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芸術と自然の美を巡る旅  

愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女

マスネ『マノン』
Massenet “Manon”



愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_19574146.jpg



 『マノン』は、アベ・プレヴォーの小説『マノン・レスコー』に基づくジュール・マスネのオペラです。マスネのオペラ『マノン』を初めて観たのは2001年、その1年前に初めてプッチーニの『マノン・レスコー』を見ていましたが、同じ小説『マノン・レスコー』を題材として、イタリア人のプッチーニとフランス人のマスネでは、ずいぶん違ったオペラ穂作るものだという印象が強く残っています。マスネはマクミラン振付のバレエ『マノン』を作っていますが、マスネはオペラとは異なる音楽を用いて、また違った『マノン』を作っています。 



Manon is an opéra comique in five acts by Jules Massenet to a French libretto by Henri Meilhac and was first performed at the Opéra-Comique in Paris on January 19, 1884. Prior to Massenet's work, Manon Lescaut, ballet, Manon Lescaut, opéra comique, had used the subject for musical stage works.Manon is Massenet's most popular and enduring opera and, having "quickly conquered the world's stages", it has maintained an important place in the repertory since its creation. It is the quintessential example of the charm and vitality of the music and culture of the Parisian Bell Epotsuku.

愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_17183374.jpg この作品はマノン役の歌手に負うところが大変大きいようです。14年前の新国立劇場の『マノン』はヒロインマノンにヴァトバ、相手役デ・グリューにこの役でメジャーデビューした美声のサバテイーニ、レスコー役に役作りに定評のあるカロリスと実力派を揃え、美しいアリアが舞台を支配し、美しくロマンチックな一時の夢の世界をム味わうような恋物語に仕上がっていました。現実の厳しさを感じたプッチーニの『マノン・レスコー』を聴いた後でも、当時はマスネの『マノン』の夢の世界に詩たれました。

 今回のMETの舞台はマノンを演じたアンナ・ネトレプコの存在感が大きかったと思います。幼いピチピチ少女から、妖艶な社交界の女王様、神父をセックスアピールを馳駆し口説く娼婦、哀れな薄幸の女まで見事に演じ割れる演技力と歌の表現力が、観客にネトレプコ流のマノン像見せていました。


 新国立劇場の『マノン』とは全く別の作品でないかと思えるほど、違ったマスネの『マノン』を味わうことができました。

第1幕、
 舞台が開く前の序曲は、短いステップの切れの良い音楽、華やかな音楽、ロマンチックで情緒的な音楽とこの物語を予感させるような音楽が続きます。

 レスコーが友人と従妹マノンを連れて登場。マノンはその享楽的性格から修道院に入れられることになっていた。15歳の夢見るお茶目な少女。従兄レスコーは見張り役に着いてきた兵士です。お茶目な娘が歌う沿い賜与のアリア。「まだ、頭がボーっとして」

愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_1719832.jpg マノンの美しさはまずお金持ちのギヨーの眼に泊まり目を奪われたギヨーは金にものを言わせてマノンを連れて行こうとしますがレスコーに阻まれます。騎士・デ・グリュー
も話かけてきます。ここでマノンのなんとなく派手な性格、好奇心に満ち、美しいドレスやアクセサリーなど多くの物に興味を持ちます。実はこの享楽的な性格を疎まれ、修道院に送られようとしていたのです。

 そこに哲学を学んでいた騎士デ・グリューが登場。彼もマノンの美しさに目を奪われます。彼はマノンの修道院入りの話を聞くと、思いとどまらせて、二人でパリに行くことを提案します。情熱的な愛のマノンはもちろん同意。二人は意気投合して、マノンは「私のころはあなたのともの」と歌いお互いの魅力に見せられ愛の二重唱をうたいます。ここでマノンを演ずるネトレプコは彼女のしたたかさを感ずる微妙な表情をします。ネトレプコならではの将来を暗示する演技です。それに対してそれに対してデ・グリューはあくまでも生真面目で純粋な性格を演じています。二人はギヨーの馬車でパリに向かいます。

第2幕、第1場
 パリに移ったデ・グリューとマノンの生活。セットは極めて簡素質素で、ふたりの生活する部屋も狭く質素です。デ・グリューとマノンは貧しくとも愛情に満ちた生活を送ってすることを示しています。

 しかし、そこ突然レスコーが訪ねてきます。レスコーが部屋に入り、デ・グリューはマノンとの結婚は自分の父親も認めてもらう手紙を送ろうしていることを話しています。しかし従兄レスコーは、実は騎士・デ・グリューギョーにお金をもらい彼の味方に取り込まれていたのです。二人が話をしている間外にでたマノンに、デ・グリューギョーが現れ、「私に着いてくるなら、財産の半分をあげよう。貧しい生活から自由になれば、あなたなら社交界の女王になれる。」と口説かれます。マノンは動揺し子心が揺れます。デ・グリューが手紙を出してくると外に出た時、マノンは「社交界の女王になれる。」という梅のような話に心が揺れ、狭い部屋に二人で暮らしていることに不満が生じてきます。ついに彼女は誘惑に屈し、デ・グリューとの別れを決意します。マノンはアリア「さよなら、この小さなテーブルよ」を歌い、デ・グリューが帰宅すると、マノンは泣きながら「愛しているけどさようなら」と歌い、マナノンのころの変化に気付かず、心からの愛をこめて歌うデ・グリューと愛の身二重唱をうたいます。いじらしいほど純朴なデ・グリューとネトレプコの演技の違いが絶妙です。あらかじめ仕込まれていたように、そこへ父親の配下が現れ、デ・グリューを馬車で連れ去ってしまいます。

第2場、
愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_17214528.jpg マノンはデ・グリューを裏切り、デ・グリューの家を抜け出し、金と権力が渦巻く社交界に、デ・グリューギョー侯爵夫人として、女王のような姿に生まれ変わって登場します。
女王になりきつたネトレプコは、まさに女王が歌っているようなアリアを自信たっぷりに歌います。「真の愛は一時のもの、翼をつけていつか去ってしまう。若くて美しい日を楽しみましょう。」「町を歩けば」、「甘い愛に誘う声に従いましょう」華やか極まりないネトレプコのアリアです。

 バレリーナも身体を金で買われてしまう社交界が描かれています。デ・グリューギョー侯爵もマノンのわがままに手を焼き始めてきています。そんな時デ・グリューの父親とデ・グリューギョーの会話からデ・グリューがサン・シュルピスの神学校にいることを知ってしまいます。

 初めての恋はとび散るという言葉がある。デ・グリューは今心やすらかに暮らしているという話を聞くと、自分が捨ててきたくせに、デ・グリューとの恋は永遠に結ばれており、私を忘れるはずがない。とマノンが力強く歌います。マノンは何でも自分のものにしないと気が済まない女としてここでは描かれています。

 新国立劇場の舞台の方がマノンはもう少しかわいい女、同情の余地のある女に描かれていたような気がしました。新国立劇場の舞台とMETの演技の違いもあるでしょうが、ネトレプコの歌唱の表現や演技によるところも大きいとおもいました。

 デ・グリューが神父になったことを知ったマノンは、デ・グリューがまだマノンを愛しているか無性にしりたくなります。オペラ座の誘いも断り、デ・グリューの元へと行こうとするのであった。

第2場
 デ・グリューが神父をする教会。デ・グリューは地元で神父として慕われる立派な神父になっていました。デ・グリューはマノンとの思いを断ち切るために信仰に身を捧げることにしました、苦しみながら手に入れた安らぎを大切に生きています。それでもマノンへの思いは消えずアリア「消え去れ、優しい幻影よ」を歌います。

 そこにマノンはデ・グリュー心が分かっていないことを信じて、がデ・グリューを訪ねてきます。許してください、全能の神よと祈ります。しかし、がデ・グリューは「何をしに来たんだ、近寄るな」とマノンを拒絶します。

愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_17224038.jpg 不実な女を許してください。愛はあなたのために死んでしまつた。「昔のことを思い出して」「あなたの手を握ったこと手を思い出してください」という「誘惑のアリア」を歌うマノン。体を摺り寄せて、手を握り、太ももを見せてデ・グリューを誘惑するマノン。まさに娼婦のようです。ついにデ・グリューも誘惑に負けて心が溶かされてしまい、マノンに身体を任せてしまいます。ネトレプコ、捨て身はラブシーンをみせます。

 今回。METは、融和を大切にしたそうです。必要な場合身を寄せ合いと手を取り合って、抱き着いて融和し心を通わせようとする。足や太ももを見せて身体をデ・グリューによせつけてくる。ついにデ・グリューも誘惑に負けてマノンを手たいてしまう。これが人間本来の姿だととらえる演出なのかもしれません。デ・グリューは性格的には自制することのできる人間ですが、人間本来の本能は別のところにあると言いたいのでしょうか。

第3場
第1幕
 マノンとデ・グリューの共同生活を再開しますが、マノンの富と快楽を求める性格は変わらず、享楽的な生活も変わりません。デ・グリューは亡き母の遺産を使い果たしてしまいます。デ・グリューはマノンへの愛から逃れられず、マノンに踊らされるような人生を選び、デ・グリューはマノンに破滅的な恋の生活に導かれていきます。

 マノンはデ・グリューに賭博で金を稼ぐことを提案し、気の進まないデ・グリューを賭博場に連れ出します。デ・グリューギョーは、半ばやけくそに「マノンは金持ち以外を嫌いだ。賭博で金を取り返そう」と急き立てるように歌います。マノンも「金のない人生なんてつまらない、明日はどなるか分からない、若さも美しさも消えていく、求めるのは快楽と富とお金!」と高らかに力強く歌います。そこにはかつてマノンの美しさに魅了されて振られたギヨーがいてデ・グリューと賭博で対決することになります。幸運にもデ・グリューは賭博でも続けてギヨーに勝利するが、それに腹を立てたギヨーは公衆の面前でデ・グリューがいかさまをしたと騒ぎ立て警察を連れてくる。デ・グリューは父親の力添えでデ・グリューのみ自由の身となり、マノンだけ警察に逮捕される。ギヨーは仕返しができたと大声をたてて喜びます。

第2幕
愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_17233399.jpg ル・アーブルの港にて。捉われの身となったマノン。マノン奪回をレスコーに頼むが人で集まらないとあきらめ顔。デ・グリョーギューデ伯爵が流刑船関係者を買収して、マノンとデ・グリューの逢瀬は実現したが、マノンは衰弱して明日とも知れぬ命であった。二人は熱い抱擁を交わし、変わらぬ愛を確かめ合うが、マノンが解き放たれ、デ・グリューと2人になるが、マノンは衰弱している。二人は抱き合って愛を確かめ合います。「心から愛したのはあなたがはじめてなの、愛の大きさを始めてしった、私のおかげであなたを苦しめてしまった。」マノンはまさに息を絶え絶えにうたいます。デ・グリューも「君の心が私のすべた、戻ってきてくれたマノンの汚れなき炎を感ずる。マノンは昔のことを思い出して歌う「小さな二人だけの家のこと、修道院に愛に行ったこと・・・・。私はあなたの手の中で死なせてもらえる」この時のマノンの表情は、恋する乙女が過去のすばらしい思い出、最後の美しい愛の世界、決して目覚めることのない夢としあわせ。「私は幸せのまま死ねる」マノンデ・グリューを残して息をひきとった。

 新国立劇場の舞台の演出では橋の下でふたりは抱き合い息を引き取るラストシーンにして、甘く切ない恋の物語の雰囲気を出していました。

 先にも書きましたが今回のMETの主役は完全にネトレプコでした。ネトレプコはロシア出身の現代を代表するオペラ・ソプラノ歌手の一人であることは知っていたが。その存在が際立っていて、彼女の存在感がこの舞台を支配していました。卓抜したソプラノ実力だけでなく、その美貌と女優としても一流といえるその演技力。マノンは歌唱力だけでなく演技も難しい役なのに、アンナ・ネトレプコの魅力的が画面を支配しているかのようした。最初の幼いピチピチのマノンから、妖艶な女王様に変化し、哀れな罪人の最期まで、見事な演じ、艶やかな美貌と姿態と演技力に観客も魅了され他と思います。無邪気で幼いマノンが可愛いネトレプコ。美しい社交界の女王様!法衣にとりすがっての懇願と見事に演じわけています。衣裳もお洒落で素敵です。

 パリを舞台にしたマスネの『マノン』は、フランスの瀟洒な風俗や耽美的な趣向を感じさせ、マノンの歌う歌もシャンソン的雰囲気があり、芳しいパリの香りがあり、ミュージカル風な音楽が粋でお洒落な雰囲気があります。

 享楽的で美しくも愚かなマノンは、破滅の道を歩み、売春婦として流刑になり、ボロ雑巾のように死んでいく姿は哀れですが、美しく、愚かで、哀れ。そして「パッと咲いてパッと散った」破滅的な一輪のバラの花のようなマノンには、同じ男を破滅させる女カルメンとは違った粋でお洒落でかっこよい魅力がありまする

 デ・グリューは純粋で繊細な役柄で『エフゲニー・オネーギン』でオネーギンの友人を演じ勢多レンスキービートル・ベチヤワが演じていました。対照的な演技をするネトレプコとは格好の相手役でした。ネトレプコは哲学をまなんだ神学者でまっすぐに堅実に生きよういう意思がありますが。魔性の女・マノンに誘惑されて、心が葛藤する姿が見事に描かれていました、これは19世紀の話ですが、現代にも通ずる問題と感じさせる演出でした。愛と富と快楽を求め、愛する男を破滅的恋愛に導く女_a0113718_17242733.jpg 舞台は音楽とともに磨きがかけられていたように感じました。METの常任指揮者ファビリオ・ルイージは常任指揮者1年目だそうですが、『マノン』のマスネの音楽は壮大だが、音楽の起伏刊が大切で、重たい音楽にならない様に演奏しなければならないところがポイントと話していました。METの音楽は、西欧のオーケストラとは明らかな違いがあるようで、指揮者として予想を裏切られるところが指揮者名利に尽き楽しい、語っていました。
ラストシーン最終幕の音楽は、本当に美しい、最高に優しいマスネ音楽は素晴らしいとかんじさせる舞台でした。
(2014.9.27 東劇)
参考文献:新国立劇場マノン」パンレット
       「オペラの名盤」平凡社新書 438
       音楽の友社編・スタンダードオペラ鑑賞ブック「フランス&ロシアオペラ」













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by desire_san | 2014-09-29 17:28 | オペラ | Comments(8)
Commented by Masayuki_Mori at 2014-09-30 20:02
こんばんは。
マノンで用いている音楽はマノンの歌う歌もシャンソン風で芳しいパリの香りがしますね。スネの代表作であるばかりでなく、フランスオペラの代表作といわれることさえある作品ですね。マノンの歌う歌もシャンソン風で芳しいパリの香り!現代のミュージカル風な音楽がとても粋で、お洒落で、当時としては斬新だったのだしょう。もうひとつの代表作「ウェルテル」についても書かれていましたが、こちらはワークナーの音楽の影響が強いようですね。

Commented by Keiko_Kinoshita at 2014-09-30 20:08
こんばんは。着興味ある内容で一気に読ませていただきました。
マスネの音楽はあまりクラシックっぽくありません。ちょっとレトロな映画音楽に近いと思います。ですので、クラシックを敬遠してしまう人にはマスネを勧めたいと私は思います。幕ごとのマノンのアリアも魅力的で、1幕の「まだぼおっとして」では彼女の性格をよく見せているし、2幕の「小さなテーブル」では、とても悲痛ですが、美しい音楽です。3幕では女王のように有頂天になっています。4幕の賭博場での弦楽器のピチカートを伴奏にして歌う歌も魅力的なのです。マスネの「マノン」よりプッチーニの「マノン・レスコー」の方がより原作には近いのですが、フランス人によるフランスが舞台の物語ですので、こちらの方がフランスの薫り高い感じがします。
Commented by 山脇由美 at 2014-09-30 21:25
ごぶさたしております。しばらくフラでンスに行っていました。
フランスにいて思ったのですが、マスネのマノンはフランス人によるフランスが舞台のオペラで。ある意味で最もフランス的なオペラかも知れません。音楽は演奏にもよりますが、クラシック音楽に映画音楽的ロマンチックな要素を持たせています。マスネのマノンは、1幕のアリアで歌っているように、、気まぐれで週奔放な彼女の性格を非常に魅力的に描いています。そして、彼女は気まぐれですが情熱的な性格です。神学校まで出向いて、デ・グリューに復縁を迫ることなど、普通の人間ではできないことを平気で行います。 彼女の欲しいものは、富だったり愛だったり、その場の気持ちで変りますが、それが欲しいと思ったら、自分の置かれている状況や損得を考えずされを手に入れるため何で必死にもします。プッチーニのマノンは、富も愛も両方手に入れようとし破滅しますかが、マスネのマノンは最後にデ・グリューの愛を手に入れます。ネトレプコの舞台をみていませんが、利口な女性ではありませんが、何か憎めない愛すべき女性に描かれているのではないでしょうか
Commented by Keiko_Kinoshita at 2014-10-01 09:27
フランス人は愛国心が強いわりには意外に異国情緒好きですが、このオペラは、珍しい正真正銘のフランスオペラですね。現代のミュージカル風な音楽にシャンソン風のアリアを歌わせたり、が斬新で100年以上前にの音楽とは思えませんね。
男にチヤホヤされるのに快楽を感じ、着飾って注目を浴び得意になっている、愛する人を金のために裏切って苦しめておいて、その男が自分を忘れ健全に生きようと努力しているところに駈けつけて執拗に誘惑し、愛する男の人生を破滅の道に誘い込む。享楽的で美しくも愚かなマノンは明らかに悪女ですが、美しく、愚かで、哀れなパッと咲いて美しく散う破滅的な魔性のマノンに、このオペラを観ていると次第に魅せられ憑かれてゆきます。異次元の世界引き込んでしまう、これぞオペラの魅力ですね。マスネはあまり日本では知られてはいませんが、フランスではトップクラスのオペラの人気作曲家です。
Commented by Nukaya at 2014-10-01 21:25
私も初めのMETライプヴューイングでみました。
神父になったデ・グリューを執拗に誘惑するあのシーンはすごかったですね。このシーンでのネトレプコは体当たりの演技でしたね。ネトレプコは、美しい美貌とすばらしい歌詞揚力に加えて、演技力も女優並みで凄かったですね。
Commented by Nukaya at 2014-10-01 21:26
以下このシーンの台本の翻訳です。帰れ、君の来る場所ではない!」「どうか許してください、罪深い女でした。でも、愛し合った日々は真実、どうか思い出して」「愚かな夢だった。もう君は私の心から消えた」「カゴから逃げた小鳥は、夜になれば恋しい古巣に帰って来ますわ」「だめだ!」「それなら私は死にます!死んではだめなら、あなたの愛をください」「無理だ、彼はもう君のために死んだ!」「いいえ、まだ生きているわ、どうぞ思い出して!私を見て。あの時のマノンではありません? あなたが抱いてくださったのはこの腕ではありません?あなたを見つめたこの瞳、あなたを呼んだこの声、どうか思い出して!マノンではなくて?」「神よ、試練に耐えさせ給え!」「ここで愛を語るな!神への冒涜だ!」「祈りの時間だ、行かなくては」 「いやっ!私を置いていかないで!」
「私を見て、あの時のマノンではありません?あなたが抱いてくださったこの腕ではありません?あなたを見つめたこの瞳、あなたを呼んだこの声、どうか思い出して!マノンではなくて?」セリフとやり取りもすごいですね。
Commented by Morritana at 2014-10-01 21:42
私もこの舞台は見ました。全体にすばらしく強く印象に残りました。
差の中でも特にアンナ・ネトレプコの演技のうまさとすばらしい歌声が魅力的でしたね。最初の幼いピチピチマノン。艶やかな美貌の妖艶な社交界の女王様、哀れな罪人の最期、それはそれは見事な演技、と姿態にはもう目がくぎ付けです。セクシーな下着姿でラブシーン。ネトレプコのマノンを見ると、作品が現代の息吹を得て生き生きと蘇ったようでした。 

Commented by 平石悟 at 2014-10-03 12:38
マスネモプッチーニも「マノン」が最初の大きな成功を収めたオペラであり、オペラ史上に残る傑作オペラです。その違いを少し詳しく調べてみました。プッチーニは18歳の大人の女性、マスネの方はまだ分別もつかない6歳の少女で登場します。マスネ版のパトロンは金持ちの貴族ギヨー、プッチーニ版はやはり金持ちの大臣ジェロンテです。プッチーニ版はパリの愛の巣のシーンや神学校のシーンはなく、全て2幕のジェロンテの妾邸が舞台となります。ジェロンテの妾として贅沢三昧の暮らしをしているマノンの元へ、捨てられたデ・グリューが訪れてよりが戻ったところをジェロンテに見つかり警察を呼ばれたのに、宝石をかき集めようとして逃げ遅れ捕まってしまいます。マスネ版は、出航前にフランスの港でマノンは息絶えます。プッチーニ版は、マノンについて行きたいデ・グリューが見習い水夫として乗船させてもらい、流刑地アメリカまで行って、広大な荒野をさまよいながら息絶えます。マノンの最期の哀れさは「流刑地アメリカ」というプッチーニ版の設定はインパクトがあり、最後のシーンはかなり印象が違う夕に寸時ます。