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芸術と自然の美を巡る旅  

過去に来日した名画も回想し、ミレーの魅力を探る

ジャン=フランソワ・ミレー

Jean-François Millet

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 東京の三菱一号館美術館で、米国のボストン美術館が所有する、農民を描いた画家・ミレーの作品を展示する美術展が開催されていましたので観てきました。これを機会に過去に来日したミレーの代表作も含めて、ミレー絵画の魅力をレポートしてみました。





Jean-François Millet ( October 4, 1814 – January 20, 1875) was a French painter and one of thefounders of the Barbizon school in rural France. Millet is noted for his scenesof peasant farmers; he can be categorized as part of the Realism art movement.




パリの南方約のフォンテーヌブローの森のはずれのバルビゾン村に住み、風景や農民の風俗を描いた画家たち、コローなども先駆者として、ミレー、テオドール・ルソー、トロワイヨンらをバルビゾン派と呼んでいます。



田舎者のミレーは、パリという華やかな街には生涯馴染めませんでした。それでも独学で絵の修業を続け、画家への登竜門サロンに26歳で初当選。27歳でシェルブール生まれのポーリーヌと結婚しましたが、元々病弱だった彼女は売れない画家との貧しい生活の中わずか二年後に亡くなりました。人付き合いが苦手だったミレーの先生はルーブル美術館でした。ミレーはルーブルに通い詰め、先人の絵を研究して様々な画風に挑戦しました。



ミレーに大きな影響を与えたのが、同時代の画家ドーミエでした。ドーミエの作品は、都市で暮らす貧しい人々を深い愛情の視線で描いていました。ミレーも労働者の姿を描くようになり、働く者たちへの賛歌を故郷の農民たちを思い出して描ききました。『箕をふるう人』をサロンに出品、時の政府がこの作品を買い上げました。その年の二月、パリでは労働者などの民衆が蜂起し、王政を打倒した二月革命が起こったのです。サロンもそれまでの権威主義を廃止し、出品作を全てルーブルに飾りました。革命の熱狂的な雰囲気の中、この作品は労働者や農民の声を代表する革命画として注目を集めました。ミレーは当時のアカデミスムの巨匠であったポール・ドラローシュに師事しました。26歳の時、肖像画がサロンに初入選しましたが、この頃は華やかな手法、繊細で柔らかなタッチと明るい色彩を特徴としていました。初期の作品「グリュシーのミレーの生家」は、草木が非常に柔らかいタッチで描かれており、ルノワールの風景画を彷彿させます。




35歳の時、パリでコレラが流行し、田園地帯の村・バルビゾンにやってきました。豊かな大地はミレーの傷ついた心を癒してくれ、最初は数日滞在するつもりでしたが、バルビゾンで自らも大地を耕しながら農村の暮らしを描きました。農家に生まれ育ったミレーにとって、それは子供の頃慣れ親しんだ生活そのものでした。ミレーはバルビゾンへ移住して制作を続け、結局死を迎えるまで27年間この村で暮らしました。この頃にから農民画に専念し、『種まく人』をサロンへ出品しました。





『種まく人』1850年 ボストン美術館


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 晩夏に麦の種をまく農民にミレーが直感的にひらめきを感じ、「ヨハネ伝」1224節でキリストが自分を「麦(信仰)の種」、神を信仰という「種」をまく人に喩えた話を絵画化したものと言われています。麦をまく農民は力強く、足取りなど身体の動きが感じられ、以降農民を描き続けるミレーの気迫のようなものを感じます。しかし、男性の顔を始め画面は遠く風景を除いて驚くほど暗く、農民の現実の生活の苦しさを象徴しているようにも感じられます。


ミレーの作品は、当時農業国だった日本で親しまれミレーの代表作のひとつ『種まく人』は岩波書店のシンボルマークであり、ボストン美術館の「種をまく人」とそっくりで構図もほとんど同じ「種をまく人」を山梨県立美術館がニューヨークのオークションで2億円で競り落として当時話題となりました。






『馬鈴薯植え』1861年 ボストン美術館



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19世紀のリアリズム絵画には2つの潮流がありまし。ひとつは農民や労働者たちの生活の一コマを生活の苦しさを生み出した状況も含めてリアルに描きたクールベとその追随者たちのグループで、社会批判、美術界の支配層に対する批判を心に秘めていました。

それに対してミレーのリアリズムは、貧しい農民を描いていますが、温かい視線で美しく公としました。貧困を生んでいる社会に対し闘争心持ちパリ・コミューンにも参加したクールと、社会から切り離されたようなバルビゾンの田舎で農民を描いていたミレーとの温度差はありますが、共通する感情を持っていたとしても不思議はありません。パンなどの買えない貧しい農民の主食は馬鈴薯でした。『馬鈴薯植え』には生活の貧困がにじみ出ており、タッチも彼らの生活の厳しさを反映しているようであり、クールベの作品に通ずるようなものを感じました。


働く農民たちの姿がミレーの心を捉えていきます。厳しい自然に立ち向かいながら日々働く農民たちの姿、額に汗して生計を立てる人々、ミレーは、大地に根付いた人々の美しさを感じるままに描き、魅力をはるかに上回る偉大さを見出し、心に浮かんでくる着想を絵画に表現しました。農民への愛情に溢れる作品。特にミレーを魅了したのが夏の終わりの麦の収穫でした。

 







『晩鐘』1855-1857年 オルセー美術館


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今年のオルセー美術館で来日した晩鐘はミレーが、45歳の時に描いた作品です。ミレー『晩鐘』はミレーの作品でも心から人を感傷の世界に包む作品で、最も好きな作品です。夕暮れ時、アンジェラスの鐘が鳴り響くと バルビゾンの農夫婦は祈りを捧げる習慣があります。アンジェラスはラテン語で「エンジェル、天使」の意みです。バルビゾンの馬鈴薯畑で農作業をする夫婦が、教会から聞こえる夕刻のアンジェラスの鐘に合わせて手を休め敬虔な祈りを捧げます。額に汗して働く農民に対する深い愛情が感じられます。信仰厚い農家に生まれ、両親を助けるために幼いころから畑に出ていたミレーの原風景かも知れません。ミレーは貧しい農民の敬虔さを巧みな構図や効果的な光の表現で気高さをも感じさせる存在として描き出しました。



Hail Mary, full of grace,

the Lord is with thee;

blessed art thou among women,

and blessed is the fruit of thywomb, Jesus.

Holy Mary, Mother of God,

pray for us sinners, now, and at

the hour of our death.

 

“The Angelus” The imagery of The Angelus with peasantspraying was a popular sentimental 19th-century religious subject. Generationslater, Salvador Dalí had seen a reproduction of it on the wall of his childhoodschool and claimed to have been spooked by the painting. He felt the basketlooked like the coffin of a child and the woman looked like a praying mantis.He was inspired to create his paranoiac-critical paintings The ArchitecturalAngelus of Millet and Gala and the Angelus of Millet



ミレーは代表作『晩鐘』『落穂拾い』などの代表的農民画をバルビゾンで制作されました。日々の大地に根ざし働く農民の姿をありのままに描く視線は、文化や労働を慈しむ気持ちや、故郷を愛する心、身の回りの人々に対する慈愛であり、これがミレーの芸術の根幹でもあります。西洋絵画の伝統やキリスト教の思想に深く根ざした宗教画にも通じるような荘厳な絵画の世界は、人種の違いを超えた普遍的な感動を与えます。







『落穂拾い』1857年 オルセー美術館


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2003年来日しこの名画は「晩鐘」と並んでミレーの最高傑作といえる作品です。知平線まで広がる麦畑。画面中央では貧しい野良着姿の三人の農婦が腰をかがめ、大地に散らばった落ち穂を拾っています。聖書によると、刈り入れの時にこぼれた麦の穂は、貧しい孤児や未亡人が拾うことを許された神の報酬でした。三人の背後では、大勢の人が作業に追われています。刈り取った麦を荷馬車の上へ、その隣では刈穂をまとめるのに大忙し。馬に乗って指図するのは農場主でしょうか。その収穫の賑わいから遠く離れ、三人の農婦たちが黙々と落ち穂を拾っています。


広大な畑で、収穫の後に残された落穂を拾っている、三人の女性の姿。奥には、高く積まれた麦の山。それを収穫する農夫たちの姿も見えます。ミレー43歳の時の作品。


ゆったりと時が過ぎるバルビゾンの地で描かれた「落穂拾い」。

三人の農婦は黙々と落穂を拾っています。当時、零細農民麦畑の収穫を手伝うかわりに、手間賃の他に取り残された落穂を拾うことが許されていたそうです。それは、貧しきものにも分け与えるという旧約聖書以来の風習でした。


この作品では、前景の女たちと積み藁との距離が近く、後ろで作業する者たちの声さえ聞こえてきそうな感じです。しかし後方の藁と手前の女たちの距離は、少しずつ離れていきます。落ちた麦の穂を拾っている三人の女性は、女性たちが手にした僅かばかりの麦の穂。その画面左に背景にうず高く積まれた積み藁が描かれています。これは「貧しさ」と「豊かさ」の対比にも見えます。


そしてそこには愛する者たちへの、彼の複雑な想いが込められていました。この三人の女達。一番右端にいる女性は、中腰がやっとの老女です。これはミレーの祖母・ルイズではないか。そして後の二人は、母エーメと二番目の妻カトリーヌではないかという説があります。ミレーの父親はミレーがシェルブールで絵の勉強を始めた頃に亡くなりました。跡継ぎのミレーは画家の道を諦めようと思いました。しかし祖母と母が才能を生かせる道へとミレー応援してくれたのです。その二人が亡くなった時、ミレーは帰る旅費もありませんでした。妻のカトリーヌも再婚に反対され駆け落ち同然にパリに出て一度も二人に会うことはありませんでした。彼女たちの期待に応えられなかった半生。ミレーはて大切な三人の女性が仲良く働く姿を夢見ていたのかも知れません。


『落穂拾い』には愛する者のために働く労働の美しさが描かれています。愛する人々への画家の深い思いと大地との戦いに明け暮れた人々への愛情が、人間賛歌という黄金の輝き感じさせます、




“he Gleaners” This is one of the most well known ofMillet's paintings, The Gleaners (1857). While Millet was walking the fieldsaround Barbizon, one theme returned to his pencil and brush for sevenyears—gleaning—the centuries-old right of poor women and children to remove thebits of grain left in the fields following the harvest. He found the theme aneternal one, linked to stories from the Old Testament. In 1857, he submittedthe painting The Gleaners to the Salon to an unenthusiastic, even hostile,public.







『羊飼いの少女』1864年 オルセー美術館


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この作品は、『晩鐘』、『落穂拾い』と共にミレーの三大名画と呼ばれる傑作で、203年に来日しました。羊達が草を食べている傍で、編み物に夢中になっている可愛らしい少女の姿が描かれています。ミレーは『眠った子の傍らで編物する女』、『がちょう番の少女』など編み物をする女性を題材とした作品を描いています。夕暮れ前に羊の群れを連れ帰る少女は、一日中誰とも話さずにこの羊たちと野にいたのでしょう。実は少女はミレーの娘がポーズを取っているのですが、自らも農民の子として農村の生活を知り尽くしていた画家が描き出したこの情景は、とても自然でしかも魅力的です。うつむき加減で両手に持ったものを見つめる少女のポーズ、暖かそうな厚手のショールと赤い帽子という可愛らしい服装は、見る者の心を優しい気持ちにさせ、赤色は画面に華やかさを与えています。厳しい農民生活の現実というよりは、牧歌的な田園生活の抒情性です。





羊飼いの少女』1864年 ボストン美術館


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山の中で羊を追いながら、羊毛を紡ぐ作業をしている少女を描いています。内面から輝くような光の表現は人物を前に描き、後ろに広がる空間を持たせています。コローの少女のような少女の美しさを際立たせるような演出はなく、暖かい眼差しで。素朴に少女を描いています。








『刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)』ボストン美術館 1850-53



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旧約聖書『地主のボアズ記』に題材を求めたこの作品です。地主のボアズは、姑とつつましく暮らしていたルツを見初めその後結婚します。地主のボアズが、休息中の刈入れ人たちにルツを紹介している場面だそうです。落ち穂を拾って暮らす貧しい寡婦ルツはボアズと結婚する。緻密な計算に基づく画面構成は古典的な手法を用いていますが、写真でいえばソフトフォーカスというか、非常に柔らかいタッチで描かれ、農民たちは素朴に表現れています。ボアズが声をかけ、休息中の男女はルツを意識するが、女たちは興味深い視線を不躾に投げかけるが、男どもは振り向きもせず無表情です。地主の妻になる者への羨望があるかもしれませんが、農民たちは余計なことに関心を抱く余裕もないといった感じです。仕事につかれた農民のぐったりとした気だるさが感じられます。







『穂麦の山・秋』メトロポリタン美術展 1959 




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昨年のメトロポリタン美術展で来日した作品。19世紀に広まった月暦画以来の伝統を持つ「四季」の主題の連作にも取り組みました。この作品もその一つと考えられます。画面構成力がすばらしく、穂麦の山とたくさんの羊たちが農村の雰囲気を感じさせ、存在感を見せています。



今回のミレー展では、農民を描いたミレーのたくさんの小品も展示されていました。全体に暗く生活の厳しさを感じさせます。一方母と子を描いた作品は優しい目線でえがいており、生活のつつましさをかんじさせます。働く女性も優しい眼で柔らかいタッチで描いていますが、少年時代は働く母たちを見ていたようなノスタルジックな回想があるのかも知れません。この時期ミレーはドラクロアとも交流しています。

昨年のメトロポリタン美術展で来日した作品。19世紀に広まった月暦画以来の伝統を持つ「四季」の主題の連作にも取り組みました。この作品もその一つと考えられます。画面構成力がすばらしく、穂麦の山とたくさんの羊たちが農村の雰囲気を感じさせ、存在感を見せています。




今回のミレー展では、農民を描いたミレーのたくさんの小品も展示されていました。全体に暗く生活の厳しさを感じさせます。一方母と子を描いた作品は優しい目線でえがいており、生活のつつましさをかんじさせます。働く女性も優しい眼で柔らかいタッチで描いていますが、少年時代は働く母たちを見ていたようなノスタルジックな回想があるのかも知れません。この時期ミレーはドラクロアとも交流しています。










『蕎麦の収穫・夏』ボストン美術館 1874



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働く女性に描いています。晩年の作品で柔らかいタッチは見られませんが、働く女性に対する暖かい眼差しを感じます。収穫のシーンで神聖な、永遠の何かを示唆しているようです。ミレーは農民の日常生活の中で繰り返し、疲労感を伝える方法を考え、彼女らの果てしない、骨の折れる労働と同一の反復運動を描いています。地平線に沿って、夕日が前面に大きな影とは対照的に、穀物の豊富な世真積みの束をシルエットに、暗い手織りのドレスは、それぞれの女性に高貴な強さを感じさせる頑健な形態を見せ、暖かい金色の光が生き残るため闘いを描いているようです。



50歳を過ぎてバルビゾンの風景画に新たな境地を見出そうとした頃、ミレーの命は燃え尽きかけていました。「やっと自然や芸術が判りかけてきたのに」の言葉を残して1875年、ミレー60歳を迎えたばかりでなくなりました。




日本でミレーは非常に人気があります。それはミレーの絵画に共感したぬり親しみを感じ、観る人の心の深くまで入り込んで心を強く捉える力があるからだと思います。それは、大地に根ざし働く農民の姿に日々の労働を慈しむ気持ちや、故郷を愛する心、身の回りの人々に対する慈愛をミレー自身が感じながら描いているからではないでしょうか。それはミレーの芸術の根幹にキリスト教の愛の思想が深く根ざしているからかもしれませんが、労働への慈しみ、自分の住んでいる大地や故郷への愛、周りの人々への慈愛の気持ちは、人間が幸せに生きるための、人種の違いや風習、文化を超えた普遍的なものです。ミレーの絵を観た時、それが心に響き、温かい感情が心に芽生え、人を感動させる、それがミレーの絵画の魅力ではないかと思います。

(三菱一号館美術館)

 






参考文献
日本テレビ放送網株式会社 (著) 「ミレー展―ボストン美術館蔵」 (1984年)
ルイ・ファン ティルボルフ (編集), 二見 史郎 (翻訳), 辻井 忠男 (翻訳) 「ファン・ゴッホとミレー」 1994













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by desire_san | 2015-01-08 20:07 | 美術展 & アート | Comments(38)
Commented by ecoeconaonao at 2015-01-09 19:15
初めまして。コメントいただきありがとうございました。
ミレー展、ちょっと前に行ったのですがとても印象的でした。
わたしは美術館に行くのは好きなのですが、何しろど素人で、
ミレーイコール落穂拾いという感じで観に行きました。
実際観てみると華やかさはないですが、農民の力強さ、
そしてバルビゾン派の自然を描く素朴な絵画に心打たれました。
昔の日本の農民にも通ずるものがあるようにも感じました。
美術館は行く度に色々感動します。これからもあちこち足を運び
たいと思います。

Commented by pallet-sorairo at 2015-01-09 20:49
こんばんは。
拙ブログへのコメントありがとうございました。
ミレーの魅力が細かにレポートされているのにびっくり。
私が府中市立美術館と三菱一号館美術館で見たミレーの復習をしっかりとさせていただきました。
desire_san さんは府中はご覧にならなかったのですか?
こちらは出展数も多かったのでとても見応えがありましたので、もし見逃されたとしたら残念なことでした。
たくさんの作品からにじみ出るミレーの人間性に触れることができてとても印象的な展覧会でしたよ。

ところで、山もすごいベテランでいらっしゃるんですね。
これはとっても嬉しいことでした。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Commented by endesyokai at 2015-01-09 23:06
コメント有り難うございます
ミレーについて分かり易く説明なされていて
ミレーへの愛を感じました
日記では触れませんでしたが、強く惹かれたのは
メモ描きのようなスケッチでです
私は人間を観察するミレーの姿をより近くに感じました
生き生き描かれていましたね
制作をしている身としては完成よりもスケッチに
心が踊りました

Commented by desire_san at 2015-01-09 23:13
ecoeconaonaoさん、コメントありがとうございます。
ミレーはご指摘のように色彩などの華やかさきなく、有名な「落穂拾い」などを除くと、感性を働かせないと良さが分かりにくい画家かも知れません。バルビゾン派の自然を描く素朴な絵画がお好きということで、ミレーにもなじみやすいのでしょうね。正直申し上げると、私はミレーの魅力を理解するのに、ずいぶん時間がかかりました。
Commented by desire_san at 2015-01-09 23:20
pallet-sorairoさん、コメントありがとうございます。
府中市立美術館のミレー展も行きたかったのですが、残念ながら見に行く時間がとれないまま終わってしまいました。こちらも優れた作品が多く、充実したミレー展だったようですね。府中市立美術館のミレー展を見ていれば、またミレーについて理解が深まったと思うと残念です。
Commented by desire_san at 2015-01-09 23:26
endesyokaiさん、コメントありがとうございます。
ミレーは農民をただ見るのではなく、ある種の人間哲学を持って描いていたように思います。そこが、他の農民画家と一味違ってみる人を感動させるのでしょうね。
endesyokaiさんは絵を描かれたり、人形を創作されたり、芸術的な活動をされているので、より豊かな感性をお持ちなのでしょうね。
Commented by Haruna_Takahashi at 2015-01-09 23:51
ミレーの絵画について筋の通ったご説明を興味を持って読ませていただきました。ミレーの人生哲学のようなものが理解でき、勉強になりました。しかし、ご覧になっていないかもしれませんが、オルセー美術館にある「春」都いう作品や、上野の国立西洋美術館が所蔵する「春(ダフニスとクロエ」のような明るい色彩の作品も描いています。農民画がとしてではなく、風景画歌としてミレーの傑作「春」とコローの傑作「モルトフォンテーヌの思い出」のような作品を比べると、繊細なタッチで心にしみじみと情感が伝わってくるところは共通していますが、風景画家としてのふたりの優れた資質を感じます。色彩の明るい絵を見ても、やはりコローの方が華やかで、ミレーの作品には影があり、陽と陰の関係にあるよにも思えます。、
Commented by Keiko_Kinoshita at 2015-01-10 00:10
美里―絵画の創設ともいえる見事なレポートを拝読しました。ミレーの「落ち穂拾い」は、旧約聖書でイエスキリストの祖先の話で、モアブという国のルツがイスラエル人であるボアズと結婚して子をなす物語であるルツ記の一説をもとにを描いた都いわれています。「種まく人」は旧約聖書のマタイ福音書をもとに描かれたと言われています。ゴッホはミレーの「種まく人」に強い思いがあり、自らも「種まく人」を描いています。またゴッホの傑作「星降る夜」は、ミレーの「星空」都いう作品の発想を、自らの絵で表現したと言われています。ゴッホはミレーの作品やデッサンも模写していますが、これはゴッホの晩年の苦しみから思うと、ゴッホがミレーの芸術の根幹にあるキリスト教の愛の思想に救いを求めていたようにも感じてしまいます。


ゴッホはミレーのキリスト教の信仰の影響も


ゴッホはミレーの作品を数多く模写しています。
Commented by bbex162546 at 2015-01-10 01:16
三友写真部と申します。
ブログのご訪問そしてをコメントいただき、
ありがとうございました。
ミレーについての解説とてもわかりやすく
読ませていただきました。


Commented by drss0123noborui at 2015-01-10 10:52
ミレーの芸術の根幹にキリスト教の愛の思想が根ざしており、労働への慈しみ、自分の住んでいる大地や故郷への愛、周りの人々への慈愛の気持ちは普遍的なものとして、観る人の心に響き、温かい感情が心に芽生え、人を感動させるのではないかとの解説に、私とは比較にならない洞察に頭が下がります。ブログも構成が綺麗で丁寧で深く考えておられ感心しています。
Commented by Masayuki_Mori at 2015-01-10 12:07
美術の参考書より分かり易いご説明、いつも活用させていただいています。
私は昨年、バルビゾン派が活躍した19世紀更新にオランダの自然や田園、農村の風景をリアリズム的表現で描いたハーグ派の美術展に昨年行きました。光と影を映す水面の表現など光煌めく水辺の表現を得意としたルーロフス、ライスダールの影響を受け、微妙な光と大気と水の表現が特色のヴァイセンブルグ、灰色の雲に浅瀬の水が底光りするような灰色を基調とした作品を描いたスフェフェニゲンなどが代表的な画家です。ゴッホやモンドリアンの初期の絵は、ハーグ派の影響が顕著に見られます。バルビゾン派と比較してみると面白いかもしれませんね。
Commented by desire_san at 2015-01-10 12:28
Takahashiさん、ミレーの大切な傑作に、オルセー美術館の「春」がありましたね。私は7まだ近衛は見たことがありませんが、画集のこの絵を見ると、ご指摘のように、私の説明の範疇には入らない、もう一つのミレーの一面があるようですね。絵画も人間もいろいろな面があり、それをまとめて把握するのは無理なことは承知しています。ご指摘ありがとうございました。
Commented by desire_san at 2015-01-10 12:32
Kinoshitaさん、貴重な情報ありがとうございました。
コッホがなぜミレーにあれだけ執着したか分からずにいましたが、ミレーのキリスト教の愛の思想に自らの救いを求めたと理解するとよく分かるような気がします。
Commented by desire_san at 2015-01-10 12:36
bbex162546さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。私の見方とは別の見方もあるかもしれませんが、私なりに確認のため調べていますので、そんなに間違ったことは書いていないと思います。お役に立てていただいて嬉しいです。
Commented by desire_san at 2015-01-10 12:39
drss0123noboruさん、私のブログを評価していただきありがとうございます。内容の各順番やレイアウトもできるだけ読みやすいように工夫しています。そのあたりまで見ていたただいて大変嬉しいです。
Commented by desire_san at 2015-01-10 12:45
Moriさん、ハーグ派の美術展は、新宿の東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館で開催されているのは知っていましたが、行く時間がとれないまま終わってしまいました。ルーロフスやスフェフェニゲンの絵も観たことがありませんでした。ご教示いただき、ありがとうございました。
Commented by Senhorita at 2015-01-10 19:24
コメントいただき、ありがとうございました。
ミレーの絵を観にいったのは少し前のことですが、後でもこうして勉強(?)出来て良かったなと思います。
山にも行かれるんですね。
内容の充実振りに目を見張るばかりです。
Commented by desire_san at 2015-01-10 21:36
Senhoritaさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。海外の美術館の記事も載せていますので、ご興味がありましたら覗いてください。
Commented by mami at 2015-01-10 21:59
拙ブログへのコメントありがとうございました。
詳しいレポ、素晴らしいですね~。私のド素人の感想とは格違いで、恥ずかしくなってしまいます。
ミレーの農民への親しさが日本人にも親近感を呼ぶのでしょうね。
Commented by at 2015-01-10 22:22
こんばんは。
先日はわたしのブログにコメント残していただきありがとうございました。さっそくお邪魔してます!
ミレーについて人となりから作品まですごく丁寧に掘り下げてらっしゃって、勉強になりました!
やっぱりミレーってけっこう貧乏暮らししてたんですね。
貧乏に対するリアリティが絵から迸っていたのでなんとなくそうなのかなーとは思っていましたが、親が死んでも帰省もできないほどとはそうとうですよね。
でもその貧乏さに負けず、光の暖かな、誠実な人物画や風景画をたくさん描いていて、やっぱり素敵だなあと改めて思いました。
また展覧会やってほしいですね!
わたしももっといろいろな作品を見て、理解を深めていきたいところです。
Commented by desire_san at 2015-01-10 22:59
mamiさん、桃さん、コメントありがとうございます。
桃さんの「ミレーってけっこう貧乏暮らししていた」というご指摘は重要なことだと思います。ミレーは農民の貧しさを実感していましたが、根幹にあるキリスト教の愛の思想があり、貧しい人を見下したり、人間性を否定してみていなかった、むしろ貧しい生活でも、誠心に神を信じて清く生きる人たちの賛歌を描こうとしていたのかも知れません。
Commented by cahieretstylo at 2015-01-10 23:06
こんばんは。
ブログへのコメントをいただきありがとうございました。

とても詳しくミレーについて書かれていて勉強になりました。
私は若い頃からミレーの絵が好きで、
美術の授業で「好きな絵を模写する」という課題だった時は
迷わずミレーの絵を選びました。
その時選んだ絵が「馬鈴薯植え」です。
こちらの記事で久しぶりにその絵を見ることができてうれしく思いました。

今なら「迷わずミレー」ではなく、好きな画家が増えたのでいろいろ迷ってしまうところでしょうが、
それでも、見ているこちらの心を穏やかにする調和のようなものを感じる、ミレーの絵が好きだというのは変わらないと思いました。
Commented by desire_san at 2015-01-10 23:14
cahieretstyloさん、コメントありがとうございます。
「心を穏やかにする調和のようなものを感じる」ということは同感です。それは多分ミレーのキリスト教的な愛の思想が根幹にあるからではないかと思っています。心豊かな人の描いた絵はね見る人の心を豊かにし、いくら才能があっても心貧しい人の書いた絵は、見る人を苛立たせるような気がします。
Commented by noricococoo at 2015-01-11 00:10
コメントありがとうございました。
本格的な美術ブログにお会いできて、うれしく思います。

ミレーのやさしく穏やかな性格や生活スタイルが、絵に反映されていて、静かで力強い作品ばかりでしたね。

美術館との調和も素晴らしかったです。

今年もいろいろな展覧会に行きたいと思っています。
また、ブログお邪魔させてくださいね。

失礼します。
Commented by enomirai at 2015-01-11 17:54
私のブログへのコメントありがとうございました。
ミレーの生涯が分かりやすく書かれていて、勉強になりました。私は美術館に行っても、絵を見る事に専念してしまうので、画家の生涯などは、ほとんど知りません。でも、名画は
絵を見るだけでその背景のストーリーが分からなくても、いいものだと感じる事ができます。それくらい、ミレーの絵は良い絵でした。
Commented by MIEKOMISSLIM at 2015-01-11 21:58
ブログ記事「’14年度美術館賞ベスト3」にコメント有難うございました。

ミレーについては、私は生家の居間に「晩鐘」の小さな複製画がずっとあったのが一番古い記憶で、手元のカードを確かめると、個人展では以前のボストン美術館蔵のと別のミレー展に行っており、記事中紹介されてる中では「刈り入れ人たちの休息」があって、その光景の背景がわかりました。

個々の農民の素朴な描写がミレー味ですが、今改めてこの作品を見てみると、野良仕事で疲れた粗野な農民集団の様子を、セピア調の穏やかなタッチで包み込む、不思議なスケール感の作品ですね。

ミレーの境遇や、世界史的に、その作風が二月革命に絡んでいたとか、コメント欄でのゴッホの模写はミレー作品の背後のキリスト教的愛の思想説?などの部分も興味もって拝見しました。
Commented by desire_san at 2015-01-11 23:40
noricococooさん、 enomiraiさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
画家の人生や生活スタイル、人生観などを知ることは、たしかに画家の作品を理解するたすけとなりますね。ただ、 enomiraiさんの「いいものだと感じる」ことが一番大切なことで、それがなくて知識をいくら集めても、その絵の良さは分からないのではないかと私も思っています。またご訪問いただくのは嬉しい限りです。よろしくお願い致します。
Commented by desire_san at 2015-01-11 23:54
MIEKOMISSLIMさん、コメントありがとうございます。
私のブログの記載やコメントのご返事には。どこの本にも書いていない自論が結構あり、結構誤った見解があるかもしれません。例えばミレーが敬虔なキリスト教徒で、キリスト教の愛の思想にゴッホが救いを求めたというのは、全く私の持論です。ただ、本でも、新聞の論票でも、証明されている事実だけを並べているみのは、読んでいても面白くなく、得るところも少ないと感じます。作者特有の見方をいろいろ知ることで、絵画を見る力が鍛えられ、本当の意味で絵が分かるようになるのではないかと思っています。従って、時々、その記述よりこちらの方が正しいと言うご意見をいただき、そちらの方が説得力があると感ずると、ご了解をいただいて修正することもあります。私の記述に建設的な異論をいただくことは、美術の見方を広げることになり大歓迎です。
Commented by ivory at 2015-01-12 00:44
こんばんは。とても説得力のある解説、楽しく読ませていただきました。
ミレーの作品には、ずっと「静」のイメージを持っていたのですが、
『種まく人』の「動」に、(庭園のバラ以上に)釘付けになりました。
美術の知識は乏しいのですが、展覧会には夫婦でよく出かけます。
作品を話題にしながら食事をして帰るというのが、ささやかな
贅沢の時間です。
Commented by 路地裏太郎 at 2015-01-12 05:59
ありがとうございます。よく勉強されていますね。こちらは初心者ですので、解りやすいミレーとモネがお気に入りです。今後ともよろしくお願いします。
Commented by tabinotochu at 2015-01-12 17:09
disire_san、拙ブログを訪問いただきありがとうございました。
ミレーは、私にとっては想定とはかなり違った画家で、その意味で、非常に楽しく鑑賞いたしました。見る側も鍛えられて面白かったです。
Commented by brighten-s at 2015-01-13 19:02
コメントをありがとうございました。
そして、記事を読ませていただき、
また美術展の感動を新たにしました。
ミレーについても深く知ることができ、
嬉しく思います。
農民とその暮らしを愛おしむようなミレーの眼を感じます。
Commented by poan-de-kibun at 2015-01-14 20:26
先日はblogへの訪問をありがとうございました。
1作品1作品の丁寧な解説がとても勉強になりました。
改めて美術展を思い出しています。
新しい年も沢山の展覧会が開催されます。
desire_sanさんのblogを参考にさせていただき訪れてみたいと思います。
Commented by abby819lucky at 2015-01-17 19:19
拙ブログにコメント、ありがとうございました。こちらでも、ミレーについての深い考察、なるほど、と、拝読させて頂きました。
もう終了してしまいましたが、静かな良い展覧会だったと思います。
1/14、1/15の拙ブログにてミレーの絵のみをまとめました。申請頂いたトラックバックはそちらの方が良いと思いますので、出来ましたら再度、申請頂けますでしょうか。大変お手数おかけして申し訳ございません。
新年早々、風邪を引き込んで自分のブログアップで精一杯でした。対応が遅くなりましてどうもすみませんでした。dezire様も季節柄どうぞご自愛下さいませ。
Commented by marinji at 2015-01-23 00:11
拙ブログへのコメント、ありがとうございました。
この秋~冬は、オルセー美術館展含め、ミレーの作品を見る機会が多かったですね。私は今まであまりミレーの作品を見たことが無かったので色々な作品を見ることができたのは良かったです。また、こちらでの代表作の解説、興味深く読ませていただきました。
私も、母と子を描いた作品には優しさを感じました。振り返ってみると、母と子の絵が一番印象的というか、他の大作・代表作よりも好きかもしれません。
Commented by himitukichi-bull at 2015-06-13 03:40
はじめまして。
私、「ブルテリアの秘密基地」のパオパオエレファントと申します。
あまりブログに詳しくないのでよく分からないのですが、トラックバックにこちらのブログが刻まれていましたので、訪問させていただきました。
トラックバックとななんぞや?と調べてみましたら、リンクしていただいた場合そのように表示されるとあり、訪問させていただいてお礼を言わないといけないと思いまして。もしや、私のミレー友好協会展の作品をご覧いただけたのでしょうか?そうだとして、ありがとうございます。
今日本での展示は終わり、作品はフランス本部展に行っています。また結果なども合わせまして、ブログでご報告したいと思います。
よろしくお願いいたします。
Commented by desire_san at 2015-06-13 07:23
himitukichi-bulさん、ご丁寧にありがとうございます。
ミレーは日本で人気があるので、数年に一度ミレー展が開かれているようです。また優れた作品が来日するのを楽しみにしています。
Commented by Ke_Kiita at 2020-11-17 19:02
数年前にミレーの大好きな2点が観たく、フリータイムにオルセー美術館にて『晩鐘』と『落穂拾い」を鑑賞しました。 晩鐘は日本人が忘れて来ている日々の糧への感謝の気持ちの一部を描いている事を強く感じ、ジ~ンと来て思わずと云うか自然に😢でしたね。 向きは違いましたが落穂拾いも同じ部屋の晩鐘から右手の壁、左側一番上でした。 どちらも小さいサイズの部類かと思いますが、ミレーはどちらも大好きで素晴らしい画だと思います。 
 オルセーで素晴らしいと感じた画がもう1点。 とても小さなルーブル美術館のモナ・リザの半部以下位のサイズの画ですが光ってると感じました。