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芸術と自然の美を巡る旅  

イタリア屈指のローマバロック美術の美しい内部装飾

ジェズ教会

Churchof the Gesù

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ジェズ教会は、ヴェネツィア広場に近い中心部ジェズ広場に面ししていて、ローマでも屈指の内部装飾の美しい教会ということで、一度行って見ることにしました。





JezChurch is the first Jesuit church built in Rome from 1568 to 1584. The JezChurch is centrally located near the Piazza Venezia, facing Jez Square and isone of the most beautiful churches in Rome.



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ジェズ教会は、1568年から1584年に建てられローマで最初に建てられたイエズス会教会です。イエズス会は、1551年に宗教改革とその後の対抗宗教改革の時代に活躍したイグナチオ・デ・ロヨラやフランシスコ・ザビエルらによって創設されたキリスト教、カトリック教会の男子修道会でした。イエズス会士の聖職を目指す優秀な学生を世界中から集めてそこに住まわせ、グレゴリアン大学に通わせました。ザビエルは日本の鹿児島県、長崎県、大分県などと山口県で布教をし、46歳で世を去りました。



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イエズス会の母教会の為、大きく威厳のある教会です。ファサードは「世界初の真のバロック様式のファサード」と言われ、アメリカの教会を始め、世界中のイエズス会の教会はこの教会をモデルとしています。


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内部の装飾は素晴らしく、教会の他の天井部分のクーポラなどにも彫刻や絵画でびっしりと装飾されており、とても美しいです。右身廊の突き当たり近くにある大きな礼拝堂で、もう一人の会の創立メンバー、ロヨラの礼拝堂の真向かいにあり、向き合わせになっています。ローマバロックを代表する建築家・画家ピエトロ・ダ・コルトーナが造った礼拝堂では、祭壇の中央で天使がザビエルの聖遺物である右腕を守っています。



17世紀から内部装飾が贅沢に飾られて、ローマバロック芸術の最も顕著な作例の1つです。身廊の金庫室のフレスコ画が印象的です。

イエズス会は、マドンナ・デッラ・ストラーダ(道の聖母)を保護者として敬慕していて、道の聖母(サンタ・マリア・デラ・ストラーダ)」とは、イエズス会の最初の教会の名称でした。ジェズ教会の左側にある礼拝堂『道の聖母(サンタ・マリア・デラ・ストラーダ)礼拝堂』には、道の聖母・サンタ・マリア・デラ・ストラーダの絵がありました。礼拝堂の中には、聖母マリアとまだ小さなキリストの描かれた絵が、暗い礼拝堂で、光り輝いていました。



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寺院の翼の1つはバロック様式のローマの芸術の驚異といえるロヨラの聖イグナチオのチャペルを収容しています。その中には銀、金、青銅、大理石といくつかの特別なミネラルで飾られた聖人の墓があります。トランセプトの右側には、ロヨラの聖イグナチオと一緒にイエスの協会を設立した修道士の一人、聖フランシスコ・ザビエルの祭壇があります。祭壇の上に聖人の右前腕が保存されている遺物が保管されています。



「聖イグナチウス礼拝堂」はこの教会の中でも最高傑作とされており、アンドレア・ポッゾが設計し、イグナチオ・デ・ロヨラが埋葬されています。内部装飾で最も目に付く天井のフレスコ画は、1679年にジョヴァンニ・バッティスタ・ガウッリが描いた壮大な『キリストの御名の勝利』というフレスコ画です。漆喰装飾で造られた天使や雲がスペースをはみ出して大胆に天井に配置され、ローのバロックの真髄を感じることができました。ガウッリはクーポラにもフレスコ画を描いていいます。



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身廊の右側の第一礼拝堂は「聖アンデレ礼拝堂」と呼ばれ、ジェズ教会を建てるために取り壊された古い教会が聖アンデレに捧げられていました。全ての絵画装飾はフィレンツェのアゴスティーノ・チャンペッリが完成させました。アーチ上には男性殉教者が描かれ、壁柱には女性殉教者が描かれていて、天井のフレスコ画には栄光のマリアとそれを取り囲む殉教した聖人たちが描かれています。壁面の半円形の部分には「嵐に立ち向かう聖アグネスと聖ルチア」と「聖ステファンと聖ラウレンティウス」が描かれている。祭壇飾りには「聖アンデレの殉教」が描かれています。



右側の第二の礼拝堂は「受難の礼拝堂」と呼ばれ、イエスの受難の光景があちこちに描かれています。壁面の半円形の部分には「ゲッセマネのイエス」と「ユダの接吻」、壁柱には「キリストの鞭打ち」、「ヘロデの前のキリスト」、「この人を見よ」、「ゴルゴダの丘への出発」、「十字架刑」が描かれています。祭壇飾りは「聖母子像と祝福されたイエズス会士」が描かれています。祭壇には18世紀のイエズス会士の遺骨を納めた青銅製の聖遺物箱が収められており、彼は1954年にピウス12世によって列聖された。壁の聖牌は、21代と28代のイエズス会総長を記念したものです。



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右側の第三の礼拝堂は「天使の礼拝堂」と呼ばれ、天井のフレスコ画には「聖母戴冠」、祭壇飾りにはフェデリコ・ツッカリの「三位一体を礼拝する天使たち」が描かれています。右には同じ作者の「反逆の天使の敗北」、左には「魂を煉獄から解放する天使たち」が描かれています。



右の翼廊にあたる大きめの礼拝堂は「聖フランシスコ・ザビエル礼拝堂」で、ピエトロ・ダ・コルトーナの設計によります。多彩色の大理石に囲まれた化粧漆喰のレリーフには「天使によって天国に迎えられるザビエル」が描かれており、祭壇飾りはカルロ・マラッタによる「上川島でのザビエルの死」です。アーチ上の装飾にはザビエルの生涯が描かれています。銀の聖遺物箱にはザビエルの右腕の一部が保存されており、残りはインドのゴアにあるイエズス会の教会に埋葬されています。身廊の一番奥、主祭壇の右にある最後の礼拝堂は「イエスの聖なる心臓の礼拝堂」であります。短縮された翼廊が雄大な礼拝堂として機能しています。



左側の第一の礼拝堂は「聖フランシスコ・ボルハ礼拝堂」となっており、祭壇飾りはアンドレア・ポッゾの「聖フランシスコ・ボルハの祈祷式」が描かれています。天井や壁面の半円形の部分のフレスコ画、壁にはピエール・フランチェスコ・モーラのフレスコ画があります。





左側の第二の礼拝堂はキリスト生誕に捧げられており、「聖家族礼拝堂と呼ばれています。キリスト生誕を描いた祭壇飾り、天井画はキリスト生誕への天界の祝福を描いており、小尖塔の上にはダビデ、イザヤ、ゼカリヤ、バルクがあり、ルネットには「羊飼いへの告知」と「幼児虐殺」が描かれています。他に東方三博士のフレスコ画などがある。4つの寓意的像は、節制、慎重さ、不屈さ、正義を表している。



左側の第三の礼拝堂は、「三位一体の礼拝堂」と呼ばれ、この礼拝堂のフレスコ画は1588年から1589年に主に3人の画家が完成させたものです。天地創造の絵や壁柱の天使たち、その他のフレスコ画、左の壁の「キリストの変容」と右の「アブラハムと3人の天使」があります。








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by desire_san | 2019-04-09 00:15 | ローマ美術の旅 | Comments(0)

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