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芸術と自然の美を巡る旅  

天才画家・カラヴァッジョの僅か38年の濃密で短い生涯と男の美学

カラヴァッジョ      天才画家の38年の生涯 

Just38 years of the life of the genius painter. Caravaggio

天才画家・カラヴァッジョの僅か38年の濃密で短い生涯と男の美学_a0113718_07121534.jpg

カラヴァッジョ『果物籠』1596年頃 アンブルジアーナ絵画館(ミラノ)


 『果物籠』は天才カラヴァッジョの静物描写の頂点といえる作品です。この作品は、若き修行時代から持っていた写実的描写力の恐るべき才能を持っていたカラヴァッジョを如実に感辞させる作品です。幾多の画家が描いてきた瑞々しく美しい果物の描写のみに留まらず、枯れ朽ちる葉や腐敗する果実のような醜い部分まで徹底したリアリズムで描写してその現実を見る人に伝えています。カラヴァッジョは若き日からから晩年にまで生涯現実を見つめ、徹底したリアリズムで現実を描写し、後世に多大な影響を与えました。その妥協を許さない性格がゆえに、彼は人生を波乱万丈の人生を歩むことになります。





Michelangelo Merisi da Caravaggio(1571–1610) was a brilliantly talented Italian painter renowned today as one ofthe greatest masters of Western art history. Caravaggio's dramatic use of lightand shadow that puts his figures in sharp relief and his plain realism that defiedany idealization form the motive forces behind the flowering of a new age ofart known as the Baroque. Indeed, his painting style was fervently carried onby painters throughout Europe, not only in Italy, influencing major artistssuch as Rubens, La Tour and Rembrandt.




14世紀末から15世紀前半のロンバルディア地方の後期ゴシック様式は、事物の直接的な観察に群を抜いていました。カラヴァッジョは、これらの画家たちの作品を通して自然にあくなき好奇心が養われました。その好奇心は対象への共鳴、共感に近いものでした。事物と自然光、人工高専との関係は、画面を構成し輪郭をはっきりさせる彩色技法に注がれた神経の細かさなどは、すべてカラヴァッジョが出身地のロンバルディア地方の伝統から得た要素でした。ロンバルディア特有の細密描写を会得して、その極限をはるかに超えて劇的に発展させていくことになりました。



この時代「色彩が自然よりも美しい」と言われ理想美を確立したラファエロと、解剖学と彫刻を極め、燃え上がる炎のような優美な人体表現を確立したミケランジェロが確立し、ミケランジェロが創作した人体は神が作った人体と信じられるほど崇拝されました。画家たちはマニエリズムに陥り、ミケランジェロやラファエロに追随するか、真似をしては珍奇なものしか作れないことに限界を感じ秩序を破壊する方向に流れていきました。


カラヴァッジョは「モデル以外に師を持たなかった」と言われ、「カラヴァッジョはいかなる巨匠の作品も顧みない画家であった。・・・絵を描くときには、自然を範と仰ぎ、・・・それが一番であって、それ以上の良い方法はない。」「カラヴァッジョは、最初の自然主義者」と規定されました。



西洋美術史の伸展を早めた数少ない人物が、ジョット、マザッチョであるなら、その数少ない系譜の中に唯一カラヴァッジョがいると考えられます。カラヴァッジョはその後の西洋美術史の方向を変えるほど、絵画の流れを大きく変えた画家でした。



* * * * *



 カラヴァッジョは1571年にミラノで三人兄弟の長男として生まれまました。父フェルモ・メリージは、ベルガモ近郊にあるカラヴァッジョ侯爵家の邸宅管理人かつ室内装飾担当で、母ルチア・アレトーリは、同地方の地主階級の娘でしたが、1576年にはペストで荒廃したミラノを離れたことで運命が暗転します。一家でカラヴァッジョ村へと移住しましたが、その翌年1577年に父フェルモが死去、カラヴァッジョは幼年期をこの村で過ごします。カラヴァッジョの母も1584年に死去し、カラヴァッジョはティツィアーノの弟子と言われたミラノの画家シモーネ・ペテルツァーノの徒弟として約4年間修行します。


 カラヴァッジョが生きた西暦1600年前後は、コロンブスがスペインのイザベラ女王の支援を得て新大陸を発見したスペインの時代で、国王よりも教会(教皇)が権勢を誇っていた時代であり、イタリアでは教皇の選出を巡りスペイン派とフランス派の対立もありました。


 映画『ヴァッジョ 天才画家の光と影』によると、ミラノで絵の修行をしていたカラヴァッジョは、ミラノのコスタンツァ・コロンナ侯爵夫人・レナ・ソフィア・リッチの援助を得て、芸術の都ローマにやって来ます。そこで知り合った画家のマリオをモデルに絵を描いて暮らしますが食べていくのも困る貧困状態でしたが、ヴァッジョに救いの手を差し伸べてくれたのが、無頼の限りを尽くすカラヴァッジョを諫めつつ一貫してカラヴァッジョの才能を認め支援し続けた最大のパトロン、デル・モンテ枢機卿・ジョルディ・モリャでした。枢機卿の援助で生活の安定を得たカラヴァッジョは、高級娼婦フィリデをモデルに絵を描きました。


 フィリデはカラヴァッジョの絵に感銘を受け、2人は激しく愛し合うようになります。カラヴァッジョは、彼女をモデルに『ホロフェルネスの首を斬るユディト』を完成させます。



 

 高級娼婦フィリはデル・モンテ枢機卿が描く絵のモデルとして重宝され仲睦まじく暮らしていました。しかしフィリは高級娼婦の生活がやめられなかったため、二人は決裂します。こんなころ、カラヴァッジョの生涯でも最も大きな仕事であったサン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂の絵画制作を依頼され、『聖マタイの召使』『聖マタイの殉教』を完成し、ローマ中すら賞賛を受けます。この映画はカラヴァッジョがモデルを見つめる目を見ていると写実主義への執念と光へのこだわりが描かれています。カラヴァッジョはさらに執念を燃やして傑作『聖マタイと天使』を描きましたが、聖人が人間的過ぎると言う理由で教会から受け取りを拒否されます。絶望したカラヴァッジョは街角で喧嘩に明け暮れます。

 その頃、カラヴァッジョのパトロン的存在だったフランス派のデル・モンテ枢機卿デル・モンテ枢機卿が教皇の選出の関係で教会内での力を失います。そんな時に暴漢に襲われているレナをカラヴァッジョは助けて、レナを逃がしてやり自らは警官隊に逮捕されてしまいます。釈放されたカラヴァッジョをレナが迎えに来ます。このような経緯で出会った街の娘レナと、カラヴァッジョは宮殿を出て街の娘レナとともに暮らし、レナの信頼と愛情に一時の安らぎの生活が続きます。しかし、教皇に献上する作品にレナをモデル描いたことで非難を浴び、怒りには決闘にまで発展し重傷を負います。コロンナ公爵夫人の看病で一命を取り留めますが事件が絶えず、投獄されてはパトロンや友人に助けられ、そしてついに賭け事が原因で殺人を犯し、死刑判決を受けて逃亡、ナポリ、マルタ島、シチリア島などを転々とし殺人犯の烙印を押されてしまい、指名手配中の殺人犯として逃亡生活を続けます。


 公爵夫人の息子の計らいでマルタ騎士団の庇護を得てマルタに渡り、さらにシチリアへ。そこで娼婦だったマリオと再会し、余力を振り絞るように絵を描き続けます。恩赦を求めてローマに向かう途中、熱病で亡くなったという。まだ38歳の若さだった。やがて、枢機卿や公爵夫人の助命嘆願が功を奏し、教皇から恩赦の知らせが届はます。ローマに戻れる喜びに震えるカラヴァッジョですが、ローマに戻る途中港で誤認逮捕されてしまい、自分の絵だけ載せた船が港を離れていきます。船を追うカラヴァッジョに死の影が忍び寄てきます。映画では小船の中で「死の影」に怯えながら世を去ります。


 カラヴァッジョの人生は、燃え上がる感情をコントロールできず常軌を逸したような行動も多く、常識人を逸脱した人生であることは否定できません。しかし、画家としてみると徹底したリアリズムに徹し、人物をモデルなしに描くことはできず、聖母マリアを描くときは、その時最も愛した女性の美しさを引き出し差の女性をモデルに美しい聖母マリアを描いたのではないかと思います。また、愛する女性のためには自分の命や人生を懸けることも厭わない、多くの現代人が忘れかけている情熱と男らしさという美学を貫いた人ともいえなくはないでしょうか。




The attribution of this painting toCaravaggio has been discussed at length and it is still questioned by somescholars. There are no contemporary sources to refer to, and the attributionrests entirely on stylistic bases.


The theory that the picture is byCaravaggio might be confirmed by an export license dating to 1645, referring toa Narcissus by Caravaggio of similar measurements to our canvas. While it isdifficult to propose with absolute certainty a secure connection between thedocument and the present canvas, several major Caravaggio scholars havereconsidered the issue, accepted the link between the license and the painting,and confirmed the autograph quality of the work.


Analysis of the details of execution(carried out as part of a recent restoration), stylistic comparison to otherworks of Caravaggio, and the iconographic innovativeness of the subject alllead to acceptance of the Narcissus as a work of Caravaggio. On the subject ofinvention, it suffices to mention the exceptional the double figure which -like a playing card - turns on the fulcrum of the highlit knee at the centre ofthe composition.


The work belongs to the years between 1597and 1599, a transitional period of Caravaggio's career that is still notentirely sorted out or fully understood. It is a moment in which Caravaggiotended towards a magical sense of atmosphere, suspense, and introspection:still strongly influenced by the Lombard style of Moretto and Savoldo, he isalso testing the infinite possibilities of light and shadow. Dating from thesame phase of Caravaggio's career are the Lute Player, the Doria Magdalene, andabove all the Thyssen St Catherine and Detroit Magdalene, with which our canvashas many connections and resonances.





参考:映画『ヴァッジョ 天才画家の光と影』天才画家・カラヴァッジョの僅か38年の濃密で短い生涯と男の美学_a0113718_08143373.jpg

原題 Caravaggio

製作年 2007

製作国 イタリア フランス スペイン ドイツ

2007年・イタリア、フランス、スペイン、ドイツ合作映画

監督:アンジェロ・ロンゴーニ

撮影監督:ヴィットリオ・ストラー

出演:アレッシオ・ボーニ/エレ

ナ・ソフィア・リッチ/ジョ

ルディ・モリャ/パオロ・ブ

リグリア/ベンジャミン・サ

ドラー/クレール・ケーム/

サラ・フェルバーバウム/マ

ウリッツィオ・ドナドーニ/

フランソワ・モンタギュー/

ルベン・リジッロ




文字をクリックすると天才画家カラヴァッジョの絵画の魅力の説明ににリンクします。

カラヴァッジョの美術






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by desire_san | 2016-06-03 11:00 | イタリア・ルネサンス美術の旅 | Comments(33)
Commented at 2016-06-01 08:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by desire_san at 2016-06-01 08:48
peace-511さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。カラヴァッジョは美術史を変えた天才画家ですが、人間的には人殺しの無頼漢のような悪いイメージあるようです。確かに自分の寛恕をントロールできないバランス感覚のなさは致命的欠点ですが、「愛すべき人間」的な面を知っていただくて、この記事を書いてみました。
これを機会によろしくお願いいたします。
Commented by Ruiese at 2016-06-02 22:39 x
dezireさん、こんばんは。
いつも内容のある美術記事をありがとうございます。前回のカラヴァッジョの美術の記事は、カラヴァッジョ絵画の本質を分りやすく説明されていて、私たちがカラヴァッジョ展に見に行ったとき大変役に立ちました。友達の一人がイヤホンガイドを借りたのですが、その説明よりずっと絵画の本質をついていて内容のレベルが高いのはさすがだと思いました。

 今回のカラヴァッジョの生涯のお話も大変興味深く読ませていただきました。dezireさんはカラヴァッジョの絵画を非常に高く評価されていることがこの文章からもよく理解できました。ただ、自分の感情をコントロールできず殺人までしてしまう人を、情熱と男らしさの美学を貫いた人と称えるのはいかがなものでしょうか。殺人というのは人の命を奪うことでどんな理由があろうと決して許されることではありません。感情的になって人を殺してしまうような人は、やはり人間としては失格だと思うのですが、いかがでしょうか。
Commented by 智子 at 2016-06-02 22:54 x
こんばんは。いつも知性と教養にあふれる記事をありがとうございます。カラヴァッジョ生涯の記事大変面白く、一気に読ませていただきました。内容はさすがすばらしいと感服いたしました。ただ、最後のカラヴァッジョが「情熱と男らしさという美学を貫いた人」というのはどうしても納得できません。まるで一昔前のやくざ映画で義理人情のため人を殺してしまうヒーローを称えているとの似たような感じがしました。かつての高倉健さんはこのような映画のヒーローだったと思いますが、決して愛する女の人を幸せにできたとは思いません。実生活でも高倉健さんは江利チエミさんを幸せにできませんでしたよね。高倉健さんの演じたアウトロー的ヒーローは、私から見るとかっこをつけているだけで、人を幸せにすることができない人です。カラヴァッジョが感情的になって殺人を犯したのは致命的な失敗です。カラヴァッジョに関わり、彼を愛し応援した人が決して幸せだとは思えません。
Commented by desire_san at 2016-06-02 23:03
Ruieseさん、いつも私のブログを読んでいただいてありがとうございます。「殺人というのは人の命を奪うことでどんな理由があろうと決して許されることではない」というご見解は反論の余地がありません。情熱と男の美学というのは確かに一面的見方で、常識を持った方は共感できないでしょうね。私もカラヴァッジョの生き方の大部分には共感できません。ただわずかに共感できるところは・・という意味で書きました。常識的な見方を擦れは賛同できないのは当然だと思います。
Commented by desire_san at 2016-06-02 23:10
智子さん、いつも私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
今回は少し私に対してマイナスイメージをあたえてしまったようですね。往年のやくざのヒーローに例えられたのは、私は大変的確な表現だと思いました。当時は高倉健さんのようなヒーローが大変人気があり、多くの女の方にも人気があったようですが、今の時代はたがうようですね。私の感覚が合理性に欠けていて古いのかも知れません。ただ、表現が適切ではなかったかもしれませんが、すばらしい作品を数多く残したカラヴァッジョを単なるダメ人間とは思いたくないのです。
Commented by sako375 at 2016-06-03 23:55
私のつたないブログをご覧いただき有り難うございました。
私は,世に評判になっている画家の絵は見ておく,というスタンスで美術館に行っています。
作家についてだいたいの予習はしますが,すると知識が先に立って、評論家的な目で見てしまう自分がいます。ちょっと嫌。
ですから、よそ様のガイドもあまり利用しません。肝心なところを見落とす方が多いですが,その日,その時の気分で,自分の感覚で感動したりしなかったり。。
私が、せっかく見に行ったカラバッジオのすごさをあまり語らなかったのを、もどかしくお思いになったのではありませんか。
こちらを拝見して、もう一度カラバッジオを検証してみます。
Commented by snowdrop-nara at 2016-06-04 06:32
desireさんの力のこもった記事、楽しく拝読しました。絵も人生もドラマチックなカラヴァッジォ…マルタでも同じ過ちを繰り返し、ますます窮地に追い込まれるなんて、こんな風にしか生きられない人だったのだとつくづく思います。そんな彼にしか描けない、光と闇が照らし出す人間の深淵…それが今も私たちを揺さぶるのですね。

私もdesireさんを見習って、展覧会で絵を見た直後に記事を書きました。上村松園の「楊貴妃」です。拙ブログを見て頂けると嬉しいのですが…
Commented by 敏洋 at 2016-06-04 13:11 x
5/8にコメントをいただいたのに、一月近く経ってしまいました。書き込むだけで精一杯ですので、コメントにまで気が回りません。申し訳なかったです。東京在住ですか? うらやましいです、ほんとに。福島の次は、冬季用にて若冲展を鑑賞する予定だったのですが、間違えてしまったらしく他の場所に行き着いてしまいました。結局は観ることができませんでした。いつでしたか、兵馬俑展がありましたよね、あれは観たかったです。残念でなりません。ではでは…。
Commented by sapphire at 2016-06-04 20:16 x
こんばんは

カラヴァッジョの静物画、すばらしかったですね。枯れかかっているのもリアルに描写して。「果物籠を持つ少年」もまたよかったです。私は時折、still life 系の写真を撮ります。彼の表現はとても勉強になります。
画家の生涯、作品解説など詳しく書かれていて、楽しく拝見しました。今後ともよろしくお願いいたします。
Commented by トモ兄 at 2016-06-05 02:00 x
こんにちは、desireさん
カラヴァッジョ天才画家の38年の生涯も読ませて頂きました。

コメントを読むと苦戦していますね。

しかし、desireさんと同感で、すばらしい作品を数多く残したカラヴァッジョを単なるダメ人間とは思いたくないのです。僕はそんな感想は好きです。研究者でない僕は、作品をしっかり見て、後は好き嫌いで良いと思います。
アートリテラシーとは、作品をよくみて浮かんだ感想を自分なりに表現することです。つまり、正しく評価することでなく、自分との関係性です。だからそれぞれの感想は違います。ただし、desireさんのように、コメントした相手で違った感想があったとしても理解を示すこと。ということだと思います。
Commented by rollingwest at 2016-06-05 07:29
カラヴァッジョ展、大賑わいですね!国立西洋美術館の世界遺産見学もできるのだから当然大人気になる相乗効果もありますね。
Commented by at 2016-06-05 10:04 x
こんにちは。
先日はブログのご紹介を頂きありがとうございました。

記事を読ませて頂いて、 dezireさんがとても高く評価なさっている事は理解できました。
ごめんなさい、私はそんなに深く考えて絵を見るタイプではないので、感覚でしか語れませんが、おそらくカラヴァッジョは人間的に憎めないある種のカリスマ性を持った人間なんだろうなと私は思います。
「あいつ、またやらかしたのか。まぁでも仕方ないな、あいつだし」と周りからなんだかんだ許されるような。
ただ、人を殺めるという一線を越えてしまったがために追われる事になったわけですが。
おそらくいつもの乱暴の延長で殺す気は無かったんじゃないかと(人間的に良いかと問われれば、悪いですけども)。だからいつも後悔の念があった故に、あの素晴らしい絵が出来上がったのかと思います。常に協力者がいるところからしてもそれなりに擁護するところがある人格だったのかな、と私は勝手に思っています。

なんだかまとまりのないコメントで申し訳ありません。これから他にも記事を拝見させて頂きますね。
Commented by desire_san at 2016-06-05 12:45
sako375さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
私も作品に自分自身が感ずるか芸術鑑賞の原点だと思っています。ですから、イヤホンガイドなどは一切使いませんし、基礎知識はあまり大切にしているわけではありません。カラヴァッジョの魅力の画家としての偉大さについては、このブログの記事の前の「美術の歴史を変えた天才・カラヴァッジョの魅力」に書いてみました。カラヴァッジョの生涯について改めて書きましたのは、そこで書ききれなかったことを補足する意味でもあり、カラヴァッジョという画家を理解する助けとなるのではないかと思ったからですのでご理解お願いします。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:21
snowdrop-naraさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジォという画家は、非常に情熱的で絵画表現に妥協を許さない性格が革新的な作品を多く意味出したが、コインの裏表で不器用で世渡りがうまくできない性格がゆえに、生きている間はミケランジェロやラファエロのような大家にはなれなかったのでしょうね。ある意味でそれがカラヴァッジォの魅力かも知れません。起用で世渡りのうまいラファエロだったら、カラヴァッジォのような美術史において革命的な作品は書かなかったかもしれませんね。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:26
敏洋さん、コメントありがとうございます。
東京に住んでいないと、すばらしい美術展があっても見に行くのは難しいというのは、ある意味で不公平だと私も感じています。今は映像技術が進んでいるので、地方の美術館でも、最高技術の映像技術で、世界的名画を体験できるようにしてほしいと思っています。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:34
sapphireさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジョの絵のうまさと描写力はすばらしく、静物画でも同時代に多く描かれた優れた静物画と比べても、ご指摘のように新鮮な果物は描けても、枯れかかっている草花をリアリティに描けるのはカラヴァッジョくらいだと思います、美しい女性を描ける画家は数多くいますが、年老いた老人を美しく描ける画家はレンブラントくらいしかいないように、カラヴァッジョの作品には、レンブラントに匹敵する偉大な才能を感じますね。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:39
トモ兄さん、コメントありがとうございます。
カラヴァッジは、美樹し強う情熱を常に持っており、絶対に妥協しないところが、美術史に革新をもたらしたのだと私は思っています。それを女性に対する態度や私生活と使い分ける器用さや世遊渡のうまさを持ち合わせていなかったのが、カラヴァッジにとっては不運ですが、彼の愛すべき一面だと私は思っています。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:44
rollingwestさん、コメントありがとうございます。
カラヴァッジョ展に多く観客が来たのは、近くの東京都美術館で開かれていた「熟中展」が5時間待ちと溢れかえっていたので、「熟中展」にあぶれた人たちがカラヴァッジョ展に立ち寄った効果もあったようです。
Commented by desire_san at 2016-06-05 13:52
祐さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
ラヴァッジョの絵画はも先の「美術の歴史を変えた天才・カラヴァッジョの魅力」にも書きましたように美術史に革新を観たらしました。その根底には絵画に対する情熱と、妥協しない美意識があったからだと思っています。だた彼はそれを私生活と切り分けられるような器用さや処世術に対しては全く才能がなく、このような人生になったのではないかと思います。しかし、バッグの才能と人生のバランス感覚は両立が難しいことは、レンブラント、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌなどの毛例を見ても、仕方がないことだと私は思っています。
Commented by sako375 at 2016-06-06 14:40 x
カラバッジョがヨーロッパ絵画の矛先を変える引き金になった画家たちの一人であったことは否めません。
38年の短い生涯で,よく偉業を成し遂げたと思います。
詳しい解説、史実、有り難うございました。
Commented by desire_san at 2016-06-06 19:32
sako375さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
おっしゃる手通りだと思います。西洋美術史に輝く希有の天才画家であることは誰も否定できないと思います。
Commented by とみー at 2016-06-08 13:17 x
お久しぶりです!
カラヴァッジョの記事読ませていただきました!
38年というとても短い人生ですけど、その中でとてつもなく壮絶な人生を送っていて驚きました。最終的に殺人まで犯してしまってますが、とても人間味に溢れていた方だったのがよく分かりました。あらゆる経験をしてきた人だからこそ、ここまでリアリティに映し出し
、美しい絵画が描けるのでしょうね!
カラヴァッジョの映画、カラヴァッジョ展も観たくなりました。いつも素晴らしい記事をありがとうございます!!!
Commented by desire_san at 2016-06-09 08:09
とみーさん 私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジョの人生や生き方には賛否両論があります。私もさすがに近くにカラヴァッジョのような人がいたら友達になりたいとは思いませんが、人間性には共感できる部分が多々ありますね。このくらいの強さがないと生涯革新的なえを描き続けることはできなかったと私も思います。
Commented by desire_san at 2016-06-09 08:09
とみーさん 私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジョの人生や生き方には賛否両論があります。私もさすがに近くにカラヴァッジョのような人がいたら友達になりたいとは思いませんが、人間性には共感できる部分が多々ありますね。このくらいの強さがないと生涯革新的なえを描き続けることはできなかったと私も思います。
Commented by tocochan1011 at 2016-06-10 19:07
カラヴァッジョ展、私はボストン美術館以来でしたが東京でこれほどまでの作品が集結するのに驚きました。
dezireさんの考察と解説は大変わかりやすく、又魅了されているご様子が行間ににじみ出ていらっしゃいますね。
彼の作品では、犯罪直後に描いたとされる”瞑想の聖フランチェスコ”に救いを感じます。
Commented by desire_san at 2016-06-12 18:40
ocochan1011さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
「瞑想の聖フランチェスコ」はカラヴァッジョにはめずセらしく、内省的な作品で感動的ですね、
Commented by Garoto at 2016-06-13 07:35 x
こんにちは。素敵なブログの紹介、ありがとうございました。
カラヴァッジョについて少しずつ学び始めたところだったので、desireさんの作品解説が大変参考になりました。普段は海外ドラマを語っているだけなので、今回も海外ドラマの一貫として本映画を取り上げてみましたが、アートの世界にも少し踏み込んでみたいなと感じました。
Commented by desire_san at 2016-06-13 18:49
Garotoさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジョの絵画は、激しさと美しさが共存していて難しいですね。
しかし、須古と分かってくると、病みつきになるほど魅力を感じます。
Commented by henamame at 2016-07-01 03:10
コメント遅くなりすみません。人物もそうでしたが、カラヴァッジョの果物もまるでそこにあるかのような描写で凄かったですね^^「法悦のマグダラのマリア」も、なんというか表情の表現とか今そこにいるかのような雰囲気で、観ることができて良かったなあと思います。「女占い師」の表情も表現も現実的で、これを描いてしまうんだ、、、と思いながら観てました。包み隠さず現実に起きていることを描いているという気がしました。カラヴァッジョの絵は、全部飛び出してくるみたいなリアリティも凄かったです。また機会があったら観たいなと思いました^^
Commented by desire_san at 2016-07-01 07:27
henamameさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
カラヴァッジョの絵画のリアリティは、他の画家のリアリズムより一段と深みと強さがあり、その迫力はすばらしかったですね。
Commented by htadenum at 2016-07-05 12:27
初めまして。私のblogにコメントを下さりありがとうございました。
desire_san のblogのカラヴァッジョの生涯大変興味深く読ませていただきました。
ウフィッイ美術館でも見たはずなのですが、その時は他の画家の作品の方が印象的で
記憶にないくらいでしたが、今回の展覧会の絵は天才と呼ぶにふさわしい圧巻なものばかりでした。
あまりに人間臭い表現に展示を拒否されたとありましたが、それこそが彼の作品の魅力で
作品から五感すべてが感じられると言うか。。。他の作品のも見てみたくなりました。
彼の人となりには賛否両論あるようですが、天才とは秀でた部分と逆のとんでもない部分を
持ち合わせているのもだと思いますし(隣人としては困りますが)だからこそ生み出せるものが
あるんだと思っています。
今の日本は聖人君子?的な(マスメディアを含め)ものを求め過ぎというか
画一化しようとする風潮の中ではこのような芸術も新たな発明も生まれない気がしています。
Commented by desire_san at 2016-07-05 20:08
htadenumさん、コメントありがとうございます。
カラヴァッジョの絵画は、フィレンツェ人の気質にまったく合わず、マニエリスムに属するバザーリ、ブロンズィーノ、パルミジャニーノ、ロッソ・フィオレンティーノのような優美な絵が好まれました。たしかウフィッイ美術館にあるカラヴァッジョの作品は「バッカス」くらいではないでしょうか。カラヴァッジョ展で「バッカス」を見ると違和感はありませんが、ウフィッイ美術館のフイレンツェ好みの繊細で華麗な絵の中にバッカス」がかざっあつて知らなければ誰も目を留めないでしょうね。

by desire_san