一眼レフを市場で凌駕するミラーレス一眼レフカメラ
ミラーレス一眼レフカメラはオリンパス ペン がヒット商品となり一躍注目されほとんどのカメラメーカーが製品を出すようになり、一眼レフ初心者が購入する人が多くどんどん売り上げが増えているようです。2012年2月10日の新聞ではデジタル一眼レフのシェアで、ミラーレス一眼レフカメラの半分を超えました。一眼レフは今後ほとんどミラーレス一眼レフカメラに代わってしまうのでしょうか。
私はカメラ開発の専門家ではないので正しいと信じて主張しようと思ってこれを書いたのではありません。あくまで話題提供です。皆様からいろいろなご意見をいただき、私も勉強したい思っていますので、この記事にご意見のある方はコメントお願います。よろしくお願い致しします。
ミラーレス一眼レフはオリンパスが先行し、パナソニックなど元々カメラねーかーでなかった会社がついづぃしました。最初はキャノン、ニコン、富士フイルムといった銀塩写真時代からカメラを作っていた会社は手を出しませんでした。しかし、ミラーレス一眼レフの市場の拡大に伴い、ニコンも参入し、今まで一眼レフを自社生産していなかった富士フイルムが、「一眼レフを上回る画質」をうたい文句にミラーレス一眼レフの新製品を発売しました。現在ミラーレス一眼レフを販売していないのは。一眼レフ最大手のキャノンだけです。
以前、キャノン、ニコン、富士フイルムがミラーレス一眼レフを販売していない時に、個人的に親しいカメラ開発研究者に、なぜキャノンととニコンがミラーレス一眼レフに手を出さないかと聞いたらことがあります。その時のカメラ開発研究者の答えは、ミラーレス一眼レフは日本とアジアのごく一部でしか売れない商品であることと、技術的に邪道であるという開発者の意識があるからだと言われました。キヤノンは、本物志向の強いヨーロッパではミラーレス一眼レフは売れず、世界的にみてブランドのイメージダウンになることを恐れていると聞きました。
一眼レフカメラとは撮影画像とファインダー画像を一致させるためにミラーを使っていますが、ミラーレスでは、ミラーを省いて電子ビューファインダーと液晶ディスプレイを通じて画層を確認する形式をとっています。
このため、電子ビューファインダーと液晶ディスプレイに画像を表示させるため電気を多く使い、電池の減りが大きくなります。>ミラーレス一眼レフは使い勝手の良さと軽さが売りです。電池の減りの大きさは商品として致命的なので、電気の消費を落とすため、カメラ本来の画像関係の回路を簡略化して消費電力を軽減していたようです。また、軽さのためにCCDのマウント機材をできるだけ軽いプラスチックにしているそうです。
しかしこれらはカメラの画質向上とは逆行するそうです。中級以上の一眼レフでは、画質を重視するためCCDのマウントはできるだけ形が歪みにくい材料を使い、形が歪みやすいプラスチックは決して使っていません。もちろんプラスチックでも高機能高分子材料と炭素繊維やチタンなどのと複合材料にすれば形が歪みを少なくすることは可能ですが、限られた用途でこのような高度の複合材料を使うとコストが跳ね上がりますので、普通に出回っているプラスチックを使わざる得ません。当然熱や劣化などによる歪みはあるて程度覚
悟の上になります。
キャノンは、ミラーレス一眼レフの方向に行かず、コンパクトカメラを高画質化した商品を出しています。CCDの大きさを大きくして、像関係の回路の性能を上げて画質を一眼レフに近づけるという方向の商品を販売していました。キヤノンは今もその路線を守っています。最新のキャノンのハイエンドコンパクトカメラの画質は中級一眼レフに近づきつつあるいうことです。但しレンズ交換はできず、光学ズームしかできません。画質については、確認した限りでは、中級一眼レフと区別がつかない高画質でした。私も技術者的発想でいえば、この路線の方が正しいと思います。
ミラーレス一眼レフではファインダーから被写体を見ないので、カメラの中でカメラマンがどのように見えるかを操作することができます。最新のミラーレス一眼レフでは、コントラスト、色調、色温度までカメラの中でか売ることができます。ユーザーは電子ファインダーで被写体を見ているので、本来の被写体ではなく、カメラが画像処理した画像を見ることになります。
私も実際に製品を見て、ミラーレス一眼レフは、従来の一眼レフではなく、画像処理ソフト付きカメラだと感じました。パソコンで画僧処理する代わりに、色温度。コントラストなどをキメラの中で画像処理してしまうという発想です。本来の自然の画像が記録に残らないことになりますので、「丹念に光の条件を選んで最高の光の条件で撮影する」という、写真撮影の根本を変えてしまうような気がします。パソコンで画像処理しても同じですが、いくら画像処理技術が進んでも、写真作品としては、最高の光の条件で撮影した写真には遠く及ばないと思います。
技術者的感覚でいえば、一眼レフを持つというおしゃれ感覚で買うのはそれでよいと思いますが、軽くて高性能のカメラを求めるなら、ハイエンドコンパクトカメラの方が現実的だと思います。おそらくキャノンの最高画質のハイエンドコンパクトカメラのミラーレス一眼レフより軽く、画質は同等以上ではないかと思います。
ただ、一眼レフカメラとミラーレス一眼レフの画質の差は、4つ切りライドくらいにプリントしないと分からないと思います。もちろん光の条件や露出補正が適切でなければ、いくら高い一眼レフカメラを使っても良い写真は撮れません。写真の画質はこれらもろもろの条件を満たさなければ、そのカメラの最高画質は表現できないのです。現在のプリントしない写真文化の中で使うなら、おしゃれ感覚でミラーレス一眼レフを買うのもありだと思いますし、かつてのオーディオ製品のように、一部の写真マニアしか、本来の一眼レフカメラを使わなくなってしまうかもしれません。
今年になって、富士フイルムが、超高画質のミラーレス一眼レフの新製品X-pro1を発売しました。「一眼レフを上回る画質」を実現するため、高画質のCCDを開発し、自社の高性能単焦点レンズと組み合わせています。他者のミラーレス一眼レフと全く違うコンセプトで開発した商品です。本来の一眼レフから余分なミラーを省いて、徹底的に高画質を追求したものです。
徹底的に高画質を狙ったため、当然価格も高くなります。X-pro1の実売価格は、中級一眼レフよりずっと高く、他者のミラーレス一眼レフユーザーではなく、上級者を狙ったもので、フルサイズ一眼レフがライバルとなるでしょう。富士フィルムの開発コンセプトは技術的には正しいような気がしますが、圧倒的に使えるレンズが多い、フルサイズ一眼レフとの競争に勝てるか、この方向に、キャノンやニコンが追随するかはわかりません。
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私も初めて一眼レフを買うとき、店の人に勧められてオリンパス・ぺンを買いました。軽くてどこにでも持ち歩けて、大変便利です。重たい一眼レフは使う気がしません。多少画質が良いのかもしれませんが、私のレベルではこれで十分です。音質が良いといっても今レコードで音楽を聴く人はわずかですし、画質はデジタルカメラより上といっても、フイルムカメラを使う人はわずかです。技術的にはdezireさんのお書きになっていることは正しいのかもしれませんが、使い勝手の悪い製品は消えていくのを今までもたくさん見ていると思います、私は将来ほとんとの人がミラーレス一眼レフカメラを使う日が来るように思います。
私もミラーレス一眼レフを推奨していませんが、私の教室に来るご婦人はミラーレス一眼レフを持ってくる人が多いですね。私も軽いカメラはCCDを支える部分も軽量化してしまっているので、時間がたつと微妙な歪みが出ると思います。全紙に伸ばしたりすると多分ミラーレス一眼レフではダメだと思います。富士フイルムが「一眼レフを上回る画質」と言っているカメラは、富士フイルムの自信作なのでしょうが、もともと富士フイルムは一眼レフを作っていませんので、ネオ一眼レフのイメージで商品化したのでしょう。ただ、生徒さんには、写真にまず親しむことが第一歩ですので、カメラは何を使っても良いと言っています。写真がわかってくると、自然に自分でカメラを選べるようになる、それでよいと思います。
色々な視点があることを知り、大変勉強になりました。
商品はユーザーの要求に答えることができれば、それ以上の性能は必要ないとの趣旨のご意見も、なるほどと思いました。売れれば開発者が力を入れて、優れた製品を作るというご意見も、私もそうだと思います。ミラーレス一眼レフの出現により、デジカメがさらに進化を遂げるのかもしれません。
わたくしは開発の専門家ではないので正しいことと思い、主張しようと思ってこれを書いたのではありません。あくまで問題提起で、皆様からいろいろなご意見をいただき、私も成長したいと思っていますので、よろしくお願いします。
だもdezireさんも分かって書いておられと思いますが、私のような一眼レフ初心者はこれで充分です。
重たい一眼レフが好きな人なんて少数派ですよ。(笑)
銀塩写真の画質にデジカメは絶対及ばないと専門家が学会誌に書いていたのは覚えています。理論的にデジカメに負けるはずがないという説得力のある論文だった思います。しかし、今や銀塩写真に駆逐されたも同然の状態になってしまいました。ご指摘のように、今後の研究開発で私が書いたことも「昔のこと」になってしまうこともあり得ますね。また、今の段階でも十分満足できるというご意見も、理解いたします。
ちなみに Panasonicのデジタル一眼は 全て手振れ機能ボディに内蔵していないところをCONTAXから移る者として気に入りました。
話は変わりますが
今年Canonからミラーレス一眼が出ると言う噂がありますが…
読ませていただきました。お店にも何回も通って
店員さんにも これからはミラ-レスが主流になりますか
と たずねたらそんなことありませんと言われたのが
半年前。。体力がないので山に持ってゆくには軽いのが
いいのですが・・・もう少しブログの意見を
読ませていただいて決めたいです。
写真というのは見えるものを忠実に記録する媒体ですが、その媒体を最大限に利用して芸術性を高めることのできる媒体でもあります。
カメラも携帯やPCと一緒で引き出しが多ければ多いほど良いほど良いかも知れませんが、全ては使う人の能力次第と目的だと思います。
個人の能力差があるので選択肢もたくさんある方が望ましいと思いますが、メーカーは利益団体ですから大衆迎合的な側面が大です。
しかし、カメラをこよなく愛する人達は与えられた物に工夫を凝らし目的を果たしていくものではないでしょうか。
ミラーレス一眼レフカメラと呼んでするものは、実際はコンパクトカメラからスタートして、レンズ交換できるようにして、別回路で電子ビューファインダーを付けたものです。ミラーレス一眼レフカメラという言い方は商品を一眼レフユーザーに売りたいのでそう称していますが、カメラの実態はコンパクトカメラと変わりません。正しくはレンズ交換可能なコンパクトカメラというべきですが、デジタル一眼レフで出遅れたオリンパスやパナソニック、最近は富士フイルムまで、一眼レフユーザーを取り込むため、ミラーレス一眼レフカメラというふれこみで売りだ゜しているようです。撮影時に色温度などの条件を選べるのも、カメラの中でとの混んだ画像を画像処理しているわけで、JPEG画像を画像処理すれば、当然画像劣化はあります。
よくわかっていないユーザーに形だけの一眼レフを持たせて喜んでいればよいというメーカーの下心が見えて、ミラーレス一眼レフカメラの表現には抵抗があります。
OLYMPUS PENのように商品としては優れた製品は、堂々とその性能と機能で勝負すればよいと思います。
今話題の Olympus の一眼レフを愛用しています。暗さに弱いなど他メーカーに比べて弱点がありますが、レンズは一流です。RAW画像で撮って、画像処理はカメラに任せないようにしています。このやり方に慣れてしまうと、ふつうの一眼レフに軍配を上げたいところですが、最近心臓の具合が悪かったりして、重いものを持ち歩くことが負担になります。カメラはもっと軽くならないのか、と気軽に持ち歩けることを望みます。
結局、画質か、軽さかですが、コンパクトデジカメではレンズ交換ができず、どうしても一眼レフの味が出せないと感じます。ミラーレスは、その妥協の産物なのでしょうか。ミラーレスを使ったことがないのでわかりませんが、長女が使っている Olympus Pen よりは、やはりぼくのカメラのほうが味のある写真が撮れます。
いろいろ見識のある方々からコメントをいただき、ミラーレスという商品の位置づけが見えてきたように思います。私も技術屋なので、品質の観点からも使っている材料や技術に目が向いてしまいます。それは決して悪いは思いませんが、メーカーはよりお客が喜んでくれる商品の開発に力を注ぐのは当然です。軽いカメラと一眼レフ感覚を求めるお客さんが多く、メーカーも売れて利益が出ればお互いにハッピーなことで、それが技術的に邪道であることなどどうでもよいことかも知れません。人類の歴史にかかわる政治や教育の問題と異なり、、理屈にとらわれず売れる商品は素直に認める寛容性があった方がよいと感じました。Olympus Pen は手にとる機会があり、非常に商品設計がよくできている良い商品であることを実感しました。
画質の差については、プリントしなければ差は分からないので好きな方を使えばよいと思います。大サイズ(4切W以上)にプリントすれば、写真を見る力のある人が見ればわかると推測します。
皆様から頂いたコメントは大変勉強になりました。ありがとうございます。