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阿修羅 《人が恋をする仏像》

阿修羅 《人が恋をする仏像》
Asura (Buddhism)

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 奈良の興福寺の阿修羅像は、日本の仏像でも最も人気のある仏像の一つで、以前東京国立博物館で『阿修羅展』が開かれたときは、観客が100万人に近づく勢いで、当時開かれた美術展では過去最高を記録しました。当時、阿修羅の人気は社会現象となり、阿修羅に恋してしまった人が、書生だけでなく男性にもがたくさんいたそうです。





TheBuddhist asuras are broadly derived, in general character, from the wickedasuras of Hinduism, but have acquired some very distinctive myths. Japanese Asura in Kōfuku-ji in Nara is great popular in Japan.



 人間が仏像に恋するなんてことがあるのだろうかとも思いましたが、本当にあるようです。人間を恋の虜にしてしまう仏像として昔から噂になっていたのが秋篠寺の技芸天です。修学旅行に来た学生がこの仏像に一目ぼれして奈良に住み着いてしまい、自宅から捜索願いが出たという笑えない話があるようです。秋篠寺の技芸天に恋するのは若い男性のようです。


It seems that it istruly although it thought whether there would be any things that man loves aBuddha statue.The arts heavens in Akishino-dera had become a rumor from ancienttimes as a Buddha statue which makes man the captive of love.the student who cameto the school trip falls in love with this Buddha statue at first sight, itseems that there is a talk at which it cannot laugh of having come outThatloves the arts heavens in Akishino-dera seems to be a young man.



 興福寺の阿修羅の場合、厄介なことに女性にも男性にも恋をする人がいるようです。それは阿修羅像が美少年とも美少女ともとれる容姿をしているためでしょうか。そういう眼で見ると、この美しい顔にかすかに眉を寄せる憂いの表情があり人の心を酔わせる要素があります。更に阿修羅の場合、蜘蛛手のような6本の腕と三面六臂の異形の怪しさと美しい顔とが絶妙の緊張を成しており、人を陶酔の世界に誘います。今回の阿修羅展では360度から阿修羅像を見られる企画になっていましたが、360度から眺めることで見る人に異形の怪しさが強調され、刺激を強めているものと考えられます。本来前から見るように作られている阿修羅を横や後から見ることで、阿修羅の意に反して人間を官能の世界に誘ってしまったのかも知れません。



It seems that a troublesome thing requiresthose who make love a woman and a male in the case of Asura of Kofuku-ji.Is itbecause the Ashura statue is carrying out the appearance which can be takenalso with beauteous youth and a beauty in the bud?If it sees by such an eye,there is an element which there is expression of the anxiety which brings neareyebrows by this beautiful face faintly, and enchants people's mind.Furthermore, in the case of Asura, six arms like complexity, the variantdubiousness of third page six elbows, and a beautiful face have accomplishedexquisite strain, and invite people to the world of fascination.Although it hadbecome the plan which can see an Ashura statue from 360 degrees in this Asuraexhibition, variant dubiousness is emphasized by those who see by watching from360 degrees, and it is thought that the stimulus is strengthened.By seeingAsura currently made so that it may see from before original from width orafter, man may have been invited to the functional world against the will of Asura.

 

 阿修羅像を含む八部衆は、元々インドの外道の神々でしたが、釈尊に教化され仏法を守護する仏になりました。八部衆は仏法守護の神鬼ですから、身には鎧をつけ、迦楼羅は鳥面、緊那羅は一角三眼、沙羯羅は竜をまといつけるなど超現実的な怪奇な風貌で表現されています。阿修羅は三面六臂で、正面を向いている顔には慈悲と優しさを感じさせますが、眉をひそめながら強い決意を感じさせる強さもあり、この優しさと芯の強さを感じさせるところがなんとも魅力的で、人を引き付けるのでしょう。右側の顔は唇をかんで過去を公開しているような表情をしており、左側の顔は悲しそうな表情をしています。阿修羅像のかすかに眉を寄せる憂いの表情は、人を誘惑するものではなく、衆生の苦悩を知りともに眉を寄せて憂うる仏の深い愛、慈悲を表現しています。洗練された気高さの表現と異形の表現が、破綻することなく絶妙にバランスされることで、超現実性と現実性の調和的統一がなされています、仏の慈悲の教えを芸術的に表現した天平芸術の傑作です



阿修羅像を含む八部衆は、脱乾漆像の技術で作られています。脱乾漆像は最初に木で心棒をつくり土で造形し、土が乾くと漆を使って麻布を張り重ねます。その後、中の土を取り除き空洞にします。さらに表面に漆に木の粉を混ぜた木屎漆で仕上げて完成します。木屎漆を盛り上げて細部を作るため柔らかな表現ができるのが特色です。同じ興福寺にある十大弟子も脱乾漆像です。秋篠寺の技芸天も頭部のみ脱乾漆で作られています。人に仏像を恋人と錯覚させるほど、脱乾漆の技術には実在感のある表現する力があるのでしょうか。



阿修羅層には阿修羅には愛が表現されていると思いますが、その愛は仏の慈悲の表現であり博愛の精神です。人が阿修羅に恋しても恋は常に一方的な恋であり、阿修羅は決してその人ひとりを愛することはありません。阿修羅像はいつも、「私でなく人間を愛しなさい」というだけだと思います。


写真:上から、阿修羅像、五部浄像、沙羯羅像








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by desire_san | 2016-12-05 09:23 | 日本の美術・文化遺産 | Trackback | Comments(12)
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Commented by at 2009-06-06 17:39 x
お初です
去年、カミサンと真珠婚式の記念に奈良をドライブしました。目的の一つが阿修羅でした。高校の修学旅行で魅せられて40年ちかい歳月が・・・

Commented by desire_san at 2009-06-06 18:38
杉さん、阿修羅にはその忘れられない姿に、特別な思いを持っている方が多いようですね。
Commented by かとっぺ at 2009-06-07 01:03 x
若い子達に人気の阿修羅様。
私にも少しそのモテモテ人気をお分け下さいませ・・・(不謹慎ですね、すいません)
Commented by desire_san at 2009-06-08 11:20
かとっぺさん
阿修羅の若い女性のファンはアシュラーと呼ばれているそうです。若い女性が阿修羅に魅力を感じるのは、表情の優しさも大きいのでないでしょうか。優しさを求める女性が世の中に結構多いようですよ。(^0^ *)ノ
Commented by marilyn at 2010-04-03 00:58 x
こんばんは!
来月、阿修羅さんに会いに行ってきます。
私も修学旅行以来で、ものすごい月日がたっています。
Commented by yamanteg at 2010-04-11 19:56
しゅみーとから飛んできました。
秋篠寺の技芸天こそ吾輩が初めて一目惚れした仏像であります。
十数分ほど立ちつくしていました。
綺麗だと思いました。

阿修羅は数回お目にかかっておりますが、いつ見ても不思議な感覚におそわれます。
憂いを秘めて遠くを見つめる。
自分もその遠くへ行ってしまいそうな・・・・・
そしていつも去り難く去るのです。

仏像(そして古い建築物=寺院)を見に毎年奈良に行っております。



Commented by neko at 2010-05-07 23:39 x
昨年秋に、奈良に戻った阿修羅像も拝観しました。

上野の博物館でお会いした阿修羅はライトを浴びて、細く華奢で少年のような姿に
薄衣をまといなんとも優美なお姿でしたが、

奈良に戻った阿修羅像は、ほの暗いお堂のなかで静かにたたずんでおられました。
Commented by nonko72 at 2012-05-20 16:51 x
素晴らしく内容の濃い素敵なブログに感動しました。
たくさんの学びがあり嬉しいです♪♪
ぜひリンクさせて下さい。
たくさんの人に見てほしいブログです。
よろしくお願い致します。
Commented by snowdrop-momo at 2014-12-24 06:39
幅広い分野をカバーしておられるのですね。
これから色々拝見するのが楽しみです。

「ももさへずり*紀行編」をリンクしてくださってありがとうございます。こちらもリンクさせて頂きました。

よろしければ、「ももさへずり」にもお立ち寄りください。
こちらは、興福寺の隣にある教会(宮大工による)の待降節の記事です。

http://ramages.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post-2f56.html


Commented by teasakura at 2016-01-04 20:01
お邪魔したとき、同じカテゴリーの写真に阿修羅像が載っていたので、こちらに来ました。
私 阿修羅像大好きなんです。
Commented by rollingwest at 2016-12-18 11:52
興福寺は何度かいきましたが阿修羅像にはまだ対面したことがありません。何年か前に上野に来た時はあまりにも人気が高くて混雑回避で行きそびれてしまいます。
Commented by desire_san at 2016-12-18 13:38
rollingwestさん、コメントありがとうございます。
阿修羅像は興福寺の宝物館にあるので、興福寺に来ても以外に見ていない人が多いようですね。

by desire_san