東京音楽コンクール優勝者コンサート・バルトーク ヴァイオリン協奏曲
Saint-Saens's Piano Concer andBartok's Violin Concerto
打ち合わせの会合の帰りに、東京文化会館に立ち寄ったら、第8回東京音楽コンクール優勝者コンサートが行われており、演奏される演目が、サン・サーンスのピアノ協奏曲第5番とバルトークのヴァイオリン協奏曲 第2番という珍しい組み合わせだったので、聴いてきました。
サン・サーンス ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」
第1楽章ピアノのロマンチックで哀愁的なな音楽で始まります。そのあと少し幻想的になり、人生の不安や悩みが表現されているように感じます、そのあとと技法を見出して頑張ろうという気持ちを荒らして様な音楽表現になります。音楽に変わり、次第にロマンチックなメロディを織り交まぜながら、思索に物思いにふけっている様な静かな音楽でおわります。
第2楽章は、いきなりドラテティックなスペイン風の情熱的な音楽で始まり、ロマンチックな音楽になります。その後エチドツックな楽しいメロディと思索的なメロディが交互します。このあたりの繊細な美しさは「ナイル河畔の夜をイメージさせ「エジプト風」と名づけたとも言われています。
第3楽章は、一転して躍動感ある音楽になり、情熱的に高揚したいって,全曲を明るく結んでいます。聴いていて元気付けられる音楽でした。
ピアノを演奏した安部まりあさんの演奏は、前半はほとんどオーケストラにリードされて、オーケストラの一員として弾いている感じで、表現力も弱かったですが、第3楽章になってエンジンがかかってきたのか、ピアノのソロの自己表現が出始め、最後はぐんと盛り上がって終了しました。
バルトーク ヴァイオリン協奏曲 第2番
ヴァイオリン協奏曲第2番は、長い間彼の唯一のヴァイオリン協奏曲だと思われてきた名曲です。ヴェルブンコシュというハンガリーの民族舞曲が基になって、民族色もあり、調性感が強かったり弱かったり、かなり忙しく色が変わる変化にとんだ音楽と言えます。明らかな盛り上がりどころには黄金比率が巧みに用いられています。一見理解しがたい不可解な旋律や和声やリズムが満ち満ちているところはバルトークの魅力です。
バルトークの第2協奏曲は、バルトークの中でも比較的人気のある曲で、たくさんの録音があり、民族風を生かした土着な・粗野な雰囲気を強く表現するもの、歌を美しく表現するもの、鋭さや緊張感をフルに活かしたものなど、その方向性は様々でが、先鋭的な演奏をするのが演奏効果としては最も良いようなに感じます。
この曲の作曲された時代とバルトークの作風の変化は変化が見られます。
初期はブラームスやR・シュトラウスの影響が強く、後期ロマン派的な作風でした。ハンガリーへの意識は多少あったが、それが強くなったのは、コダーイとともにハンガリーの民族音楽を研究しだしてからで、民謡のイディオム抽出や、ドビュッシー、ストラヴィンスキー、新ウィーン楽派らの影響も受け始めます。そのようにバルトーク独自の語法が確立し出し、非常に荒々しい音楽を作るようになる一方、新古典的な傾向も見られるようになる。和声も明快になり、古典と前衛的技法の融和を得た名曲を生み出すようになります。後期はさらに旋律を重視するようになり一層古典寄りになってきます。
ヴァイオリン協奏曲第2番が作曲された時代は、バルトークが自身の民謡的要素を完全に消化し巧みに操るようになるとともに、バロックや古典の影響を受け、新古典的なスタイルを打ち出していった時代でした。バルトークの弦楽四重奏曲がベートーヴェン以来の快挙と言われるように、やはりこの協奏曲も、非常に美しい旋律がこの作品には散りばめられており、ベートーヴェンやメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の系譜に位置する作品といえます。鋭い緊張感の中にも聴き惚れるような旋律があります。クラシック音楽史に歴然と輝くヴァイオリン協奏曲としての価値を真の意味で見出します。演奏するのも難しそうですか、鑑賞するほうから見ても難曲といえます。
第Ⅰ楽章は、冒頭から、ヴァイオリンな、時には物悲しい魂の叫びのように鳴り、時には急に元気に叫び出し、オーケストラもそれに呼応するように。時には壮絶に響き、時には地響きのようです。
第2楽章は、弱々しく悲しいヴァイオリンの旋律から始まり、オーケストラの演奏は斬新な響きで追いかけます。ティンパニが鳴り少し気分を変えますが、ヴァイオリンは終始、悲しく儚げな旋律で歌い続けます。
第3楽章は、冒頭からいきなり元気な心が高揚したような激しく斬新な音楽から始まります。しかしだんだん、ヴァイオリンが悲しげな旋律になり、高揚したような激しい響きになったりします。感情の起伏を繰り返します。オーケストラは終始高揚し時には地響きのような響きを鳴らし、むせび泣くような旋律になったり、時には哀愁的なメロディーを歌うヴァイオリンとせめぎあいを展開します。自分とは関係なく動く世の中で、感情が激しく揺れ動く様子を表現もあり、非常に斬新的で芸術的な音楽に感じました。
ヴァイオリンを演奏した二瓶真悠さんは、まだ東京芸大1年生で福島県の郡山から芸第に新幹線通学しているそうです。年齢はまだ19歳ですが、小学校のとは、日本クラシック音楽コンクールの小学生の部で第1位、高校生のとき横浜国債音楽コンクールの高校の部第1位など数々の受賞歴があります。この東京文化会館の初舞台で、この難曲を選ぶだけあって、表情豊かで情感とメリハリのある演奏で、この日の演奏会の中で存在感が際立っていました。 将来が楽しみです。
(2011年1月8日 東京文化会館)
私はサンサーンスの音楽が好きです。いかにもフランス的なおしゃれで上品な雰囲気がいいですね。ピアノ協奏曲第5番「エジプト風」は、CDで良く聴いています。
私は、どちらの曲も聴いたことがないので、こんど聞いて見ますね。
また、時々訪問させていただきます。バラエティに富んだ記事の内容でこんどはどんな内容かと楽しみにしています。
ただ、コンサートでは限られた数少ない音楽しか演奏されませんね。
バルトークの協奏曲を生演奏するコンサートはめったに無いですね。
できれば、ピアノでもヴァイオリンでもいいですが、一流のソリストで、
バルトークの協奏曲を生演奏するコンサートはめったに無いですね。
できれば、ピアノでもヴァイオリンでも良いので、一流のソリストの演奏で
バルトークの協奏曲の生演奏を聴いてみたいですね。
ブログのトピックに関係ない話で恐縮ですが、「B'z」のギタリスト松本孝弘さんがグラミー賞をとりましたね。desireさんが、以前「B'z」の松本孝弘さんのギターは世界に通用すると言っていましたが、グラミー賞を受賞したと聴き、desireさんの音楽の鑑賞力はすごいと改めて知りました。またまた関係ない話ですが、深津絵里さんが今日日本アカデミー賞の主演女優賞をとりましたね。これもdesireさんが演技力で選ぶ女優のNo1iに挙げていましたね。優れたものが理解できる力は凄いと思います。やはり、大切なのは感性なんですね。
サンサーンスのピアノ協奏曲は5曲ありますがいずれも興味ある曲ですピアノ協奏曲第5番ヘ長調 作品103「エジプト風」はある程度スエズ運河と関係が見られます
光る演奏家を 見つけると うれしいです~
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