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心に残った旅・芸術とアートとの出会い   

グランドオペラの傑作

グノー「ファウスト」



 私が今までいろいろオペラを生で鑑賞し、作品として一番面白かったのは、グランドオペラの傑作、グノーの「ファウスト」でした。





 台本の原作は、有名なゲーテの最高傑作「ファウスト」です。傑作のわりにはめったに上演しないため以前から長年待ちわびてきた演目でしたが、2006年のレニングラード国立歌劇場オペラの公演で初めて生で鑑賞することができました。


 演出はロシアを代表する演出家・ガウダシンスキーで最近の、作曲家の意図を超えるような奇抜な演出に頑固に反対し、作曲家の意図を大切にするタイプの演出家の代表的存在だそうです。


 メフィストフェレスの悪魔の世界に現実世界が段々飲み込まれて行く姿を舞台の赤色とグノーの前衛的ともいえる音楽で表現しており、メフィストフェレス役も迫力ある熱唱でした。特に、最後でクライマックスの悪魔の世界を表現した音楽とバレエは圧巻でした。


 このような傑作オペラが何故日本で滅多に上演されないのかと以前から不思議に思っていましたが、実際観て観て良く分かりました。クライマックスをバレエで表現しているため、歌手と同等以上の力量を持つダンサーを何人も有する劇団でないと上演してもサマにならないのです。レニングラード国立バレエ団を有するレニングラード国立歌劇場オペラならではの快演といえます。


 確かにオーケストラの部分だけ取り出したら、優れた演奏であったという自信はありません。 歌手もメフィストフェレス役は熱唱でしたがテノールやソプラノなど総合すると、主役級に外国から名の通った歌手を招いている新国立劇場の公演の方がレベルが高いのではないかと正直思っています。


 演出は作曲家の意図を大切にしながらメフィストフェレスを象徴する赤色の舞台後方の大きな鏡を効果的に使って現実世界が段々悪魔の世界に飲み込まれていく雰囲気を見事に表現しておりました。


 この公演でどこが一番良かったかと聴かれれば、グノーの優雅とダイナミックを共演させたオペラ音楽そのものと最後のクライマックスのバレエでした。



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by desire_san | 2010-01-10 17:44 | オペラ | Trackback | Comments(4)
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Commented by Anakreon at 2010-04-02 16:13 x
私は1995年7月東京文化会館で、藤原歌劇団による「ファウスト」を観ました。
ファウストがジュセッペ・サッパティーニ、メフィスト・フェレスがルジェッロ・ライモンディ
 マルガレーテが渡辺葉子、ヴァランタンが牧野正人という贅沢なキャスト・・・。

オケが東京フィルハーモニー、藤原歌劇合唱団、指揮ウジェコスラフ・シュティで、
 フランス・オペラの指揮に定評がある職人気質の指揮者。彼はこのあと99年にも
新国立劇場で同じ藤原歌劇団の「蝶々夫人」を指揮。
 手堅いそつのない指揮で一応見応えのある舞台を観せてくれました^^~~。

「フアゥスト」は、日本ではなかなか上演されないオペラの一つですが、今だにオペラ
 通の間で語り草になっている1973年第7回イタリア・オペラ公演で、上演された「ファ
ウスト」。クラウス、ギャウロフ、スコットの三人の主役が時を得て日本で揃い踏み。

 私は残念ながらこの舞台も放映も観てません(>_<)。。。

 真奈 様、少しはご納得頂けましたでしょうか(笑)?。
Commented by 上辺流雲 at 2010-04-02 16:15 x
このオペラの全曲のスコアをオーケストラはピアノ譜版ですが、入手することができましたので、合わせて見てみました。

まず、基本的にこの曲は、男声合唱で、バスパートは2つに分かれます。
オーケストラのピアノアレンジは、オケ編成がだいたい小さい編成だって事はわかりますが、それよりも簡素化した譜面にアレンジされていましたので、ちょと見ててアレンジの難しさを改めて考えさせられました。
あまり内容とは関係ないですが、自分的にはどうもこういった方面から鑑賞する方が生に合ってるみたいです。

映像を見ましたが、だいたい能力が無いので語学など無縁の自分ですから、言葉もわからないので内容もわかりません。
物語りも解説してくれてるサイトを見て、なんとなくわかったくらいです。

音楽としては、かなりわかりやすいフレーズでした。
譜面読みしただけですが、はじめの方のフガートを伴った重苦しい部分からしたら、ずいぶん華やかに仕上がってると思いました。
まあ、ストーリーがそういうものだからって事でしょうが…

オーケストレーションは、バランスの取れた、隙間に音がうまく詰まってて、均等に鳴ってるような、教科書的な基本を感じるものですね。
Commented by Anakreon at 2010-04-02 16:20 x
 第四幕第三場の冒頭で歌われる「Choeurs des soldats」は、「宝石の歌」や「メフィストのセレナード」と並んで、この歌劇の有名な歌(勇壮な兵士の合唱)です。 当時の音楽家からは、音楽様式は劇的な明暗に乏しく、たんに優雅でときに甘ったるいと批評されてきました。 メフィストフエレの哄笑とともに、先に弱音で現れた旋律がオーケストラによってffで、しかも断片的に演奏される第三幕幕切れはすごぶる印象的ですので、ポンキエッリやチアーレなどの作曲家たちもこの方法を採用したほどです。
 ともあれ「フアゥスト」は、19世紀末のフランス音楽の確立にとりわけ重要な役割を果たしました。ローマ大賞の受賞者が作曲し、初演時からきわめて現代的で個性的な様式をそなえた作品であることことを認められたオペラが世界の舞台に進出したことによって、それまではマイヤーベーアと他国へ普及しにくいジャンルであるオペラ・コミックに支配されてきたフランス・オペラ文化の音楽界における名声は飛躍的に高められました。グノーの作曲家としての個性が「フランス的」な音楽美学の定義づけにとって重要だと認識されたことから、「ファlゥスト」のフランス国内的な評価も高まりました。
Commented by アルパ at 2010-04-02 16:21 x
「ファウスト」は73年の来日イタリアオペラを聴くことができました。
以来ほとんど聴いていませんが、あのときの公演で十二分に満足しております。
「ファウスト」としてはめったにない強力なキャストでしたね。

スコットは同じ73年の「椿姫」、67年の「ルチア」、クラウスは71年の「ファヴォリータ」、ギャウロフは76年の「シモン・ボッカネグラ」をそれぞれ聴くことができましたが、当時は本当に素晴らしい歌手がそろっていました。
「ルチア」ではバリトンのエンリーコ役はダブルキャストで当時レナート・ブルソンが二番手だったのを懐かしく思い出しました。