人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

dezire_photo & art

desireart.exblog.jp

芸術と自然の美を巡る旅  

人間を良く知り、より幸せに生きるために役立った本

人の心を理解するための名著   

A great book to understand the human mind

人間を良く知り、より幸せに生きるために役立った本_a0113718_23195956.jpg




中野孝次著「良寛に学ぶ「無い」のゆたかさ」2000年 小学館


歴史に何の貢献もしていないのに、なぜ良寛の名は誰でも知っているのか不思議に思って、この本を読みました。


良寛は倉敷市の円通寺での禅寺での禅修行も終えて、三十代終わりに地位も全てを捨て、新潟の国上山に戻る旅に出て遍歴の事を詩にして詠んでいます。諸国はこの時、飢饉が続き農民達は食べるものすら困っていました。農村を廻っても鉢を掲げても、乞食に近い身なりの良寛に鉢に何も入れてもらえなかったと詩の中に書かれていました。良寛はここで悟りを見いだしたと言われています。


詩人としての心の中の思いが関心事であり、それを言葉に変え、形に作ることばによって心の中を表現することが良寛の生き甲斐となりました。良寛の本質は、詩人の天賦の才能を肯定し、僧というものと違う生の形をとり、貧を貧と思わず優遊と生きることができる事を悟ったことだと感じました。良寛の偉大さは、目指すものがあれば、物がなく貧であっても人間は心豊かに生きられることを、身をもって示したことだとこの本を読んで思いました。幸せに生きるのに必要には、「喜びを見つめる感性」と「嫌なことを笑い飛ばせる度量」と「目的意識と志」だという価値観を私に与えてくれた本です。





デビッド・D.バーンズ「いやな気分よ、さようなら」

山岡 功一, 夏苅 郁子, 小池 梨花, 野村 総一郎訳 (星和書店)


精神医学の行動認知療法を専門医以外の一般の読者にも分かりやすく示した、この分野を代表する本といえます。人間の非合理的な行動に潜む、認知の歪みを自己分析し、そこから起こる心の抑うつから開放される方法を具体的に示しています。「抑うつ」克服法を自分で学べる「うつ病」のバイブルとも賞される名著で、「うつ病」でないが読んでも、自分を苦しめている認知の歪みを解消し、より豊かに生きる生き方を示唆してくれると思います。





エリック・バーン「人生ゲーム入門」―人間関係の心理学

   南 博 ()  1976年 河出書房新社 (2000年再販)


バーン博士の創始した交流分析は、交流分析とは、アメリカの精神科医エリック・バーンが考案した理論体系で、1950年代から発達してきた心理療法のひとつです。 交流分析は、個人の自我状態を親・成人・小児の三領域に分け、人間関係においてこの三者が互いにどのように働くかを解明するもので、自分自身のことや、人と人との間で何が起こっているのかを知りたい人に役立ちます。この本は、交流分析を日常生活に応用し分かりやすく解説したで、興味深い人間理解の優れたテキストです。様々な相手との人間関係を客観的にとらえ、難しい日常の人間関係をゲーム感覚でとらえることで、人間関係で悩むことが少なくなりました。





大井玄「『痴呆老人』は何を見ているか」(新潮新書)


認知の力の衰えた人の世界にひとつの解釈を与えた本です。人は同じ環境にいても、それぞれ自分で意味を見出し、結果的に別の環境に住んでいるように生きている。人は与えられた環境で、最も苦痛を小さくしようとして生きる傾向にある。また、人には自分が中心の世界のイメージを描きたがる傾向にあり、その思い込みに気づかないことが多いのです。


認知の力の衰えを自覚し、他人から指摘、至難されると、不安お不快感の苦痛から逃れるために、自分の記憶や理解の範囲内で不安の少ない世界を作り出し、それを現実として生きようとします。この人たちの現実を壊さないように、笑顔と敬意を持って接することで、認知症の人の異常な行動を抑えることができると言っています。


認知症の人の人に接する臨床医の言葉に説得力があり、認知症でない普通の人との人間関係を考える上の示唆を与えていると思います。










by desire_san | 2016-04-14 02:09 | 日本の旅と文学・映画・ドラマ | Comments(0)