世界で一番親しまれている人気オペラ『カルメン』の魅力
ビゼー『カルメン』
Georges Bizet:"Carmen"
カルメンの歌う「ハバネラ」、エスカミーリョが歌う「闘牛士の歌」、可憐な娘ミカエラが歌うアリア「何が出ても恐くない」を始め叙情的で極めて美しい魅力あるアリアや合唱、スペイン的な異国情緒あふれる音楽、数あるオペラでも最も親しまれているビゼーの『カルメン』、久しぶりに新国立劇場の舞台で楽しんできました。
A highly popularopera composed by Georges BIZET.Set in Seville in Spain, this tragic opera ofpassionate love and jealousy unfolds around the fiery and unbridled tobaccofactory worker Carmen, army corporal Don José, celebrated bullfighter Escamilloand José's fiancée Micaëla. Director UYAMA Hitoshi (former Artistic Director ofDrama of the New National Theatre, Tokyo) admirably brings out the intenseenergy of contrast in this work: male and female, love and betrayal.
第1幕:セヴィリアのタバコ工場前の広場
前奏曲
時は1820年頃、舞台はスペインのセヴィリャ。冒頭のテーマは,4幕の闘牛士の入場の行進の場の音楽です。中間部に「闘牛士の歌」のメロディが入ります。その後に,宿命のテーマとも言える不吉な旋律の音楽が演奏されます。この前奏曲にオペラ全体が集約されています。
幕が開くと、背後の壁に草木の枝が大きく垂れ下がり、スペイン風の家他と並び、スペインの街を感じさせる舞台装置が現れます。兵士が広場を通る人たちを眺めている所にミカエラがホセに会うために登場しますが,見当たらないため立ち去ります。大人たちの合唱に続き、町の子供たちが,衛兵の交代を子供が真似して合唱します。親しみやすくて楽しい曲で、ほほえましい一時を楽しませてくれます。
昼休みになり,タバコ工場の女工たちが「空中を目で追って行く」を合唱しながら集まってきます。若い男たちに一番人気のあるジプシーのカルメンはチェロの演奏するハバネラのリズムにのって「恋は野の鳥・・・」を演技力を発揮しながら歌い始めます。男たちを魅了します。自分に関心を示さない衛兵のドン・ホセを誘惑します。後半からカルメンの歌に答えて男声合唱の合いの手が入ります。カルメンは,ホセに近づき手にした赤い花をホセに投げつけ立ち去ります。ホセは,カルメンの魅力にひかれ,その花を拾い上げ、宿命のテーマが鳴り響きます。
そこにミカエラがやって来ます。ホセは花を懐中に隠し再会を喜び合います。ミカエラ2人で故郷を思い出しながら、ミカエラとホセの美しい愛の二重唱を歌い2人がお似合いのカップルであることを印象付けます。
突然荒々しい音楽になり、カルメンと別の女工との喧嘩だと早口でわめくような女声合唱となります。カルメンがホセにひきたてられて姿を表します。隊長・スニガがカルメンを訊問しますが,「トラ・ラララ」と鼻歌まじりで振る舞い,牢送りになりますが、「トラ・ラララ」というような歌い方は,カルメンがあばずれ女の雰囲気を漂わせます。
ホセに彼女の手を縛らせますが,カルメンはホセを誘惑し始めます。カルメンがハバネラと同じくらい有名なアリア「セヴィリアのとりでの近く」を歌い、速い3拍子のスペイン舞曲に乗って「リリアス・パスティアの酒場に行こう」とホセを誘います。カルメンの護送役を命じられたホセは,カルメンに逃がしてくれとささやかれ、ホセが紐を緩めたすきにカルメンに突き倒され,カルメンは高笑いをあげて逃げ去ります。
第2幕:セヴィリアの町外れリアス・パスティアの酒場
間奏曲
ファゴットの素朴なメロディで始まり、その後木管楽器が活躍する「アルカラの竜騎兵」と呼ばれる音楽です。
「闘牛士ばんざい」の合唱と歓声に送られて人気闘牛士エスカミーリョが登場します。エスカミーリョは、有名な闘牛士の歌を歌います。このメロディは,エスカミーリョのテーマでいす。エスカミーリョはすごくかっこよく持てる男のオーラを放っていました。歌い終わると、また来るよと言ってエスカミーリョは退場します。
密輸入者の仲間5人による早口の五重唱アンサンブル「うまい話がある」の歌は、うまい話があるが,それには女の助けが必要という内容で、早口の歌が密談の様子をうまく表現しています。そこへカルメンを逃がした罪で禁固となっていたホセが、ルカラの竜騎兵のメロディのカンツォネッタを歌いながら彼女に会いに行きます。ホセは懐からカルメンからもらった花を取り出し,カルメンに向かって、カルメンに対する真情を歌った情熱的のこもった花の歌「おまえが投げたこの花は」を歌います。一時テノールの高音を堪能してホセの情熱に観る人も心魅かれます。ホセは彼女からもらった花を手に愛を告白します。ルメンは,自分を逃がしてくれたお礼にカスタネットを手に歌い、カルメン,ホセの二重唱「トラ・ラララ」となります。そこに遠くから帰営ラッパが聞こえ、ホセは帰らなければと言うが,カルメンは激怒します、隊長スニガが尋ねてきて,ホセに一緒に帰ろうと命令しますが,カルメンに誘惑され頭に血が上っているホセは従わず決闘になってしまい、密輸入者たちがスニガを取り押さえ、結局軍隊から抜けて密輸団に仲間入りをすることになってしまいます。密輸入者たちがこれを喜ぶ合唱で第2幕が終わります。
第3幕 第1場:山中の密輸入者たちの根城
間奏曲
フルートの牧歌的な音楽の間奏曲が、「アルルの女」のメヌエットのように,ハー プの分散和音に載って演奏されます。
カルメンのジプシー仲間は密輸をして稼います。数人のジプシーが行進曲にあわせて密輸の荷物を運んでいます。ホセ,カルメン,ダンカイロ,レメンダート,フラスキータ,メルセデスの6人が「危険を恐れず出かけよう」という6重唱を歌います。仲間に入ってしまったことを後悔するホセに、カルメンは愛想を尽かします。ホセは,カルメンの機嫌を取りますが,カルメンは「以前ほど愛していない。束縛されるのは嫌」とホセに告げます。
カルメン,フラスキータ,メルセデスのカルタをしながらの3重唱「まぜて!切って!」の後、カルタで占いを何人かで行いますが、カルメンの占いで凶ばかり出ます。フルートで宿命のテーマが弱く演奏され半音階的に下降する悲劇的な音楽が流れ。他の2人の楽しそうな気分と対照をなします。3人が退場し,ホセは見張りにつきます。
そこへホセの故郷から娘ミカエラが訪ねてきます。アリア「なんの恐れる事がありましょう」を歌います。ノクターン風のホルンの序奏に続き,無気味な山中にいる恐怖感とホセの母からの手紙を渡さないといけないという決意を美しく歌うにミカエラは大変魅力的です。こんな可愛い許婚がいるのに,ジプシーの女カルメンに誘惑され本気になってしまうホセの愚かさも感じてしまう魅力的なアリアです。発砲の音を聴きミカエラは岩陰に隠れます。
エスカミーリョも登場し,ホセと鉢合わせします。ホセ,エスカミーリョが2重唱で二人ともカルメンを愛していると主張して決闘となります。ホセがエスカミーリョを突き刺さんというところでカルメンたちが割って入り、エスカミーリョが「互角の勝負だ」と行って立ち去ります。そこにミカエラが登場し,ホセの母が帰りを待っていると訴えます。彼女からホセの母が重病と知り、カルメンも帰ることを勧め、ホセは渋々山を下ります。遠くから,エスカミーリョの歌う闘牛士の歌が聞えてきて,カルメンはその方に駆け寄ります。カルメンの恋心は、すでに闘牛士エスカミーリョに移っていました。
第2場:セヴィリアの闘牛場前の広場
間奏曲
アラゴネーズとも呼ばれるスペイン色豊かな曲が、打楽器のリズムに乗った合奏に続いて,オーボエの哀愁を帯びた旋律が演奏されます。次にタンブリンの伴奏の上にピッコロとクラリネットによる舞踏的な音楽となります。合唱が入り闘牛場前の賑わいを監視是させます。
第1幕への前奏曲の冒頭で演奏された有名な行進曲の旋律がファゴットにより演奏されます。児童合唱が雰囲気を盛り上げ,行進曲も盛り上がって行きます。闘牛士が何人か闘牛場に入って行き,最後にエスカミーリョとカルメンが登場します。エスカミーリョは闘牛場の中に入ると,カルメンはホセが来ているので注意を促されますが、1人になったカルメンにホセが近づいてきて、無気味な旋律や宿命の音楽が響きます。
カルメンは,ホセとの二重唱と合唱の中でホセに「二人の間はおしまい」と冷たく告げ、「私は人の言いなりにならない、自由に生きる」と主張します。カルメンをあきらめきれないホセの情熱と苦悩が伝わるような音楽が流れます。場内から行進曲にのって万歳の歓声がわきあがりますが、一方で不吉な宿命のテーマも表われ,場面は緊張が増して行きます。ホセに貰った指輪をカルメンが投げ付けると,ホセは隠し持った短刀でカルメンを刺します。ホセは,呆然と崩れるようにひざまずき,出てきた観客の前で「俺が殺したのだ」と泣き叫びます。非常にドラマティックな音楽で鳴り響き幕が下ります。
オペラ『カルメン』は、作曲家ビゼーにとっては最大のヒット作作品でした。管弦楽組曲『アルルの女』で名声を得たビゼーですが、37才という若さで急逝してしまいます。ビゼーの友人の作曲家ギローが、曲間の台詞部分をレチタティーヴォに改編し、オペラ『カルメン』は評価を得ました。劇的な効果とリアリズムの手法は、その後のイタリアで主流となるヴェリズモ・オペラの先鞭となりました。
ビゼーは,一度もスペインに行ったことがありません。原作者のメリメもフランス人です。「カルメン=スペイン風」と思われていますが,フランス人が想像で描いたスペインです。セリフ部分をレチタティーヴォで歌い,今回の演出もそうですが、ダンスシーンが入るグランド・オペラ形式で上演されるのが一般的です。
音楽としての『カルメン』の魅力は、スペイン風の音楽を用いることで、生身の人間性が感じられる音楽表癌に成功していることだと思います、スペインは生粋のカトリックの国ですが、民俗音楽・舞踊が盛んでそのような音楽文化が豊富な土壌があった上に、8世紀初頭から長きにわたってイスラムの支配下にあり、他の西欧諸国とは異なり、独自の民俗音楽民衆の内から自然に発生して育っていました。民俗音楽はカトリック文化の道徳観、倫理観などの理屈中で創られた音楽と異なり、人々の喜怒哀楽を素直に表現した歌や踊りがあり、男女の営みから愛と死に至る人間ドラマから生まれた人間的な感情が息づいた音楽と言えます。そのようなそんなスペイン的な要素が、オペラ『カルメン』の音楽の中に多く盛り込まれています。
ヒロインのジプシーの女カルメンも、極めて人間的で個性の強い人物で、貧困層から生まれた英雄的ともいえるヒロインともいえる個性を持っています。カルメンは自由を尊重する自分の生活スタイルに、絶対の信念を持って生きていいます。カルメンの歌う「ハバネラ」で、「私に惚れるなら覚悟しな!」と忠告しています。ホセを愛したのは、任務よりも自分を大事に考えて逃がしてくれたからで、ホセへの愛が冷めたのは密輸団の仲間に入ったことを後悔するホセに魅力を感じなくなったからです。
カルメンは男を虜にする魔性の女ではありますが、自分の人生に決して妥協しない熱い女でもあります。だから自分を愛しているホセを捨てて逃げることはせず、危険を覚悟でホセと向き合いケジメをつけようとしたのだと思います。
人間してだらしないのはホセの方で、清純で家庭的なミカエラという魅力的な婚約者と愛し合っていながら、運命的な恋愛の相手として自由奔放な魔性の女に出会って翻弄され、自由奔放な魔性の女は男に束縛されることが好まないからは自分に似合わないのではないかという思慮もなく、「私に惚れるなら覚悟しな!」カルメンが前もって忠告していることも忘れて、魔性の女との恋に陥ってしまうのです。カルメンがホセとの恋に冷めて、自分より明らかに華やかでカッコいいスター闘牛士のエスカミーリョガに気持ちが移っているのに、自分をまだ愛しているミカエラから離れ、ストーカーのようにカルメンに執着し、カルメンが自分の贈った指輪を投げ付けと、衝動的にカルメンを刺し殺してしまいます。人間的として精神的に成長していない子供としか思えません。ホセのせめてもの救いは、カルメンがホセを捨てて逃げずに危険を覚悟でホセと向き合王としてくれたことかも知れません。
Auditory highlightsinclude <Prélude> at the start, Carmen's entrance aria <Habanera>,Escamillo's <Votre Toast, Je Peux Vous le Rendre> and Don José'sexpression of love to Carmen <La Fleur que Tu M'avais Jetée>; the sheernumber of these is one reason this work is so popular.
The cast includesElena MAXIMOVA as Carmen and Massimo GIORDANO as Don José, having played thesame role in May 2015 at the Staatsoper unter den Linden in Berlin. Theappearance by conductor Yves ABEL follows on from "The Lady of theCamellias" (June 2015) and "Falstaff"
今回の鵜山仁美の演出は、オーソドックスな舞台装置でスペインの街や酒場、山の中、闘牛場の入り口などスペインの雰囲気が感じられてよかったと思いました。カルメン役のエレーナ・マクシモワドンは、味わい深い表現力豊かな表現力の歌唱力と、第1幕は男を翻弄する魔女のような雰囲気でしたが、ストーリーが進むにつれて女らしさ出してくる演技力は魅力がありました。ホセ役のマッシモ・ジョルダーノは、声の質、声量とも抜きんでていて、だらしない男・ホセが魅力的に感じられ、舞台に深みを与えていました。エスカミーリョ役のガボール・ブレッツは超えの質、声量ともカッコよく、スター闘牛士のオーラに溢れていて、舞台に説得力を与えていました。ミカエラ役の砂川涼子は透明化のある美しく声量も十分の歌唱で、カルメンに聴き劣りしない清純一途なミカエラを演じていました。日本人歌手を起用したことで、華やかなカルメンとは対照的な純情な田舎娘の雰囲気が出ていてよかったと思いました。イヴ・アベル指揮の東京交響楽団の演奏もスペインを感じさせる音楽でよかったと思います。三澤洋史合唱指揮の新国立劇場合唱団、TOKYO FM 少年合唱団の合唱もいつもながらハイレベルで、ソロ歌手、オーケストラと一体となって緊張感ある充実した舞台を盛り上げていました。特質に値するのは、第2幕初めのカルメンの歌に合わせた、新国立バレエ団のバレエダンサーの踊るダイナミックでかつリズムカルで美しく、華やかな踊り演出でした。バレエダンサーの踊りで、グラントオペラ的な華やかさは見応えがありました。
(2017.1.22 新国立劇場オペラパレス)
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内容は知らないので。。。
細やかな説明で初めてあらすじが分かりました。
拝見しながら歌声が伝わってきます。
オペラだけでなく、いろいろなものに詳しいのに驚きです。。
私もこの舞台を観ました。歌手陣は、主要役は全員良かったが、特にホセ役のマッシモ・ジョルダーノは、dezireさんが描いておられるように、ファンは是非聴いてほしいと思うほど魅力がありました。鵜山さんの演出はオーソックスで、も余計な深読みがないのが、かえって良かったと思います。ミカエラ役の砂川涼子さんも素晴らしい歌唱で、演出と指揮が良かったので、歌手陣は歌い易買ったのではないでしょうか。
新国立オペラは、キャスティング,演出,指揮、全ての面に目を行き届いており、今回も楽しめました。
おた氏のレポートで、ビゼーの『カルメン』に興味を持っていただいて、大変うれしく思います。これからもいろいろ興味あるトピックのレポートを書いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私も、鵜山さんのオーソックスな演出が好きです。ご指摘のように、全体としてレベルが高く、楽しい舞台でした。「カルメン」の舞台を観たのはなんと10年ぶりですが、やはりの音楽は、良いですね。
ブログ拝見しました。
「フランスオペラを代表するオペラという表現は適当でないように思います。」同意見です。本来、一番フランス的なのは、ご指摘の通り、マスネの作品などかも知れません。更に、私は、ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」も、きわめてフランス的、フランス語の特性を生かした作品だと思っています。
それにしても、ビゼーは、一度もスペインを訪れていなかったことは知りませんでした。それで、このような音楽を作ったというのはやはり天才なのですね。
ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」は、未だ見ておりませんが、「きわめてフランス的、フランス語の特性を生かした作品」というお気なしですので、是非生の舞台で観たいですね。傑作オペラなのに、上演される機会が中々ありませんね。
偉大なオペラの作曲家は、現地に行ったこともないのに、その国の雰囲気を感辞させるオペラを造れるのはすごいですね。プッチーニもね日本人、アメリカも中国を見たこともないのに「蝶々夫人」「西部の娘」や『トゥーランドット」をそれらしく作ってしまうのはすごいですね。
カルメンは昔からフランス人の人気のオペラだとか。「フランス人の憧れるスペイン」のイメージが安心して楽しめるからでしょうか。
ひるがえって、「ぺリアスとメリザンド」はフランス人には人気があるのでしょうか?snowdropはDVDでしか見たことがありませんが、大好きです。
三角関係はどこの国もよく似た悲劇につながりますね。男性は悪女に、女性はちょいワルの男性に、つい惹かれてしまうようです。
音楽を楽しむだけでなく、あらすじもこんなにきちんとブログにまとめていらっしゃるので、ビックリです。
博識でいらっしゃるので、うらやましいです。参考に色々と拝見させていただきますね!
今回カルメンを舞台で見た印象では、カルメンは銃奔放な女性ですが、ホセを捨てて逃げたりしない、自分の生き方に確固たる自信を持った魅力ある女性に感じました。もたちろん、私にはとても手に負える相手ではありませんが・・・。
「ぺリアスとメリザンド」は、是非観たいと思っているのですが、上演されるという話も聞いたことがないので、未だ見たことがありません。上演されないのは、あまり人気がなくお客を余部ないからかも知れませんね。
カルメンのようなオペラは、確かに音楽だけで十分楽しめますね。 私の場合、せっかく生の舞台を観たので、この幸せな体験を頭に刻み込んでおくためにブログを描いています。ある程度予習しておくと、倍楽しめるというメリットもありますし、 usakichi71さんのように、しっかり読んでくださる方がいると、それも大きな喜びです。
これを機会によろしくお願いいたします。
ただ、過去において二回見ているんですね。
一回目はカラヤンの撮った映画だと思うが、フレー二が出ていたので見に行った。。二回目はメットの公演で何故か見ているが印象に残ってない…今となっては不思議でしょうがない。大好きなオペラです。
カルメンの人物像は好意的に見ており、ご意見にほとんど賛同します。ただ、ホセに興味を持ったのは彼が最初は気にも留めていなかったからで、舞台の演出はそこを間違えないで欲しいといつも思う。自分に正直で勇気があり、魅力的ですが心底惚れるには危険な相手でしょうね…
ホセの人物像はまったく同感です!はっきり言ってバカですね( ´艸`) ですから、デル・モナコのホセを聴いたりすると、立派過ぎて説得されそうになりww 見失いそうになる。バルツァのカルメンは好きですが、相手役のカレーラスが端正すぎてこれはこれで馬鹿に出来なくてモヤモヤします。どなたのホセ役が良いと思いますか?
バルツァは若くして亡くなった友人のイチオシでした。CDはカラヤンですが、DVDはレバインが振ってるんですね。あの映像を見てバルツァが老け顔で嫌だと言う人も居るが、私は全然気にならないし素晴らしいと思いました。演技も声も…彼女がカルメンを歌うというイメージ無かったのですが完璧です。カレーラスはどうしても、ブイヨン公妃に訴えるマウリッチォの仕草がそのままで(^^; カッコ良過ぎて泥臭くないんだなぁ…
ホセは意外でしょうが、私はカウフマンをかいます。
彼のホセは凄い…何が凄いって、劇が進むにつれて最初はミカエラを愛する軍人だったのが、カルメンを好きになってしまい、だんだんと壊れていくさまが凄かった。最終幕のあの、鬼気迫る狂気…追っかけも居るくらいハンサムな彼が、あの演技と歌唱で迫るシーンには圧倒されました。