マティスの代表作「赤い部屋(赤のハーモニー)」来日
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ロシアのエルミタージュ美術館は昨年行きましたが、なにしろ膨大なコレクションだったのでみたい作品に狙いを決めてみてきました。今回国立新美術館でエルミタージュ美術館展に行ってみると、記憶に会ったのはマティスの代表作「赤い部屋(赤のハーモニー)」のほかは数点で、それ以外は見落としていました。エルミタージュ美術館のコレクションの大きさを改めて感じました。以下気になった作品について書いてみました。
This exhibition showcases 89 masterpieces of European art from the collection of the State Hermitage Museum of St. Petersburg, one of the world’s largest museums of art.
ティツィアーノ・ヴェチェリオ「祝福するキリスト」ヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノの晩年の作品で、この人間味あふれる温かみののある作品です。ティツィアーノの作品には大上段に振りかぶったような仰々しい作品もあり、作品に波のある画家という印象をもっていますが。この作品はティツィアーノの作品では最も愛に満ちた温かみのある作品ではないでしょうか。キリストの右手は祝福を、左手のクリスタルガラスは、万物の支配者の象徴とのことですが、この作品からティツィアーノが伝えたかったのはキリストの「愛」の教えだったように感じました。
Theexhibition includes paintings from the 16th through 20th Centuries,demonstrating the breadth and the glory of European art.
聖家族と聖ユスティナの衣服などに色彩感が豊かで躍動感のある作品でした。身体描写は演出されたマニエリスム的傾向が見られますが、保存状態が良く、ヴェネツィア派の色彩の美しさは魅力的でした。
この作品も保存状態が良く、一際色彩が美しい作品でした。使っている色は意外に少ないのですが、赤と緑の補色を見事に配し、少ない数の色で上品に華やかな色彩美を演出しています。ティツィアーノ、ロレンツォ・ロットと合わせて、ヴェネツィア派の色彩美を楽しめました。
ルーベンスの作品としては珍しい画風の作品もありました。
ペーテル・パウル・ルーベンス「ローマの慈悲」
蛾死する寸前のキシンに娘ペペが父を与えている。イタリアルネサンス的安定感のある構図の作品でした。
ナルシストという説もあるヴアン・ダイクの自信あふれる自画像。ライスダールの風景画も味わいがありました。
レンブラント「老婦人の肖像」エルミタージュ美術館には「ダナエ」「放蕩息子の帰還」などレンブラントの傑作が多く、その中では地味な作品ですが、改めてこの作品だけを見ると、光と影の表現が卓越していることに気づきます。人間の心の内面が表現されているように感じました。
ブーシェに代表される柔らかな曲線にパステル調の色彩のロココ様式の作品もいくつか展示されていました。幸福感と優美さは多少人工的なところがあり、享楽的な貴族趣味を感じました。そんな中で、ニコラ・ランクレの「踊るカマルゴ嬢」は、エルミタージュ美術館を訪問したときのレポートでも触れましたが、純粋な幸福感にあふれた気持ちの良い作品でした。
シャルダン、グルーズ、ヤン・スーチンの風俗画、強い自意識を感ずるル・ブランの肖像画、ものすごく官能的な作品、ルファーブル「マグダナのマリア」も展示されていました。
ウジェーヌ・ドラクロワ 「馬に鞍をおくアラブ人」
鮮やかな色彩とドラマティックな構図はいかにもロマン派の作品です。
Theworks include Henri Matisse’s timeless masterpiece Red Room (Harmony in Red),which will be shown Along with Matisse, the exhibition will display works byTitian, Rubens, Rembrandt, Reynolds, Renoir, Monet, Cezanne and Picasso.
アンリ・マティス「赤い部屋(赤のハーモニー)」
マティスがフォービズムを離れ、独自の道を進み始めました。遠近法によらない、奥行きのまったくない平面的な画面構成の不思議な空間、主役の赤に青、黄、緑の原色系の色彩が華です。補色の赤と緑の対比が際立っています。画面が装飾性だけでなくリズムがありマティスの新しい絵画表現、独自の絵画空間が生まれています。
参考;
エルミタージュ美術館の主要なコレクションについては、昨年訪問した時の鑑賞記をトラックバックしましたので参照ください。
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遅くなりましたが やっとお邪魔です(笑)
ロシアのエルミタージュ美術館には行かれたのですね。
華麗な館に 凄い絵のコレクション・・・
エカテリーナ女帝の執念?を感じさせます(笑)
私は音楽にも絵にも疎いので 感想は苦手です。
自分の好きなものだけ 見て聴いてそれでお終い。
コメントは難しいですねェ
こんにちは。
この展覧会は、宮殿にあるわけではなかったので一枚ずつをのんびり眺められたかなと思いました。
レンブラント「老婦人の肖像」とても印象的でした。
レンブラント、大好きな画家で、見ていると嬉しくなりますが。よく考えると暗い絵ですよね。
いくつか見に行きたい展覧会に行っておられるので、参考にしたいと思います。
とてもお詳しいのですね。
私は絵画、芸術には疎いので、お恥ずかしい限りです。
本物を見ることによって、少しづつ見る目が養われるとよいのですが。。。
ありがとうございました。
コメントいただき、ありがとうございます。
エルミタージュ美術館には、レンブラントの傑作がたくさんあり、今回展
示された「老婦人の肖像」もそのひとつです。レンブラントのコレンションとしては、質、量ともに世界でも最高レベルではないかと思います。
エルミタージュ美術館は広い上に、中が迷路のようです。館内の案内図を持っていても、途中で自分がどこにいるか分からなくなることが何度もありました。そのたびに美術館の人に今どこにいるのか、この部屋に行くにはどの方向に行けばよいのか、聞きまくっていました。4時間かけて、なんとか見たいと思っていた作品は全部見てきましたが、かなり大変でした。エルミタージュ美術館に行かれるのでしたら、じ事前に何を見るか、それはどの部屋にあるのか調べておくことをお勧めします。
今回のマティスの作品はマティスの中でもとりわけ暖かくフォークロアな雰囲気でしあわせ感が溢れる作品だと思いました。表面的ながら奥行きも感じる、特に広さを感じる作品だと思いました。
もちろん人それぞれ好みはあると思いますが、「赤い部屋(赤のハーモニー)」はマティスの最高傑作のひとつではないかと思っています。
もちろん人それぞれ好みはあると思いますが、「赤い部屋(赤のハーモニー)」はマティスの最高傑作のひとつではないかと思っています。
説明と一緒に読ませていただくと、もう一度美術館を訪れたような気持ちになり感激がよみがえりました。
私もエルミタージュの豪華な建物にいつかいってみるつもりでいます。
他の記事も後でゆっくり読ませていただきますね。(*^_^*)
行くだけですので世界的な絵を学ばせていただいています。
レンブラントは川村美術館で見たことがあります。
desire_san さんの文章が分かりやすくまとまっていて
楽しんで読ませていただいています。
ロシアのエルミタージュ美術館にも行かれたのですね。
絵画だけではなく、バレエや写真など専門的な知識を持っていらっしゃって読み応えあるブログだと思いました。
私としてはロシアまでは、とても行けそうにありませんので、この様な形で日本での展示が実現したのは・・・・まことに有り難かったです。。
今回の展示の中では、ルーベンス作、「ローマの慈愛」というのにショックを覚えました。。
作品の素晴らしさは、あえて言うまでもありませんが、エキセントリックなテーマに、今日的な考えで眺めると、些かショックを受ける内容であります。。
見学した日、館内では密やかながらもザワめきが巻き起こっていました。絵画展では比較的珍しいことです。。。\_(-_- 彡
先日は私のブログにコメントをいただきまして、ありがとうございます。
遅くなりましたが、訪問させていただきました。
完成度の高い素晴らしいブログに出会えて感謝しています。
今後もいろいろと勉強させていただきます。
ありがとうございます。
レンブラントとルーベンスはさすがに魅力ある作品でしたね。
マティスの「赤い部屋(赤のハーモニー)」は何度見ても素晴らしいと思う作品でした。
マティスは何年か前マティス展というのがあって、それで大ファンになりました。
ブログ拝見させていただきました。読ませていただいているうちに、エルミタージュ展に行った時の感覚が蘇りました。とても素晴らしい記事をありがとうございます。




