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ウィーンの森の宮殿美術館 / 世界有数のルーベンスのコレクション

リヒテンシュタイン美術館

Liechtenstein Museum in Vienna


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 リヒテンシュタイン美術館は、位置的にはウィーン中心部ですが、ウィーンの森へいく途中にあり、小さなお城のようです。美術館の展示室に入ると17世紀末のフランチェスキー二の大きな絵画が壁一面に展示されていて、宮殿のエンタランスに入ったような気持ちになりました。

 





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TheLiechtenstein Museum in Vienna houses the Princely Collections of theLiechtenstein family. The collections have been open to the general publicsince 1807 when they were transferred from the Liechtenstein City Palace inVienna to the Garden Palace at Rossau (also in Vienna). When Austria wasannexed by Nazi Germany in 1938, the princely family moved to Liechtenstein,the museum was closed and its artworks were removed to Vaduz during the lastweeks of the war. The collections returned to Vienna after the comprehensiverestoration of the Garden Palace, a great Baroque building built around 1700. In the museum,works from the most important epochs of European art are displayed, rangingfrom early Italian religious paintings, Rubens, Van Dyck and Frans Hals to thepainting of the Dutch Golden Age. The refurbished palace itself, together withthe historic garden, is a complete Baroque work of art.




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 リヒテンシュタイン美術館は、世界有数の規模と質を誇るプライベートのアートコレクションです。コレクションは、絵画だけでも1600点を超えますが、特に注目すべきは、ウィーンでも最大の非宗教的バロックの部屋と壮大なヘラクレス広間です。



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マルコ・バセーティ「聖母子』



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 マルコ・バセーティはヴェネツィアのジョヴァンニ・ベリーニの工房で働いていました。標準的な青と赤でメリーの衣服に見られるように、彼は師のョヴァンニ・ベリーよりも強い色を好み、ビザンチンアイコンの伝統を引き継ぎ、静かで落ち着いた聖母子を描きました。



ラファエッロ・サンティ 「男の肖像」


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 ラファエッロが若い頃の手がけたとされる背景に自然の風景を配する肖像画で、黒を基調にした衣服を彩る赤と緑の絶妙な配色、顔や首もとの微妙な陰影、柔らかな髪の繊細な描写、意志の強さを感じさせる眼差しなど内面性までも鋭く描くラファエッロの技量を感じさせます。



ルーカス・クラナッハ「聖エウスタキウス」


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 牡鹿を仰ぎ見ながら敬虔にひざまずくエウスタキウスの改宗の瞬間を描いた作品です。深緑の草木、小石の転がる乾いた地面、動物の毛並み、エウスタキウスの光輝く甲冑、頭の羽根飾りなど、それぞれに異なる質感が緻密に描き分けられています。




 リヒテンシュタイン美術館は、質と量ともに世界有数のルーベンスコレクションとして有名です。リヒテンシュタイン侯爵家ルーベンス作品を30点余り所蔵していたこともあり、ルーベンスの貴重なコレクションルーベンスの力作「デキウス・ムス連作画」を始め、ルーベンス傑作群が見ごたえがありました。部屋全体がルーベンスの作品で、ルーベンスワールドに浸ることができました。





ルーベンス「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」


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 ルーベンスにとって絵画は美学、美意識など自らを表現する場であり、レンブラントなどと違ってモデルの内面に興味を示さない画家だったようで、肖像画を得意としていなかったようです。そのルーベンスも自分の愛する子供の内面は興味を持って描いたようです。この作品は5歳の頃の長女クララ・セレーナを描いたもので、ヨーロッパ絵画史上最も魅力的な子どもの肖像画といわれる傑作です。子どもの幼さや可愛らしさだけでなく、物怖じすることなく、まっすぐに見つめる表情は利発な気性などその内面性や個性の鋭い描写で愛情を持って描いていることを感じられます。



Thespecial feature of the pictures work of this fine-arts exhibition is Rubens'swork group, and the work which can be called Rubens's masterpiece after a longtime visited Japan.From the first, 30 Liechtenstein marquis houses remained andpossessed the Rubens work, and although it was famous as a Rubens collectionworld leading in quality and quantity, in this fine-arts exhibition, the oilpainting of ten points, and its original picture were exhibited from thisprecious collection.With Rubens's work, one room of the whole was able to beimmersed in the Rubens world.




ルーベンス「占いの結果を問うデキウス・ムス」



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 戦いに殉じて、ローマに勝利をもたらしましたデキウス・ムスという前例のないテーマを古典古代に精通していたルーベンスは、堂々たる大画面の8点の連作に描きました。この作品は「デキウス・ムス」連作連作中の2点目に当たる約3×4メートルの大作です。ローマ軍の勝利と引き換えに自分の命を捧げなければならないというデキウスの死すべき運命の予言を聴いた決定的な瞬間が描かれています。驚いて胸に手を当てるデキウスと、いけにえの雄牛の内臓の形から悲運を判じる占師との緊迫したやりとりを中心に、多数の登場人物を破綻なくまとめた大画面には、ルーベンスの圧倒的な画面の構成力が際立ちます。




ルーベンス「マルスとレア・シルヴィア」


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 軍神マルスは、女神ウェスタの神殿に使える巫女であったレア・シルヴィアに恋焦がれ、彼女が眠っているすきに忍び寄り、想いを遂げました。本作では、マルスは甲冑を身につけレア・シルヴィアに駆け寄っています。驚いたレア・シルヴィアは身をひいていますが、マルスを彼女の方へと導く愛の神キューピッドの存在は、この恋の成就を暗示します。このときレア・シルヴィアが宿した双子の息子ロムルスとレムスがローマの建国者になったと伝えられています。


 ルーベンスの描く大画面の神話は画面構成力に秀でており画面にリズムがあります。真実を訴える思想情念がこめられ、人体の様々な姿勢、表情、人間界の多様な目立った特色、頑固な形態など、表現されるものの増殖は尽きることを知りません。ルーベンスは自分自身の美意識に従って、逸脱と正道の狭間の緊迫感を持って、感動的ともいえる超越したルーベンスの世界を展開しました。人の真になるものの最高の美を最高の大きさの作品で示しました。



ルーベンス「聖母被昇天」 1622



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聖母の被昇天の教えは、5世紀として聖母マリアの天国での体と魂の栄光に祝われたたことから始まりました。 主イエス・キリストの権威によって、祝福使徒ペトロとパウロの権威によって、無原罪の母・聖母マリアのこの世の人生の物語と天国の栄光に体と魂を象徴しています。 「聖母被昇天」のテーマは多くの画家によって描かれていますが、この作品はまさにルーベンスしか描けないようなダイナミックな構図と躍動感ある迫力で極めて感動的です。



ルーベンス「鏡の前のビーナス」


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 ビーナスは肖像画のように彼女の顔を、キューピッドが持つフレームない鏡で見る人は認識しています。浅黒い肌女奴隷との対比により、彼女の肌と絹のような髪の官能的な美しさ輝いています。偶然に誕生したような鏡に映った彼女の美しさの表現と女神の出会いはインパクトのある演出であり、微妙に繊細な表現はルーベンスの絵画の官能的な資質ともいえます。



ヴァン・ダイク「マリア・デ・タシスの肖像」


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 ルーベンスの工房で優れた助手を務めたヴァン・ダイクは、後にイギリスを代表する宮廷画家となりました。ヴァン・ダイクは師ルーベンスと違って肖像画を得意としていました。ヴァン・ダイクの肖像画は、品位と人間味をも描き出し、上流階級の人々の間で、絶大な人気を得ました。この作品でもくつろいだ物腰と魅力的な微笑みには、気品と同時に親しみやすさを巧みにとらえています。ヴァン・ダイクの肖像画でも傑作といわれる作品です。


VanDyck who acted as the assistant excellent in Rubens's studio became a courtpainter who represents Britain behind.Van Dyck unlike Rubens, the portrait wasmade elated.Van Dyck's portrait also pictured grace and humanity and itacquired greatest popularity by Hazama, people of an upper class.In the mannerin which this work also relaxed, and the attractive smile, sociableness iscaught skillfully simultaneously with dignity.It is a work called masterpiecealso with Van Dyck's portrait.



レンブラント「キューピッドとしゃぼん玉」


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 往年のレンブラントの傑作を知る人にとってはレンブラントらしくない作品のように思えますが、28歳の時の代表作に数えられる作品だそうです。伝統的な主題に斬新な創意を加えつつ、迫真的な描写力と確かな構成力でまとめあげる手腕の片鱗がうかがえます。このころすでにすでにレンブラントはある程度の画家としての名声を得ていたようです。この頃は同時代の画家と同様寓意を込めた作品を描いていたようです。ここでは愛の神キューピッドと結びつけられ、愛のはかなさが表現され、伝統的に生や現世のはかなさの寓意がこめられているそうです。




 マティアス・ラウフミラーの豪華なジョッキ」は、ドイツ・バロックの象牙彫刻の白眉とされ、古代ローマ史でローマの男たちが近隣のサビニ族の未婚の女たちを略奪する物語「サビニの女たちの略奪」が表されています。逃げまどう娘たち、追いかける若者たちが絡みあう緊迫した場面の複雑な群像が、激しい動きの中で身体を絡ませ、繊細かつ劇的に彫り出されており、象牙彫刻の傑作と言われる作品です。


 19世紀前半に中欧で流行したビーダーマイヤー様式の優美な絵画が展示されていました。18世紀のヨーロッパ絵画は次第に古典古代の関心が復活し、フランスやドイツではロココ様式を経て新古典主義の動きが現れ始めました。19世紀には、ウィーン会議(1815)から三月革命(1848)に至る33年の間に、中欧で「ビーダーマイヤー」と呼ばれる芸術様式が流行しました。ビーダーマイヤーの画家たちは、滑らかな絵肌を特徴とする新古典主義の描法を受け継ぎながらも、神話や歴史ではなく、身近な人物や風景をノスタルジックに描き出す繊細優美な画風の作品で、心の琴線にそっと触れるような細やかで甘美な表現を追求しました。技法的には新古典主義に近づいていますが、得かがれた作品の製品は快楽的なロココ風のものが多く、美術的過渡期で新古典主義とロココ趣味の両面を持っている作品が多いと感じました。



エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン

「虹の女神イリスとしてのカロリーネ・リヒテンシュタイン侯爵夫人」



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 マリー=アントワネットの画家として有名なヴィジェ=ルブランは、肖像画家として当時かなり人気のある画家だったようです。本作品は、アロイス1世候(在位1781-1805)の侯妃カロリーヌが、ギリシャ神話の虹の女神イリスとして、古代風の装いで描かれています。新古典主義の時代には、古代の著名人や神々に自身をなぞらえた肖像画が流行しました。




フリードリヒ・フォン・アメリング

「マリー・フランツィスカ・リヒテンシュタイン侯女 2歳の肖像」



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 オーストリアのビーダーマイヤーを代表する画家アメリングは、侯爵家の子供たちの肖像画を描きました。本作品はその愛らしさによってひときわ強い印象に残、眠る幼い候女の無防備なあどけなさに魅かれる魅力的な作品に仕上がっています。




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by desire_san | 2017-07-13 02:29 | ウィーン美術の旅 | Trackback | Comments(4)
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Commented by rollingwest at 2017-07-13 06:22
毎日暑いですね~!南関東は連日の異常猛暑、もう梅雨明けしているのではないかと思います。九州の豪雨は本当にひどい状況になっていますね。心よりお見舞い申し上げます。今年は山記事が結構御無沙汰ですが、登山はやめておられるのですか?実は小生もまだ1回も行っておらず、来週あたりに200名山再開をしようかと思っています。
Commented by desire_san at 2017-07-13 08:54
rollingwestさん、コメントありがとうございます。
びどい暑さに、季節外れの集中豪雨、気象庁も数日後の予報も自信がない。要するに過去のデーターでは予測できない気象の動きになっているようです。これは、明らかに地球環境の異変が顕在化してきたということでしょうね。地震も含めて地球環境の異変に対しては全くの無力だという深刻な事実にあまり目が向かず、スマホの飛躍的な技術の発展やも人工頭脳が囲碁や将棋で、人間の頭脳を超えたと浮かれている、正にブリューゲルの『バビルの塔』そのもののように感じます。ブリューゲルが最悪のシナリオを描いた絵のようになってしまうのでしょうか?「自然と共存した営みの中にこそ救済がある」と500年前にブリューゲルは絵画を当して訴えていいます。しかし、それより先に来るのは、リフレ政策の失敗を多くの専門画が気づきながら、なお大規模な金融緩和を続ける日本の経済破綻かもしれません。
Commented by Haruma_Takahsshi at 2017-07-13 12:34 x
こんにちは。
ウィーンに、リヒテンシュタイン美術館があるというのは初めて知りました。ご存知のここと思いますが、世界一豊かな国といわれるリヒテンシュタイン公国は、ヨーロッパ最後の絶対君主制、実際は立憲君主制の国で、タックス・ヘイブンとしても知られ、外国企業のペーパーカンパニーも集中しています。このため法人税が税収の40%に及び、この結果、一般の国民には直接税など税金ががありません。このため、登記された法人数が人口の倍以上を占め、人口の2/3を外国人が占めています。このような富が、リヒテンシュタイン侯爵家は、優れた美術品収集こそが一族の栄誉との家訓のもと、500年以上にわたってヨーロッパ美術の名品を収集し、その数は3万点に及び、英国王室に次ぐ世界最大級の個人コレクションといわれてるようになったそうです。
Commented by desire_san at 2017-07-13 12:43
Takahsshiさん、リヒテンシュタイン公国 に関する情報ありがとうございます。
リヒテンシュタイン美術館がなぜウィーンにあるのか、というお話に興味を持ち調べてみました。
リヒテンシュタイン家の当主は代々公爵または侯爵の称号を継ぎ、神聖ローマ帝国期の領邦国家を引き継いだ小国家であるリヒテンシュタイン公国の国家元首の地位をも継承しているそうです。 リヒテンシュタイン家が土地を主要しており、この財力を基礎として、18世紀以来文化・芸術の保護者という立場で君臨し、現在の君主ハンス・アダム2世はオーストリア国籍も持っているそうです。

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