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心に残った旅・芸術とアートとの出会い   

フィリッポ・リッピの最後の傑作「聖母マリアの生涯」

スポレート サンタ・マリア・アッスンタ聖堂

SpoletoCathedral Cattedrale diSanta Maria Assunta


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 ウンブリア州のなだらかな緑の丘陵地帯に広がる変化に富んだ美しい風景。ルネッサンスの数々の傑作は、この地方の美しい自然と芸術の融合、平和と穏やかさから生まれました。芸術と信仰の中世の街アッシジは、イタリアを代表する聖人聖フランチェスコと彼を描いた傑作があり、カレンディマッジョといった伝統的な古式行事の時には多くの人々を迎えます。州都ペルージャは丘の上にある古い歴史ある街で、イタリアでも指折の芸術・建築遺産があり、大学やイベントで多くの外国人も集まる国際的な街です。山や丘に点在するグッビオ、オルヴィエート、スポレートなどの小さな村々にもすばらしい芸術遺産です。





Spoleto Cathedral is thecathedral of the Archdiocese of Spoleto-Norcia created in 1821, previously thatof the diocese of Spoleto, and the principal church of the Umbrian city ofSpoleto, in Italy. It is dedicated to the Assumption of the Blessed VirginMary.



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スポレートは、Montelucoの聖なる木の麓にあるSant'Eliaの丘に広がっており、ドゥ・モンディ・フェスティバルが始まった時代からの驚くほど豊かな芸術にあふれ、国際文化を象徴する都市のひとつといえます。 歴史的旧市街は中世の外観を維持していますが、ローマ遺産の跡もまだ目に見られます。スポレートの最も古代のモニュメントが早い、Sant'Ansanoのロマネスク様式の教会、ローマ劇場、サンサルヴァトーレ教会の近くに、興味深いDrususとゲルマの門、マーケット広場に導いたローマのアーチ、そう遠くないところには、サン・グレゴリオ・マ​​ッジョーレ、長老会の13世紀の教会、紀元2世紀からトラバーチンのブロックと円形闘技場から作られたトリプルスパンローマ橋があるそうですが、スポレートの滞在予定が1日弱しかなかったため、とても全部は見ることができず、必死に写真を撮っているうち時間が過ぎてしまいました。




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この街を訪れた目的は、町の最も大きな記念碑であるスポレートのサンタ・マリア・アッスンタ聖堂に行って、フィリッポ・リッピのフレスコ画を見ることでした。大聖堂は、12世紀にロマネスク様式で建てられ、その後、大ビザンチン様式のモザイク(1207)で飾られたルネサンスファサードにポーチを加えて修復しました。聖エウフェミアの12世紀の教会は興味深いロマネスク様式の建物で、聖堂の教会であるのドゥオモ広場に続く階段に面しています。ジョヴァンニエ・パオロとサン・ポンツィアーノ教会、聖ドミニクと聖ニコラスの教会や市庁舎、あるいは市庁舎は13世紀からのものだそうです。



The church is essentially anexample of Romanesque architecture, with a nave and two side-aisles crossed bya transept, although subsequently modified. It was built from the second halfof the twelfth century after the city had been devastated by FrederickBarbarossa's troops, over an area where there had previously stood an earliercathedral, dedicated to Saint Primianus and destroyed by the emperor. A notable external porch and the belfrywere added in the fifteenth and sixteenth century respectively.




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この大聖堂は、元々あった教会の上に建てられ、鐘楼とともに1207年に完成したたそうです。鐘楼はローマ時代の遺跡の石を活用しているそうです。建物の玄関に導く、あるいは柱列として拡がるポーチは、ルネサンス期にテラス含めて15世紀に付け足されたようです。聖堂内部は、全体の落ち着いた色に金色に輝くモザイク、8つのバラ窓が非常にバランス良く配置されていました。モザイクはビザンチン様式で、イエスを中心に聖母マリアと福音書記者ヨハネ、作ったのはソルステルノというモザイク師、中央のバラ窓も、アッシジやシエナの大聖堂のような大きなバラ窓のような主張が強さは感じられず、小さな窓の四隅には四福音書記者の浮彫があり、細かいモザイクのような装飾が窓を囲っていて、その下にはギリシア神話に登場する英雄ペーレウスと兄弟のような二人が全体を支えていまました。後陣に描かれているのはフィリッポ・リッピの最後の傑作であり、遺作となった『聖母マリアの生涯』でした。




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The façade is divided into threebands. The lower one has a fine architraved door with sculpted door-posts. Twopulpits are provided on each side of the porch. The upper bands are separatedby rose windows and ogival arches. The most striking feature of the upperfaçade is the Byzantine-hieratic mosaic portraying Christ giving a Benediction,signed by one Solsternus (1207). He signed his work with the inscription"Doctor Solsternus, hac summus in arte modernus", calling himself anoutstanding modern artist. Nothing else is known about him. He was certainlyahead of his contemporaries, because it would take half a century before themosaics in Roman churches would surpass his style. The part of the belfrycontemporary with the church reuses Roman and early medieval elements.






フィリッポ・リッピのフレスコ画

『聖母マリアの生涯』

大聖堂にはフィリッポ・リッピが当時では最新の技術のすべてを込めたフレスコ画『聖母の生涯』があります。スポレート大聖堂の天井画『戴冠の聖母』は、フィレンツェ派の巨匠フィリッポ・リッピの遺作で、描かれた画家最後の傑作です。




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『聖母戴冠』の主題は、聖母マリアが大天使ミカエルから自身の臨終を聖告され、今一度、息子イエスの弟子達に会いたいと願い、皆が雲に乗って集まった中、三日後にその時を迎え魂が昇天するも、魂が肉体に戻され、再び肉体と共に昇天し父なる神より受冠される場面で、明瞭な線描と豊かな色彩を用いながら深い精神性を携えた静謐さを感じさせる人物描写が特徴的です。この作品では聖母マリアの受冠を中心に、左右の対象性を意識し描かれた構図になっています。フィリッポ・リッピは天井画『聖母戴冠』を工房の手を借りながら程度まで完成させましたが病に伏し死去したため、天井画部分は息子のフィリッピーノ・リッピが、壁画部分は弟子のフラ・ディアマンテが後を引き継ぎ完成させました。下部左側には『受胎告知』の場面、真ん中は『聖母マリアの死』、下部右側には『キリストの誕生』の場面が描かれています。




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Theinterior was significantly modified in the 17th–18th centuries. It has kept theoriginal Cosmatesque floor of the central nave and the frescoed apse. Thepaintings of the latter were finished in 1467–1469 by Filippo Lippi and hispupils Fra' Diamante and Piermatteo Lauro de' Manfredi da Amelia: they depictscenes from the Life of the Virgin. Lippi is buried in the south arm of thetransept.





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 フィリッポ・リッピは、落ち着いて気品があって魅力的で親しみがあり、繊細な表現が美しい画風の作品を数多く残しました。迅速なスタイルと神経、生き生きとしており、優美な線形性、肖像画の専門知識、自然主義的な配慮により特徴付けられます。当時の彼の故郷・フィレンツェの考古学と古典的な建築は、フィリッポ・リッピの画風と密接な関係もっていると考えられます。明瞭な線描と豊かな色彩を用いながら深い精神性を携えた静謐さを感じさせる人物描写が特徴的で、聖母マリアの受冠を中心に、左右の対象性を意識し描かれていることが構図から感じられます。





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大聖堂の後陣に描かれている『聖母マリアの生涯』は、フィリッポ・リッピの世界の中にタイムスリップしたような錯覚に陥るほど、すばらしい絵画空間を体験できました。『戴冠の聖母』の場面は、優美な聖母の美しさと、豪華絢爛の色使いの中で特に青色が素晴らしく綺麗でした。





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フィリッポ・リッピは、『聖母マリアの生涯』を61才の1467年から手掛け始めて、1469年にリッピはこの作品を書き上げることなくこの世を去りました。スポレートで亡くなったリッピの遺骸は祖国フィレンツェに返還する話がありましたが、スポレートの住民が町の歴史的名誉として返還を拒否しました。 フィリッポ・リッピの墓はメディチ家のロレンツォ豪華王が費用を出し、墓の設計は息子であるフィリッピーノ・リッピが行い、大聖堂内部の右翼廊の壁に埋め込まれた墓で眠っています。




 文字をクリックするとリンクして、フィリッポ・リッピのフレスコ画をみることができます。

スポレート大聖堂のフィリッポ・リッピのフレスコ画





《参考文献》

イタリア観光局.公式サイト ウンブリア州

地球の歩き方 A09 イタリア

グロリアフォッシ (), 塚本 博 (翻訳)、イタリア・ルネサンスの巨匠たち

「フィリッポ・リッピ」 1994/2






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by desire_san | 2018-09-08 17:01 | イタリア・ルネサンス美術の旅 | Trackback | Comments(2)
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Commented by shinn-lily at 2018-09-09 10:31
聖書を読み終えて、宗教画がやっと身近になりました。
聖母マリアの最後に住んでいた家(エフェッソス)を思い出しながら、この絵を見入りました。ご紹介、嬉しいです。
Commented by Koneoka at 2018-09-11 11:54 x
サンタ・マリア・アッスンタ聖堂内陣のブルーのクーポラうっとりしました。スポレートはイタリアの人気探偵ドラマの撮影場所になっていて、観光客がいても、フレスコ画を鑑賞している最中に撮影が聖堂前で始ままり、ワンシーン撮り終えるまで外に出られなくなってしまいました。