーラを感ずるようになりましたね。
Commented by desire_san at 2017-03-06 20:26
アンデオールバレエ日和管理人さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
バレエは元々フランスで生まれ、パリオペラ座が世界のバレエの中心だった時代もあるそうです。チャイコフスキーの3大バレエが生まれ、バレエの中心がロシアに移っていったようです。

プティの演出は軽快で楽しいのが魅力ですね。
Commented by desire_san at 2017-03-06 20:33
猫並さん、コメントありがとうございます。
コッペリウスがれたコッペリアとともに残されて終わるのは、ローラン・プティ独自の演出だそうで、主役の二人がコッペリウスに謝罪する演出もあるそうです。滑稽にも悲劇的にも見えないのは、コッペリウス役の力量によるものでしょうね。
Commented by desire_san at 2017-03-06 20:47
Ruieseさん、いつも私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
吉田都さんの『コッペリア』英国ロイヤルバレエでも定評がありましたね。
新国立バレエ団は、付属のバレエ学校身の入閣試験の時点から身長制限があるのは、コールドバレエで身長が揃わないと美しく見えないからのようです。

しかし経歴などから、はじめからソリストとして踊れると分かっている人は、新著が低くてもオーデイションで通してしまうようで、池田理沙子さんは以前から天才少女として知られていたので、別格扱いだったようです。この件では、ツイッターなどで、色々批判されていますがダブルスタンダートと批判されても、田理沙子さんのバレエを見て、新国立バレエ団のコールとバレエの美しさと、優れたソリストの人材を確保するためには妥当な対応だし思いました。
Commented by desire_san at 2017-03-06 20:53
Keiko_Kinoshitaさん、貴重な情報をいただき、ありがとうございます。
元々は、ローラン・プティの演出とはかなり違った舞台だったのですね。
Kバレエカンパニーのバレエの舞台は観たことがありませんが、新国立劇場の演出とはかなり違っているようですね。 ほとんどが熊川哲也さんのオリジナル演出と聞いています。
Commented by mcap-cr at 2017-03-07 17:54
こんにちは。
新国立のバレエに行かれたのですね。私は、新国立に出かけるのが大変なのでもっぱら自宅から近い文化会館の講演に出掛けています。文化会館では、新人の公演とか、コンクールとかちょっと違う催しが盛りだくさんなので、たまにはいかがですか?
関係ないですが、文化会館の隣でやっているシャセリオー展はとても良かったので私のブログにも書いたりしています。
Commented by desire_san at 2017-03-07 18:17
mcap-crさん、コメントありがとうございます。
私も若くても才能あ演奏家る演奏家やアーティストの演奏会や展示会にもよく行きます。
特に音楽演奏家の場合、出来上がってしまったベテランの演奏家より、勢いがあって面白い演奏に出会うことがありますね。
シャセリオー展は行こうと思っていますが、未だ見ておりませんでした。ブログの記事を読ませていただき、是非観ておきたいと思いました。

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