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芸術と自然の美を巡る旅  

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展

オーギュスト・ルノワール

Pierre-Auguste Renoir

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09191579.jpg

 国立新美術館で日本では最大級のルノワール展が開催されています。日本でのルノワールの人気は絶大で、一時的に一大ブームとなった伊藤若冲や歌川国芳やフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』などの例外を除くと、日本で一番安定した人気を誇る画家と言えます。





 今回の2016年のルノワール展の以下のような構成でルノワールの作品が展示されていました。

1章 印象派へ向かって

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09213667.jpg 歴史や神話といった主題を捨て、日常を率直に描写した先輩画家クールベやマネの影響を受け、戸外の光の陽光の中、大胆な筆触、色彩を帯びた影といった印象派の美学が凝縮されている裸婦を描いています。『エチュード、トルソ、光の効果』ではこの時代のルノワールの光の表現を詰め込んだような象徴的な作品です。顔や肌に青いまだらな光と影の部分よ表現していて、決して美しいとは言うませんが、ルノワールの光の表現の実験的な意欲が感じられます。


2章 「私は人物画家だ」: 肖像画の制作

 「人物画家」であると自負していたルノワールは何より女性の肖像画を描き続けました。マルセル・プルーストは「世界は度独創的な芸術家が現れた回数だけ創造されたのだ。(ルノワールの描いた)は古い世界とはまるで違って見える。街の中を通る女たちはルノワールの女たちなのだ」(『失われた時を求めて』と美しい賛辞をルノワールに贈りました。

初期はサロン的な肖像画を描いていましたが、マネの影響を受け躍動的なタッチで人物が動き出しそうな生き生きとした表現に変化していきます。『ジョルジュ・アルトマン婦人』は室内の全身像として初めて手掛けた作品で、大胆な筆さばきと変化に富む黒の表現が特徴的です。


 光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09225711.jpg『読書する少女』(1874-1876年 オルセー美術館)ではルノワールの光の表現の世界が顕著に表現されています。『横たわる半裸の女性』は熱気が溢れ燃えるような色彩表現でドラクロアの影響が感じられます。『クロードモネの肖像』はモネの画家としての意思を禁じさせます。




3章 「風景画家の手技」

 ルノワールは風景画にも力を注ぎました。ルノワールにとって風景画とは戸外のものでした。「アトリエの和らいだ光の中では想像すらできない色調を用いるようになる。… 天気が変わってしまうから、10枚のうち完成できるのは1枚だけだ」。ルノワールは色彩表現やタッチの表現を研究し挑戦的実験をする場としていろいろな技法で風景画描いていたと思われます。を自然との葛藤に挑戦していました。


 ルノワールは以前にはブータンのような屋風景画を描いていました。印象派を知った後は『シャトーの鉄道橋』『バラのマロニエ』のようなモネの印象は最盛期を彷彿させる色彩感覚と印象カ的細かいタッチの風景表現を試みていました。しかしその後『ジャン。ロゼーのセーヌ川』のようなソフトフォーカスのベルベットのような柔らかい緑の表現はコローよりも柔らかい表現をを試みていたようです。ソフトな淡い緑を主体として赤や黄色が生い茂る表現は非常に心安らぐ画面に仕上げています。


『草原の坂道』1875年頃 油彩/カンヴァス オルセー美術館

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09241466.jpg 「風景なら、その中を散歩したいと思わせるような絵が好きだ」と語ったルノワールにふさわしい作品で子どもを連れて坂道を降りてくる女性の日傘と、ひなげしの深紅色が、草原の緑と見後に共鳴しています。





4章 “現代生活”を描く  1「現代的な側面の幸福な探求」

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09252840.jpg 何度か来日している『ぶらんこ』は、木の生い茂る庭でぶらんこに乗る流行のドレスに身を包んだ娘ジャンヌを描いています。紫がかった青い影と、木漏れ日が織りなす美しい日常のひとこまです。








 1205年三菱一号館美術館で開催されたワシントン・ナショナル・ギャラリー展で本邦初公開されたルノワールの『猫を抱く女性』はルノワールの「鏡の前の花束」という作品の鏡の中にも小さく映りこんで描かれていて、猫の柔らかでふさふさした毛並みを感じることができる日常のひとこまを描いた秀作でした。


光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09264670.jpg


 ボードレールは、画家が描くべきは過去ではなく現在であると主張し、ルノワールの「移ろいやすく、儚く、ささやかなもの」を捉える素早い描写を称賛しました。ルノワールが描いた絵画は、ダンスホールや酒場、カフェ、郊外の舟遊びなどパリ生活を表現した作品がほとんどで、エミール・ゾラは、そのようなルノワールの作品を「現代的な側面の幸福な探求」と表現しました。


これらボードレールやエミール・ゾラ、マルセル・プルーストのルノワール絵画に対する賛辞が、ルノワールの本質を表していると思います。


印象派~後期印象派を代表する画家を挙げるとすれば、たいていの人は、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌの5人を上げるでしょう。モネは印象派絵画の開拓者、ゴッホは鮮烈な色彩を絵画空間に導入したフォービズムの先駆者、ゴーギャンは勝絵画に総合主義と装飾性をもたらし、ナビ派やデザイン感覚の世紀末芸術の先駆的な役割を果たしました。またプリミティヴィズムを最初に意識的に西洋美術に導入したのもポール・ゴーガンで、ゴーガンのプリミティヴィズムは西洋と非西洋の様式を組み合わせた折衷主義ともいえるものでした。セザンヌは絵画に立体的造形感覚をもたらしキュビズム的発想を導くとともに、音楽的ともいえるリズムカルナタッチは音楽と共鳴する絵画など次世代の絵画に絶大な影響をあたえました。このようにモネ、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌは生きている間は正当な評価はされなかったものの、美術史を次の世代に導いた前衛的な画家といえます。されに対してルノワールが世界の美術史に作品のほかに何を残したのかという問いに対して答えるのは難しいのではないでしょうか。


 おそらくルノワールには、難しい宗教観、先進的な芸術観はなかったのだと思います。だから梅原龍三郎など個人的に影響を受けた画家はおりますが、ゴッホ、ゴーギャンやセザンヌのように後世の画家に重大な影響を与えなかったのだと思っています。おそらくルノワールには前衛画家という意識はなかったのではないかと思います。ルノワールを評価しない人はそういうところが絵として面白くないと感ずるのかもしれません。


 ルノワールとゴッホやゴーギャン、セザンヌとの違いは、ルノワールと自分が生きている時代で最も美しい絵画を目指したことだったと思います。ルノワールにとって、自分が死んだ後の未来のことなど興味がなかったのかもしれません。自分も含めた、庶民たちの今を生きることの喜びを表現かることがルノワールの探求していた最大の関心事だったのではないかと思います。これを強く体感できる傑作が今回、国立新美術館の中央に展示されていました。ルノワールが手がけた、最も世に知られる印象主義時代の傑作のひとつ『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』です。



『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』 1876 オルセー美術館

 1877年に開かれた第3回印象派展に出品されたルノワール35歳の時の作品です。パリのモンマルトルの丘上の庶民的なカフェで、かつては粉挽き小屋であった「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」とそこで過ごす人々、木々の間から射し込み移ろう斑点状の木漏れ日の表現や、喧騒なカフェで愉快に踊り会話する人々の描写は人々が今生きている喜びと会話までが聞こえてくるようです。少し甘いフォーカスは人々の喜びに満ちた感動と心のときめきに似た揺らぎを感じさせます、人々の喜びに満ちた世界はある種の理想郷のようであり、感動に満ちています。ルノワールの絵画の魅力がこの一枚の絵画に凝集されているように感じました。



光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09282884.jpg


 画面手前の人物らはアトリエで姿態を執らせ、画面奥の群集は実際にダンスホールでデッサンした人物らを絶妙に配置してこの見事な画面構成が生まれました。中央のベンチに座るのは仕立屋で働く娘エステル、彼女に寄り掛かるジャンヌは、『ぶらんこ』のモデルでもあります。『読書する少女』に描かれたルノワールのお気に入りのモデルのマルゴマルゴは、画面左でピンク色のドレスを着て踊っています。彼女の踊りの相手や、手前のテーブルを囲む男性は、ルノワールの画家仲間たち。画面右端に座るカンカン帽の青年、印象派を擁護した批評家のジョルジュ・リヴィエールを始めと、ルノワールの友人や知人たちが多数描かれています。手前のテーブルでは、若い男女5人が酒を飲みながら、会話を楽しんでいます。その奥には楽隊の生演奏に乗って、ダンスを踊るカップルたち。木々の間から光が降り注ぎ、画面全体がきらきらと輝いている。光の効果的な表現や曖昧な輪郭、複雑な空間構成など画家の優れた印象主義的な技法、画面に描かれている人々はみな生きる喜びを満喫しているようです。「作品の最大の魅力は臨場感。手前の人物は、ほぼ等身大で描かれていて、絵の前に立つと自分も仲間に加わったような気持ちになります。この作品の前にいると、幸せな時間を過ごす庶民たちと自らが共鳴してくるようです。批評家のジョルジュ・リヴィエールはこの作品に惜しみない賛辞を贈りました。「これは歴史の1頁であり、パリっ子の生活の貴重な、極めて正確な記録である。ルノワールより以前には誰もこういった日常の出来事をこれほどの大作の主題として取り上げることを思いつかなかった」。


 当時、パリの庶民の間では、ダンスホールを備えた安酒場が流行していました。「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」もその一つで、モンマルトルでも人気の店でした。近くに住む労働者たちは休日になるとおしゃれをして集まり、戸外のダンスホールで飲んで歌って楽しんみました。当時のカフェ本来の現実の姿は、現代の康酒場のように退廃的でメランコリック雰囲気だったのかもしれません。おそらく現実とは異なる陽気なこの作品の雰囲気に、幸福な社会や治世を望んだルノワールの世界観や趣向が表現されているのかもしれません。


 印象派の画家たちの多くはブルジョワ家庭に育ったため、才能ある画家は次の世代へ道を開く前衛的な絵画に未来への夢を師せたのかもしれません、しかし、 仕立屋の息子で庶民の出身だったルノワールは、モンマルトルで働く娘やルノワールの友人たちと謳歌した青春の一ページをキャンバスにとどめたのかもしれません。庶民の日常の幸福に焦点をあて、数年前まで普仏戦争やパリ・コミューンに脅かされていた人々に久々に訪れた穏やかな生活と生きる喜びにルノワールが魅かれたのかもしれません。140年前に描かれたこの作品は、ダンスホールで陽気に踊る市井の人々の喜びを今に伝えています。素朴な喜びを何よりも尊んだ画家の美意識を見事に表現した『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』。この1作を観たとき、ルノワールという画家が本当に理解できたように感じました。


 この美術展では、『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』がいかにすばらしい作品であるという理解を深めるために、同様のモティーフを描いた同時代の作品も展示されていました、ベル・エポックの巨匠ジャン・ペローの『夜会』は上流階級の社交界の夜会を美しく描き、女性たちは着飾ってすました表情をしています。モリゾの『武道界の装いをした女性』では、技術的にはルノワールと共通するものがありますが、扱っている女性は中流階級以上の気品あふれる少しすました女性たちです。どれも絵画画面全体に庶民たちの生きる喜びが満ちあふれているという『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』がこの時代いかに斬新な作品だったかがよくわかります。


3ダンス

 この記事の冒頭を飾る『都会のダンス』と『田舎のダンス』『都会のダンス』です。(このレポートの冒頭の2つの図参照)都会のダンス』は日本初公開のルノワール45歳の作品で、シルクの夜会服をまとうしっとりとした気品ある美しいこの絵のヒロインは、ユトリロの母で後に画家として活躍した17歳のシュザンヌ・ヴァラドン、画面全体もしっとりとした洗練された美しさに満ちています。『田舎のダンス』は『都会のダンス』と対照的に庶民的喜びに満ちていて『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』に通ずる美意識があります。踊る娘は、後にルノワールの妻となるアリーヌ・シャリゴです。喜びにしたりながら踊る女性と一緒に踊る男性も喜びを共有していようです。色の使い方が絶妙で、男性の服と背景の婦人の服の青に対して女性のピンクの服と赤い帽子が女性を美しく際立ち、女性のベルトと男性の帽子と靴の黄色が共鳴し躍動感とリズム感を感じます。ルノワールはこの頃から印象派の限界を感じていたようで、背景から浮かび上がるような人物の描写に新しい表現が館おじられます。


5章 「絵の労働者」: ルノワールのデッサン

 素早いタッチで見たものを直接描くという描法で伝統的な絵画の常識を覆しました。ルノワールは、印象を描きとめ構成を練り新しいアイデアを試すためのデッサンに熱心に取り組んでいます。


6章 子どもたち

 人の息子ピエール、ジャン、クロードをモデルに子供たちを描いきました。子どもたちは父の描き出す絵筆のもとで成長していきました。後年映画監督となったジャン・ルノワールは、家庭がルノワールの制作にどれほど重要であったか語っています。「夢中になって息子をデッサンしながらも、自分自身に対して忠実でありたいと願っていたから、この生まれたばかりの肉体のビロードのような感触を表現するという単に外面的な関心を超えて、自分の内的世界を再構築しはじめていたのだ」。


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7章 「花の絵のように美しい」

 かつてルノワールはドラクロワの絵を「花の絵のように美しい」と称えました。彼ルノワールにとって花の絵は美の基準であり、「花を描くと頭が休まります。モデルと向き合うときの精神の緊張とは別物なのです。花を描くとき、私は1枚のカンヴァスを失うことを恐れずに、さまざまな色調を置き、色を大胆に試みます。こうした試行錯誤から得られた経験を、他の絵に応用するのです」と語っていました。



8章 『ピアノを弾く少女たち』1892年 オルセー美術館

 少年時代、聖歌隊に入っていたルノワールは音楽を愛し、音楽家とも交流しました。 『ピアノを弾く少女たち』はルノワールの円熟期の傑作で、中産階級の娘を描いたこの時期の作品には、理想化された構図と、穏やかな調和のとれた色彩、絹のような質感が魅力的な作品です。この姉妹の父でルノワールの友人である画家のアンリ・ルロルは、美術品収集家で音楽愛好家でルノワールやエドガー・ドガ、ベルト・モリゾやドビュッシーとも交流がありました。



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1880年代前半には赤と青の対比が多かったが、赤と緑の対比が明快でしたが、後期のルノワールは赤・緑を多用することになる。赤と緑は補色関係にあり本来衝突しあうこの二色に白を混ぜてやや淡くし全体の明度を揃えることにより、心地よい響きを生んでいます。ルノワールは、現実生活の描写から離れずに、なおも印象派時代と違う普遍的なイメージに到達しました。少女の存在感が絶妙に絵画画面に溶け込んで、温かみと安らぎを感ずる空間を作っています


ピアノを弾くイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロル』1897年 オランジュリー美術館

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09423256.jpgこの作品もアンリ・ルロルの二人の娘イヴォンヌとクリスティーヌをモデルに、当時裕福な富裕層の間で流行していたピアノ弾く姿を描いた作品です。『ピアノに寄る娘たち』と比べるとルノワールの色彩の対照性への興味が顕著です。画面中央で白い上品な衣服に身を包むイヴォンヌ・ルロルは交差させるように(ピアノの鍵盤の上に配しています。その奥に鮮やかな赤い衣服を身に着けたクリスティーヌ・ルロルが両手でイヴォンヌを囲むかのように寄り添っています。二人の身に着けた白色、赤色の衣服の色彩的コントラストが画面の中で映えて、その強烈にすら感じられる対照性が観る者の視線を強く惹きつけます。更にピアノの黒色と鍵盤の白色、ピアノの黒色とイヴォンヌ服の白色、ピアノの黒色とクリスティーヌの服の赤色など様々な要素で色彩的コントラストが試みられています。女性たちの表現も『ピアノを弾く少女たち』より重厚になり、ピアノを弾く辞世たちの真剣な表情と存在感は『ピアノを弾く少女たち』とは異質の表現です。ルノワールは、このころから古典派的はっきりした輪郭線と印象派の色彩と光の表現融合を目指していきます。


9章 身近な人たちの絵と肖像画

 ルノワールは生涯を通じて、身の周りからモデルを見つけ、ゆったりとした形と入念な彩色で描く熱心な肖像画家でした。ルノワールが家事手伝いの娘に唯一求めたのは、「光をしっかりと吸い込む肌」でした。妻アリーヌが次男ジャンを身ごもったときに呼び寄せた遠縁の娘ガブリエルは、その後20年間、晩年のルノワールのよきモデルとなり200点近くの作品に登場しています。親密な感情と触覚的で愛撫するようなタッチも肌の色合いや衣服の質感が見事に描き出され、画家の喜びが伝わってきます。スナップ写真のような自然な女性を描く色彩とタッチは重量感を増し、強い赤や補色の緑が見事に使いこなされています。


『薔薇を持つガブリエル』1911年オルセー美術館

光と色彩を愛し生きる喜びを表現した画家・ルノワール展_a0113718_09432405.jpg 女性の肌とバラの色。バラは裸婦でも散る色合いを実験するものでした。緑がかった背景はバラの色を引き立てています。ガブリエルの羽織る佑田代の衣のタッチにルノワールの表現の工夫が見られます。かつての柔らかい表現は見られなくなり、強い赤で光を吸い込むような女性の肌により、書生の存在感はきわだっています。



10章 裸婦、「芸術に不可欠な形式のひとつ」

 ルノワールは、画家の仕事を始めた1860年代から裸婦に取り組んでいましたが、20年間の空白の後1890年代再び「芸術に不可欠な形式」に戻ってきました。ルノワールはラファエロやティツィアーノ、ルーベンスといった過去の巨匠たちと競いながら地上を舞台に裸婦像を描きました。


『クッションにもたれる裸婦』1907 70 × 155 cmオルセー美術館



 横たわる裸婦という主題は、ルノワールが敬愛したティツィアーノにまで遡り、19世紀には、アングルやマネがそれを再解釈した作品を残しています。ルノワールはカーニュのアトリエに設えられたベッドに寝そべる、気だるげで官能的な裸婦を描きました。艶のある白地の上に薄く乾いた絵の具を塗り重ねることで、肌の柔らかい質感とボリュームが表現されいます。



『浴女たち』1918-1919 110 × 160cm オルセー美術館


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 この大作はルノワールの人生の最後の数か月に制作されました。リウマチで動かなくなった手に括り付けられた絵筆は、その苦闘を思わせないほど軽やかに、豊かな緑と薔薇色の裸婦を描き出しています。マティスは作品を「最高傑作」と称え、ルノワール自身も「ルーベンスだって、これには満足しただろう」と語ったと伝えられています。


 ルノワールは自ら「芸術に不可欠な形式」と言っていた裸婦の作品においても、終生最高の画家と尊敬していたティツィアーノやルーベンス、アングルを目標に描き、未来を予見するような革新的で前衛的な裸婦像を追求することはありませんでした。ルノワールはゴッホやゴーギャンと違って、自分が生きている現代を愛し、今を最も美しいと思える絵画を生涯追及し続けた画家でした。ルノワールの傑作は、私たちに生きる喜びを感じさせ、現実を肯定して前向きに生きる大切さを語りかけてきます。ルノワールが印象派~後期印象派で最も愛される画家であり続けるのは難しいことは考えず生きることを楽しんだ画家であったのだからかもしれません。



参考文献:

島田紀夫/著 モネ、ルノワール、ドガたちの友情と闘い 小学館 2009

マリナ・フェレッティ・ボキヨン/著 印象派 白水社

オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展 公式カタログ








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by desire_san | 2016-08-02 11:19 | 美術展 & アート | Trackback(5) | Comments(80)
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Commented by mayumitokazu at 2016-07-13 22:06
desireartさん
初めまして
知的さをまったく感じられないブログにコメントを
残してくださり大変光栄です。

カラヴァッジョについて とても興味深く読ませていただきました。
たまたま日曜美術館の井浦さんからの紹介を見ていたのですがあまり興味がわかなかったのです。
カラヴァッジョのことを全然知らなかったからもしれませね。 
また、おじゃまして勉強させていただきます。
よろしくお願いします。
Commented by yuko-pyrex at 2016-07-14 03:09
こんにちは。
私のブログへコメントありがとうございました。

私が訪れた日も凄く混んでいて平日午前中ゆっくり観られるのかと思っていたのですが甘かったです。
入り口近くに飾られていた。「エチュード、トルソ、光の効果」をもう一度観たかったのですがとても会場を逆流することはできませんでした。
これが唯一の心残りです。

詳しい解説とても勉強になりました。
Commented by desire_san at 2016-07-14 06:39
mayumitokazuさん、コメントありがとうございます。
カラヴァッジョの魅力を説明するのはむずかく、私もかなり苦労しました。
日曜美術館は時々見ますが、政治色を出さずに無難に説明しようとする傾向があるので、カラヴァッジョのような宗教改革も絡んだ微妙な時代の画家の説明はどうしても切れ味が悪くなってしまうようですね。井浦さん自身はカラヴァッジョの魅力をよくわかっている方だと思いますが、本来演技派の紀伊裕さんなので、日曜美術館では温厚な優等生を演じているように感じます。
Commented by desire_san at 2016-07-14 06:45
yuko-pyrexさん、コメントありがとうございます。「エチュード、トルソ、光の効果」はルノワールの初期の代表作品ですね。印象派に興味を持ち始めたころ、光の効果を研究している頃の作品で決して美しいとは言えませんが、その実験的な光の表現が面白いですね。
Commented by kinya_sanyuutei at 2016-07-14 10:38
お邪魔いたします、三遊亭金也と申します。
コメントをいただきありがとうございます。いろいろな美術展をご覧になっていらっしゃるから文章や見方に厚みがありうらやましいばかりです。そこいくと私のなんかはペラッペラでお恥ずかしい〜
ルノアール展も行くのは行きましたが会場内の角々にいた職員の目にも留まらぬ早さで会場を出てしまいました。
Commented by desire_san at 2016-07-14 11:20
kinya_sanyuuteiさん コメントありがとうございます。
今回のルノアール展展は、門外不出といわれた『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』を支持攻め、たくさんの傑作が来ていたので楽しめました。ルノワールの絵画にこめられた生きる喜びを感ずると、何度も見たくなる魅力を感じます。じっくり絵と向き合ってみる無作品を見る視点が変わって来ますので、お試しくしてみくくだされれば、絵から感ずるものも変わってくるかもしれません。
Commented by hiyaya-6-gw at 2016-07-14 14:34
5人の画家の中で私がなぜルノワールが一番好きなのかがdesire_sanの今回の記事で分かったような気がしました。
「庶民の日常の幸福に焦点」、「自分が生きている現代を愛し、今を最も美しいと思える絵画を生涯追及し続けた」人の愛や優しさを感じるからなんですね。
舞踏会の他の画家のコーナーもルノワールと対比ができて興味深かったです。でもその中で一番引き寄せられたのは実はティソで、ドレスがフリルやドレープ、レースが写真で撮ったように細かく描かれているのに驚いたんです。絵画というよりドレスのデザイン画のようで。説明にあった「両親が高級婦人服の仕立屋」に納得しました。
Commented by Jasmine_style at 2016-07-14 15:00
desire_san さま
はじめまして。ブログへのコメントありがとうございました。
近場や 旅先で楽しむ、美術展や観劇は楽しみの一つですが、
desireさんのブログを拝読いたしまして ご趣味の深さには驚かされました !

短期間の滞在中、『ルノワール展』 にしぼりましたが
『 カラヴァッジョ展 』 や 『 メディチ家の至宝... 』 の東京都庭園美術館にも行ってみたかったので 楽しく読ませていただきました。

『 ルノワール展 』 は テーマに沿って壮大な大河ドラマを観ているようでしたが 最終章の 「浴女たち」 ~ルーベンスだって、これにはまんぞくしただろう~ という言葉が 
美術館を後にしても忘れられませんでした。 日曜美術館での解説も楽しいものでしたね。 

ルノワールの描く世界観は好きなのに、ルノワールの背景をさほど知らなかったことに気づきました。
詳しく解説、考察いただいて興味深く読ませていただきました。


Commented by desire_san at 2016-07-14 16:33
hiyaya-6-gwさん、和布氏のブログを読んでいだいてありがとうございます。
ルノワールは「庶民の日常の幸福に焦点」に絵を描かせたら最高の画家ですね。

ジェームス・ティソはベル・エポックを代表する画家で、ヨーロッパのファッションの知識が深く、ロンドンの上流社会の女性を最新のファッションで描き、人気を博していたようです。「両親が高級婦人服の仕立屋」という背景があったのは味眼て知りました。
Commented by desire_san at 2016-07-14 16:39
Jasmine_styleさん、コメントありがとうございます。
『ルノワール展』は何度も開かれていますが、これだけ充実した内容の展覧会ははじめてでした。カラヴァッジョは、ルノワールと真逆の価値観と美意識の画家ですが、芸術の世界には価値観の多様性が存在し、それぞれに違った世界を知ることができて楽しめますね。
Commented by 萩原佑香 at 2016-07-14 21:24 x
コメントありがとうございました♪

難しい宗教観がないのと、
少女漫画のような雰囲気が女性には
憧れ、美しく感じられるのかもしれませんね(*^^*)

お歌も恋の曲のがわかりやすいですものね♪
Commented by desire_san at 2016-07-15 07:17
萩原佑香さん、コメントありがとうござます。
ルノワールの絵は、確かに少女漫画恋の歌のような心の優しさが感じられますね。
ただ、少女漫画との違いは、ルノワールの絵には、美に対すね強い確信のようなものが根本にあることでしょうか。
Commented by Ruiese at 2016-07-15 07:51 x
いつもながらご自身の護憲がを交えた明確なご説明を読ませていただいて、いろいろ勉強になりました。印象派の画家のなかでも、20世紀へといたる長い画業の最後まで探究を続けたはモネとルノワールで、19世紀末に評価を確かなものとしますが、老境に入ってもなお貪欲に制作に取り組む姿や作品にボナールやマティス、ピカソら、新進の前衛画家たちは称賛していました、ピカソは、ルノワールと同じく人物を主題とする画家として、ルノワールを高く評価し、ルノワールの作品を生涯で7点所蔵していました。パリに出てきた1900年代初頭から、古典主義的なルノワールの作品を高く評価し、キュビスムを経た再び関心を強め、継続的に作品を購入しています。身体が不自由になってもなお制作に取り組み続けたルノワールに尊敬と敬意持っていただと思われます、
Commented by desire_san at 2016-07-15 07:55
Ruieseさん。貴重なお話しありがとうございました。
ルノワールは作品に前衛性を求めなかったと書きましたが、ルノワールの絵画に取り組む姿勢は、後世の画家たちに芸術家とは何たるかという指針を与えていたのですね。
Commented by Tak at 2016-07-15 08:02 x
いつもコメントありがとうございます。
ルノワール以前はどうも好きになれなかったのですが、今では他の画家と同じように画面に向えるようになりました。
ある意味で言葉で言い尽くせない魅力を有しているのかもしれませんね。
Commented by desire_san at 2016-07-15 10:32
Takさん、コメントありがとうございます。
ルノワールの絵はきれいごとばかりで好きでないいう人もいます。私もどちらかというと、その傾向がありましたが、『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』のような絵を見ると、ルノワールの美意識がわかるようになり、ルノワールの魅力が分るようになりました。
Commented by b_neige at 2016-07-15 20:38
desireさん、ブログにコメントを頂戴し、ありがとうございました。

レポート拝読しました。なんだか、もう一度ルノワール展を鑑賞出来たみたいで、楽しかったです。

「ルノワールの傑作は、私たちに生きる喜びを感じさせ、現実を肯定して前向きに生きる大切さを語りかけてきます。ルノワールが印象派~後期印象派で最も愛される画家であり続けるのは難しいことは考えず生きることを楽しんだ画家であったのだからかもしれません」

素敵な締めのお言葉ですね。感動しました。
Commented by desire_san at 2016-07-15 21:23
b_neigeさん 私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
締めのお言葉は、私のルノワールの絵画に対する思いを科せていただきました。
私の気持ちを、b_neigeさん に伝えることができ、大変うれしいです。
Commented by 小野寺秀也(hj_ondr) at 2016-07-17 06:14 x
拙ブログへのコメント、ありがとうございました。
仙台から美術展に出かける機会はあまり多くないので、見ることができた美術展の印象を忘れないようにまとめておきたいと思って書いているブログです。

ルノワールをセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンと比較されていること、とても参考になりました。じつのところ、印象派の中でルノワールの特徴は何か、私には漠然として掴みかねていました。どこか絵画職人風のイメージがあったのですが、少し理解できる端緒を頂けたように思います。
もう一度、図録を眺めながら味わいなおしてみたいと思っています。
Commented by capricciosam at 2016-07-17 07:45
こんにちは。
コメントありがとうございます。
ご指摘のとおり戦争等で世情が落ち着かない状況だから
こそ、ルノワールは積極的に

>穏やかな生活と生きる喜び

を活写することを追求したのでしょうね。
今回のルノワール展は彼の画業を俯瞰できる
充実した展覧会で認識を新たにしたところです。
Commented by desire_san at 2016-07-17 08:24
小野寺秀也(hj_ondr)さん、コメントありがとうござました。
私も以前ルノワールに対して絵画職人風のイメージを持っていましたが、今回の『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』をみて、考え方が一変しました。このような作品を描ける画家は
ルノワールに害にはありえないということを思い知らされました。やはり最高傑作を観ないと、その画家の本当の力量は分りませんね。
Commented by desire_san at 2016-07-17 08:30
capricciosamさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
効率本位で競争社会で上昇志向が好まれる今の日本で、「穏やかな生活と生きる喜び」という感覚は欠落しているように感じます。人間の生きる最大の目的は、幸せに生きることだと私は思いますので、ニマの日本にこそルノワール価値観を学び、バランスよく生きることが大切だと思いました。
Commented by rollingwest at 2016-07-18 17:25
ついに梅雨明けのニュースが入ってきましたね~!国立西洋美術館の世界遺産指定で上野の方はますます熱く暑くなってきそう・・。人混みの苦手なRWはブームが沈静化した頃に・・。小生、今年のは夏はあまり外に出ないようにして家に籠ってオリンピック観戦三昧になっているような気がします。(笑)
(PS)久しぶりに新潟県の名峰の数々を紹介しております。
Commented by desire_san at 2016-07-18 18:13
rollingwestさん、コメントありがとうございます。
国立西洋美術館の世界遺産の認定は喜ばしいことですが。東京の団体観光バスのコースになるという噂があり、日本人だけでなく中国人や韓国人環境客もたくさん訪れ、東京では貴重な芸術の雰囲気が漂う美術館のムードが壊れるのが心配ですね。
Commented by Filia-Yunei at 2016-07-18 22:17
私のブログにコメントを頂き、ありがとうございました!
こちらのブログを拝見して、とても博識なブログで驚いています。
ルノワール展に関しましては、もう私があえて言うような事はないです。
美術展や、旅行記など、とても興味深い記事が沢山あり、色々読んでみたいので、ブックマーク登録させて頂きました。またちょくちょくお邪魔させて頂きますね。
Commented by desire_san at 2016-07-19 08:31
Filia-Yuneiさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
ブックマーク登録ありがとうございます。これを機会によろしくお願いいたします。
フランドル美術を追ってオランダ・ベルギーの旅行をした時の旅行記も載せていますので、ご興味がありましたら覗いてみてください。
Commented by pohcho at 2016-07-20 16:50
こんにちは。
いつもながらの詳細な解説、すごいですね。
若い頃は、ルノワールの絵の美しさに魅かれたのですが、年をとった今となっては、絵の中にある生きる喜びの方に魅力を感じます。
Commented by waterlilies-monet at 2016-07-20 18:56
すごい‼解説ですね。
見ていて楽しくなる作品を描いてきたというルノワール、
どの作品を観ても素敵だなぁと思えました。
専門的な知識はありませんが、ドレスや装飾品などからもその時代の流行がわかりますね。

あとでまたゆっくり読ませていただきますね。
コメントありがとうございました。
Commented by desire_san at 2016-07-21 07:21
pohchoさん、いつも私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
今回日本に初めて来た『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』を見てルノワールの絵画の理念「生きる喜びつ」がこの14枚に集約されていることに感動しました。人間も芸術も多面性がありますので、ルノワールは生涯作品の中で美しさを追求していたことも事実だと思います。
Commented by desire_san at 2016-07-21 07:25
waterlilies-monetさん、コメントありがとうございます。
うルノワールは自分の生きていた時代のファションにも敏感で、ルノワールの絵を見て当時の流行したファションを知るのも楽しいですね。
Commented by snowdrop-nara at 2016-07-24 06:09
おはようございます。
昨年から楽しみにしていたdesireさんのルノアールの記事、
先週から嬉しく拝読しています。
さすが東京の展覧会ですね。二枚のピアノの絵を比べられるなど、うらやましいです。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場」にルノアールの本質を発見された由、じかに真摯に作品に向き合った実感が伝わってきました。
オランダの写真もこれからゆっくり拝見します。
Commented by desire_san at 2016-07-24 08:42
snowdrop-naraさん、いつも私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
今回のルノワール電は、東京で開かれたルノワール電展でも『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』『ピアノを弾く少女たち』『浴女たち』をはじめとした代表作がこれだけ揃ったのは揃ったのははじめてでした。
オランダ~ベルギー~ルクセンブルグは昨年春に行きました。フランドル美術り紹介も交えて。少し丁寧にレポートしようと思いますので、見てくださると大変うれしいです。
Commented by mcap-cr at 2016-07-24 18:52
ルノワール展には、やっぱり行かれたのですね。
私も、少し前に行ってきました。
以前にオルセーでも見たのですが、やっぱりムーラン・ド・ラ・ギャレットは、ルノワールの幸せを分けてもらえるようでいいですね。右端真ん中の男性がどなたか分からないのですが、よく登場する方で、幸せな雰囲気に一役買っていると思います。
都会のダンスと田舎のダンスも対比がいいですね。
都会の女は、ユトリロの母親ということでちょっと引いてしまいますが、そこに引っかからなかったのは、ルノワール、人を見る目がある、ということなのでしょうか。
結局は自分の思考が中心なのでしょうが、美術鑑賞はいろいろなことを考えさせてくれるので、心が安らぎますね。
Commented by desire_san at 2016-07-24 22:37
mcap-crさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
オルセー美術館で、mcap-crさんは『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』を観られたのですね。
今回は、オルセー美術館が所有するルノワールの傑作はほとんど来日したのではないでしょうか。ユトリロの母親・シュザンヌ・ヴァラドンは当時トップモデルで『都会のダンス』に描かれているように相当の美人だったようで、当世一流の画家たちと交流があったようです。ただ男性遍歴も華やかで、同棲していたロートレックやドガなどの影響を受け個性的な人物画を描いたいます。父親を知らずに育ったユトリロが全盛期は人のまったくいない孤独感と哀愁を感ずる風景画ばかり描いていたのは、こんな母親のせいだったのでしょうね。
Commented by ma-kom at 2016-08-03 10:54
日本でのルノワールの人気は凄いですね。
若冲の例があったので心配していたのですが
金曜日の夕方と言う事もあり
比較的ゆっくり鑑賞出来ました。
Commented by desire_san at 2016-08-03 12:42
ma-komさん、コメントありがとうございます。
若冲展の場合は、最近の若冲ブームのタイミングで、若冲の代表作を殆どそろえたので、異常なほどの人気を呼びましたね。しかし、美術展としては今回のルノワール展の場合、ルノワールの代表作がこれだけ揃ってみられるので、ずっと価値は高いと思いますね。
Commented by dande550213 at 2016-08-03 17:49
desire_san 様、コメントとルノワール展のご紹介をありがとうございました。

レポートで「ルノワールはゴッホやゴーギャンと違って、自分が生きている現代を愛し、今を最も美しいと思える絵画を生涯追及し続けた画家でした。ルノワールの傑作は、私たちに生きる喜びを感じさせ、現実を肯定して前向きに生きる大切さを語りかけてきます。」と書かれているところを読んで、ルノワールはきっとウィリアム・ジェイムズのいうonce born (一度生まれ型・すこやかな魂)なんだろうなあ・・・と思いました。

そして、もしかしたら、私がルノワールに魅力を感じない一因はそれだったのかもしてないと思い当たりました。

私は典型的なtwice born(二度生まれ型・病める魂)で、だからゴッホに強く惹かれるのかと・・・。(((^^;)

9/19からオランダを10日間、旅する予定です。もちろん、目的はゴッホです。

desire_san 様のオランダ旅行記やゴッホ美術館、クレラー・ミュラー美術館、ゴッホ没後120周年の東京「ゴッホ展」の記事を楽しく読ませていただきました。

とても勉強になりました。ありがとうございました。<(_ _)>
Commented by desire_san at 2016-08-03 19:20
dande550213さん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
芸術家には、今までなかったような芸術を構築し歴史を変えたいと思っている人、歴史に名前を残したいと思っている人、この世の中で認められて成功したいと思っている人、などいろいろいると思います。ルノワールの場合、上にあげたタイプとは少し違っていて、dande550213さんが言われるようにジェイムズのいうonce born (一度生まれ型・すこやかな魂)なのかもしれませんね。あるいはある程度人生に悟りを開いていたのかもしれません。
Commented by bonplaisir at 2016-08-03 20:21
こんばんは。
ルノワールの「アネモネ」にコメントくださり
ありがとうございます。
開催日程を勘違いして覚えていて、
うっかり見逃すところでした(笑)
お気に入りの絵も展示されている情報も得たので
是非、足を運んびたいと思います☆
Commented by sido-nikki at 2016-08-03 20:41
拝読させていただきました。子細な論評は不得手ですので、ザクッと私のあくまで個人的なルノワール観だけを述べさせていただきます。
ルノワールもいいなと私が思うようになったのは、根源的に私の生命力が徐々に低下してきたせいではないかと自己分析しています。
己の生命の輝きが低下すればこそ、かつて暑苦しく思った母性的な裸婦たち、あどけなさの残る少女、カフェで生を謳歌する男や女、それらの発散する “ 生命 ” に魅せられるのだと思います。
ちょうど、女性の多くが歳とともに、次第にヒカリモノを身に着けたくなるのと心理的に通底しているだろうと真面目に思っています。
ルノワールだって、そういう想いで描いていたのではないかと思います。大雑把な話で、すみません。
Commented by du coeur at 2016-08-03 23:43 x
こんばんは。
コメントありがとうございました。
とても丁寧なブログですね。何を見るよりこちらを見させていただいた方がよくわかるようです(笑)
ルノワールの絵に、私は優しさや微笑ましさ、親近感のようなものを感じます。
今回観にいけたことが単純に嬉しく思っています。
Commented by desire_san at 2016-08-04 19:24
sido-nikkiさん、コメントありがとうございます。
ルノワールの絵画に描かれている女性たちは、あどけなさの残る少女、気品のある優しそうな婦人たち、母性的な裸婦たちで、現代の厳しい競争社会や上昇志向の強いやり手の女性たちの中で生活していると、私も疲れた心に癒し感じます。しかしルノワールに魅力を関している自分が、生命の輝きが低下していると感じたことはありません。女性に歯失礼ですが「多くの女性が歳とともに、次第にヒカリモノを身に着けたくなるのと心理的に通底しているだろう」というのは私も共感します。しかし、ルノワールはそんなに弱い人だとは思いません。ルノワールは、自らに信念に基づいて、生きる喜びの大切さを多くの人に伝えたかったのだと思います。歳をとれば身体の衰えを私も感じていますが「生命の輝きが低下」するか否かは、その人が自分の人生にどれだけ好きなものがあり、喜びを感ずる感性を持っているかによると思います。ルノワールが描いているのは、辛いことも多い社会の中から
喜びを見つける感性を精一杯振り絞って見つけ出した「生きる喜び」をキャンバスいっぱいに表現しているのだと思います。
Commented by desire_san at 2016-08-04 19:26
du coeurさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
ルノワールの絵から優しさや微笑ましさを感じて、自らも嬉しくなる、これこそ芸術鑑賞のだいいゴミだと思います。
Commented by yellow-red-blue at 2016-08-04 19:34
> desire_sanさん
はじめまして。このたびは、私の拙いブログをお読み頂き、また暖かなコメントも頂いてとても嬉しく感じました。ひるがえって、desire_sanさんの素敵なブログとその内容の素晴らさに思わず溜息です。普段思いつくまま書きっぱなしで放置している自分を反省するよい機会になりました。
『ルノワールとゴッホやゴーギャン、セザンヌとの違いは、ルノワールと自分が生きている時代で最も美しい絵画を目指した』『自分も含めた、庶民たちの今を生きることの喜びを表現かることがルノワールの探求していた最大の関心事だった』私も本当にそう感じました。知的探究よりも、むしろ職人気質からくる日常の美的表現の追求こそがルノワール芸術の本質なのかもしれないことを、desire_sanさんの『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』の考察を読んでも改めて考えさせられました。ありがとうございました。これからもブログ楽しみにしております。
Commented by desire_san at 2016-08-04 19:48
yellow-red-blueさん、私のブログを読んでいただいてありがとうございます。
ルノワールとゴーギャンの生き方は対照的ですね。二人とも生活能力がある人だったようですが、ルノワールは自分の生きた現代を受け入れて居合わせを求め、ゴーギャンは絵画の歴史を開拓するような斬新な美術に人生を捧げました。ルノワールのような生き方を選ぶのが普通の人でしょうが、ゴーギャンのような人もいないと芸術の進歩に飛躍は生まれませんね。難しいところです。
Commented by Yoshi at 2016-08-16 21:26 x
拙ブログにコメントいただきありがとうございました。貴ブログを拝見し、とても深い考察で大変勉強になりました。同じ印象派の画家と言われるモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌへの評論もとても参考になりました。ゴッホとゴーギャン展が秋に開催されますね。どのように観られるのか、またブログを拝見させていただきます。
Commented by macoleon at 2016-08-16 22:23
こんにちは。
ルノワールに対しての素晴らしいブログすごいなとびっくりしています。
私は学生の時に、先生から「絵の横の解説は読まなくていいから、自分の感覚で好きな絵を見つけなさい」と言われたので、今でもあまり解説を読まずに、好きな絵を探すという目的で絵を観に行っています。
果たしてそれでいいのか分かりませんが、直感で観ていると自分の状態が分かるような気がします。
今回ルノワールの絵が素敵に思えたのは、自分が幸せだなと最近思えるようになったからかなと分析しています。周りの幸せも素直に受け入れられるようになったのかなと。
他のブログもこれからゆっくり読まさせてください。
Commented by wavesll at 2016-08-16 23:01
記事、拝読させていただきました◎

ルノワールの、概念の更新というより当時最高に美しい絵画を描きたいのでは?という意見は、その通りだ!と膝を打ちました。

絵画の説明も素晴らしく丁寧な解説がありがたかったです。特に『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』に関しての話は大変楽しく読ませていただきました。素晴らしかった。

『ぶらんこ』の娘もいたのですね!また当時の安酒場の事情など、勉強になりました。

とても面白い記事、ありがとうございます◎
Commented by connection1970 at 2016-08-17 11:56
当方のブログにコメントを頂戴し、ありがとうございます。
拝読しました。展覧会に行っても記録をほとんど残さない自分は尊敬の念を禁じえません。「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」以外は記憶に残っていない有様です…
ザッと調べたところ、ピカソもムーラン・ド・ラ・ギャレットを描いているようですね。
Commented by 小野花まなみ at 2016-08-17 13:33 x
記事を読ませて頂きましたが、desireさんの視点でかなり深く考察されていて、ただただ感心するばかりです。
私は絵画には全く詳しくないですが、今回ルノワール展に行って、とても幸せな気持ちになれました。
庶民の何気ない日常の情景が、こんなにも幸せに溢れてるんだってことを教えてくれた気がします。
翻って、私自身も何気なく日常を過ごしている訳ですが、実はここにも幸せがたくさんあるんだろうなって。
日々に追われるとなかなか難しいですが、、自分なりの幸せな情景を見出していくことが、生きていく上でとても大切なんでしょうね。
Commented by desire_san at 2016-08-17 14:03
Yoshiさん 私のブログを読んでいただきありがとうございます。
ゴッホとゴーギャンの関係も興味深く、色々な議論があります。
「ゴッホとゴーギャン展」はまだ始まっていませんが、ゴッホとゴーギャンの関係については以前から論じてみたかったので、どうストーリーを展開していくか、今からすこしつづ文献等を調べて検討しています。
Commented by 尼ん駄 at 2016-08-17 14:06 x
こんにちは。私のルノワール展オクサレ的感想@主腐チラ裏的ダメ映画ブログへのコメントありがとうございました。
ルノワール展の章仕立て通りに豊富な解説、興味深く読ませていただきました、ありがとうございました。
ルノワールの描く生き生きした人間の肌艶、ハイライトも入ったクリアでみずみずしい目やたっぷりしてあらゆる色彩の入った髪、その時代の流行服の質感など…が私はお気に入りです♪

これだけ技量があればもっと上昇志向を持っても良かったのではとも思いますが、庶民の暮らしを楽しむさまをキラキラ描き出すその家族・友への愛情深さが伺えて、かつ、ブルジョワのために肖像画を描きながらもブルジョワぶった思考に偏らず階級色などない「裸」の中に美を追求した地に足着けた姿勢が、私のようなド庶民からも愛される理由の一つかなとも思います。今回のルノワール展は、見にって本当に良かったと思います。いい経験でした。
…ど素人丸出しコメントで失礼いたしました(*ノωノ)
Commented by desire_san at 2016-08-17 14:09
wavesllさん、コメントありがとうございます。
『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場』を始めてみたとき、これがまさに本当にルノワールが描きたかった世界だ、と一瞬で感じました。少なくてもルノワールの生涯の前半凝集した作品だと今でも確信しています。ルノワールにしか描けない作品だと思います。
Commented by desire_san at 2016-08-17 14:20
> connection1970さん
Commented by desire_san at 2016-08-17 15:22
connection1970さん コメントありがとうございます。
ピカソは、剽窃の画家と言われ、クラナッハ、ベラスケス、ドラクロア、マネ、ドガ、ロートレック、ルノワールなど多くの他の画家の作品をモチーフに作品をの作品を描いています。「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」もその一つですが、意味するところま全く違います。デュフィも「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を描いていますが、これはルノワールに近いテーマで描いたと思われます。
Commented by desire_san at 2016-08-17 15:29
macoleonさん 私のブログを読んでいただきありがとうございます。
「自分の感覚で好きな絵を見つけなさい」という先生の言葉は正しいと思います。絵を好きにならなければ、絵はいくら見てもわかるようにはなりません。直感で観て感ずる力を磨くことがまず大切だと私は思っています。絵が素晴らしいと感じるようになってから知識を身につけていけば良いと思います。
Commented by desire_san at 2016-08-17 15:41
小野花まなみさん、コメントありがとうございます。
ルノワール人生を幸せに生きるべきだという人生哲学を持っていて、日常の生活から生きる喜びを見つけていく感性をもち、自分の身の回りは幸せに溢れてるんだと信じて上手に生きる力を持った人だったと思います。ルノワールの絵は彼の生き方そのものを伝えているように思います、
Commented by desire_san at 2016-08-17 15:52
尼ん駄さん、私のブログを読んでいただきありがとうございます。
ルノワールほどの技量があるのに、上昇志向を持って次の時代を開拓するような前衛的な絵画を描かなかったルノワールは、以前は私にとって不思議な存在でした。ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌとの違いを論じてみようと思ったのは、ルノワールを理解する上でこの問題は避けて通れないと思ったからです。この自問自答のような議論を通じて、今を生きるルノワールの考え方が分ってきたように思いました。
Commented by Kanon at 2016-08-17 22:38 x
desireさん、私のブログにコメントをありがとうございます。
「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」は、オルセー美術館でも観たのですが、その時と印象が違いました。ほかの画家さんの作品たちと一緒でしたから。印象派のひとつ、という意味で観ていました。
国立新美術館のルノアールにフォーカスした展示方法も良かった、と思います。
ルノアールは画力はもちろん最高ですが、難しい理屈抜きにして、淡々と日常生活を落ち着いて描いていました。
だから、誰にも馴染やすく愛される作品の数々、と思います。
また、立ち寄りますね。


Commented by desire_san at 2016-08-18 10:21
Kanonさん、私のブログを読んでいただきありがとうございます。
名作絵画は本場の美術館でみるより、日本の美術展で見た方が良い場合が多々ありますね。オルセー美術館、エルミタージュ美術館、ウフィティ美術感などは傑作がたくさん同じ部屋に展示されており、オールスターパレードを観ているような展示も珍しくありません。
本当は、それだけで一部屋設けてもよいような傑作何ですが。
国立新美術館のルノアールにフォーカスした展示方法の中では、「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」は完全に主役の地位を占めているので、この作品と真摯に毛き合うことができますね。
Commented by Anne at 2016-08-19 16:57 x
こんにちは。先日はコメントありがとうございました。

この記事を読んで、改めてルノワール展に行ってよかったなと思いました。貴重な展示が東京で観られてよかったです。

私は『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』はもちろん、『ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子ども』が好きです。
子供たちは裸婦と、『ピアノを弾く少女たち』が気に入ったようです。
ルノワールが描いた子どもの絵はとても愛情を感じます。

desireさんの知識や考察、すごいなぁと思いました!
Commented by CYPRESS at 2016-08-20 02:48 x
初めてお邪魔します。
私のブログの記事にコメントと頂きありがとうございます。

福山庸治のマンガ「ドン・ジョヴァンニ」に名言がありまして、
>うまい、まずいは食してから言うもの
昔から私もこの考えを実行するように心掛けております。
ですから大して興味も無いビートルズも"BOX"と"IN MONO"を買い、全曲聞いたりする阿保です(笑)。
ジョン・エバレット・ミレーとかルノワール、マネなんかも心に響くものがなかったのですが、
見には行きました。
特に絵の雰囲気というものは、正体不明ですが、存在するのは間違いなく、
また印刷物で伝わらないのも間違いありません。
フルHDの放送になり、伝わるか興味津々でしたが、これでもダメ。
今回のルノワール展、私に伝わる雰囲気、皆無。
いい悪いではなく、ルノワールと私に共通するものが無い、と言う事ですな。
プロの物書きだとそんなことに関係なく記事を書かないかんのですが、素人に贅沢で書く気も無し(笑)。
ただ、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は本当に見事でした。
存在感ともいうものが他のルノワールとは段違いでした。
この絵を初め、木漏れ日の描写は確かに巧いんですが、
外光、自然光をキャンバスに再現することに関しては、向井潤吉の方が遥かに巧い。
向井潤吉の農家を描いた作品は一枚づつがキラキラ輝いていました。
Commented by desire_san at 2016-08-20 09:26
Anneさん 私のブログを読んでいただきありがとうございます。
『ピアノを弾く少女たち』は私も最も好きな作品の一つです。『猫を抱く子ども』も素晴らしい作品ですね。子どもが描かせたら、ルノワール以上に愛情をこめて魅力的に描ける画家を私も知りません。
Commented by desire_san at 2016-08-20 10:17
CYPRESSさん、コメントありがとうございます。
「うまい、まずいは食してから言うもの」は私も同感です。聴いたことのないロック音楽を、「うるさいばか騒ぎ」と否定したりしていては、人生の喜びは広がりませんね。何でも手意見したがるのは「阿保」ではなく「賢い人」だと思いますよ。
Commented by musicland-2011 at 2016-08-20 16:44
いつも、情報をありがとうございます。
来週、東京に行く予定にしています。
美術館巡りをしてきますね!
Commented by desire_san at 2016-08-20 20:18
musicland-2011さん
東京では、ルノワール展のほかに
http://desireart.exblog.jp/23066644/
や、ヴぅネツィア・ルネサンス展も行われています。
Commented by siimama at 2016-08-20 22:27
こんばんは~。
私の拙いブログにコメントをいただきまして
ありがとうございます。
夏休み中ということからか、私が行った日は混んでいましたね。
いつも、展覧会ごとに丁寧に詳しく整理されていて
感心いたします。
私はまだまだ、素人ですので大変勉強になりました。
Commented by desire_san at 2016-08-21 07:49
siimamaさん、私のブログを読んでいただきありがたいです。
少しでもお役に立てて受しいです。
ルノワール展も終わり近づいて相当混んできているようですね。
Commented by sena-j at 2016-08-21 20:45
こんにちは。コメントいただきありがとうございました。
東京のルノワール展も行かれたんですね。
名古屋のボストン美術館のものはルノワールと名前がついていても作品は少なかったのですうらやましいです(笑)

また、おじゃまさせていただきますね!よろしくお願いします。
Commented by akakumi at 2016-08-21 21:18
コメントありがとうございました(*^^*)
私はルノワールの絵を単純に感覚だけで楽しんで見ていたので、詳しい解説を拝見して、とっても勉強になりました♪
こんな風にわかりやすくお話できるなんてすごいですね。他の美術展についてもまた読ませていただきます☻

Commented by desire_san at 2016-08-21 21:24
sena-jさん、名古屋のボストン美術館にはアメリカのボストン美術館から傑作が時々来日してすばらしいですね。ボストン美術館は印象派の傑作をたくさん所蔵しているので、次は何か来るか楽しみですね。

私は美術展と美術の傑作を求めた旅をレポートしていますので、ご興味のある記事がありましたら、ご訪問をお待ちしています。
Commented by desire_san at 2016-08-21 21:28
akakumiさん、私のブログを読んでいただきありがとうございます。
美術、音楽など興味のあるものは自分が納得いくまで調べて、自分が理解している範囲でレポートしています。いろいろな記事を載せていますので、よろしかったらご訪問をお待ちしています。
Commented by cyacya-takemaru at 2016-08-23 19:20
こんばんは。コメントありがとうございました。
東京のルノワール展をレポート素晴らしいです。本格的な考察で感銘いたしました。
<ピアノを弾く少女たち>大好きな作品です。<浴女たち>を頂点とする沢山の裸婦画は最高です。

私がルノワールの作品の初めての出会いは美しい清楚な<イレーヌ・カエン・ダンヴェール>でした。
今でもルノワール展があれば出かけています。画集も何点か求め楽しんでいます。
Commented by desire_san at 2016-08-23 21:48
cyacya-takemaruさん、コメントありがとうございます
「浴女たち」はある意味でルノワールの美学の頂点といえる作品ですね。私も「ピアノを弾く少女たち」は大好きな作品です。「イレーヌ・カエン・ダンヴェール」をご覧になったことがあるのです。私にとってもあの美しい清楚な姿は、理想の美しさで、一度本物をみたいと思っていますが、スイスの美術館にあるので、まだ見たことがなく残念です。最も来日してほしい作品の一つです。
Commented by sonatine-album at 2016-08-24 15:14
こんにちは、拙ブログにコメントをありがとうございました。
難しいことは分かりませんが、きれいなもの、感性の合うものを観賞してリラックスしております。
ゴッホ、ゴーギャンの強い感じより、優しい光に包まれたている絵のほうに癒しを感じます。
が、自分の内面によっては、ゴッホから活力を得ます。

美術館は、混んでると嫌だななんて思っていましたが、やっぱり出かけて本物に出会えてよかったです。
こちらのブログを拝見して、改めてそう思いました。
Commented by desire_san at 2016-08-25 08:37
sonatine-albumさん   ご訪問ありがとうございます。
ゴッホ、ゴーギャンは自らの新しい絵画を世の中に認めろさせたいという気持ちはありましたが観るを意識して描いていたわけではありませんでした。ルノワールの絵画は今生きている周囲の人たちの生きる喜びを表現し、それを観る人にも伝えようとしていましたので、ルノワールの絵画の方に観る人の多くが心が癒されるのは当然の成り行きと思います。画家の筆による作品でなければ、時空を超えて画家と観る人の子心の交流は起こりえませんね。
Commented by pureandstyle at 2016-08-25 19:02
こんばんは。
先程はコメントありがとうございました。

人物画より風景画が好きなので、行くのを躊躇っていましたがやっぱり行って良かったと心から思える展覧会でした。
「難しいことを考えず楽しく生きる」ことが絵にも現れていますね。心が穏やかになる絵が多いのも、そんなお人柄から来るものなのではと思いました。
Commented by desire_san at 2016-08-25 19:36
pureandstyleさん ご訪問ありがとうございます。
ルノワールは、仕事もすぐれた成果を出し、家庭的にも良い夫でよい父でした。
幸せに生きることにもたけた人だったようですね。
Commented by wakko-7 at 2017-01-18 21:43
desire_san さま

はじめまして。TBいただき、ありがとうございました。

とてもお詳しい解説ですね。昨年、何度か通ったルノワール展を思い出しながら、拝読いたしました。

「ルノワールの傑作は、私たちに生きる喜びを感じさせ、現実を肯定して前向きに生きる大切さを語りかけてきます」
とのお言葉にとても共感いたしました。オルセー展などの展覧会で、1,2枚のルノワール作品を見ただけでは気づけなかった、この画家のすばらしさを、昨年の展覧会で知ることができました。

他の記事も読ませていただきますね。
Commented by desire_san at 2017-01-19 08:00
wakko-7さん、コメントありがとうございます。

ルノワールは、セザンヌ、ゴッホ。ゴーキャンのように未来の絵画の道を開く前衛性より、ルノワールと同じ時代に生きている人たちのために、絵画の中で、人間の永遠のテーマである「生きる喜び」を描きつつづけました。それは、原罪の私たちの心にも輝きを与えてくれます。
素晴らしいことですね。

これからも、私たちの心を豊かにしてくれるようなテーマでブログを書き続けたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。