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心に残った自然とアート   

複雑な心理描写を表現した傑作オペラ

ヴェルディ「オテロ」
Verdy "Otero"


 ヴェルディの『オテロ』は私が初めて生で鑑賞したオペラです。ミラノスカラ座の引越し公演で、主役のオテロにプラシド・ドミンゴ、指揮がカルロス・クライバーという最高の組み合わせでした。ドミンゴの強靭でエネルギーのほとばしるアリアは酔いしれるほど魅力的であり、緊迫感とドラマチックな迫力に貫かれたクライバー率いるスカラ座の演奏は息を呑むほど素晴らしいものでした。この舞台が私がオペラファンになったきっかけとなりました。写真はそのときの公演で使ったのと同じミラノスカラ座舞台装置です。


 



"Otero"of the Verdy is the opera which I am raw for the first time, and appreciated.Inthe move public performance of Milan La Scala Opera House, it was the highestcombination of Carlos Kleiber to the leading role's Otero.Domingo was tough,the aria to which energy spouts was so attractive that it was intoxicated, andthe performance of La Scala Opera House led by Kleiber through which a feelingof tension and dramatic force pierced was so wonderful that it wasthrilled.This stage became the cause from which I became an opera fan.Aphotograph is the same Milan La Scala Opera House stage setting as having usedby the public performance at that time.


 『オテロ』の原作はシェークスピアの4大悲劇のひとつで、破滅していく英雄の物語です。旗手イアーゴの讒言により、貞節で純真無垢な妻デズネーモナニが部下のカッシオに不貞を働いているのでないかと疑いをもち、1枚のハンカチから嫉妬に狂い、ついにデズネーモナニを絞め殺してしまい、その後事実を知り自分も自殺してしまうという話です。


Theoriginal of "Otero" is one of the four major tragedies ofShakespeare, and is a ruined hero's tale.It is the talk that chaste and pureand innocent wife Desdemona will have whether infidelity is committed and doubtin a subordinate's Cassio, it will be out of order in jealousy from onehandkerchief, Desdemona will be strangled to death at last, the fact will begot to know after that, and he will also commit suicide by standard-bearerIago's slander.


 ドミンゴの舞台は素晴らしいものでしたが、ストーリーにはどうしても納得がいきませんでした。ドミンゴのオテロは姿形も立派で凛々しく英雄の風格がありました。なせこのような立派な英雄がイアーゴの讒言やたった1枚のハンカチで、貞節で純真無垢な愛する妻デズネーモナの不倫を疑い絞め殺してしまうような愚かしいことをしてしまうのか全く納得がいきませんでした。


 しかし、新国立劇場で今回2回目の『オテロ』を観てこの疑問が解けてきました。新国立劇場のステファン・グールドの扮するオテロは黒人の醜い中年男のメイクであり、タマール・イヴェーリ扮するデズネーモナも20代前半の美女という設定をよく表していました。さらに、ブラゴイ・ナコスキ扮する恋敵のカッシオもイケメンで精悍な武将、悪役のイアーゴに扮するルチオ・ガッロさえもスマートな伊達男といえるメイクで、オテロがマイナリティのムーア人であることを際立たせていました。若く美しい妻に対して、醜い中年を過ぎたマイナリティのムーア人のオテロが常にコンプレックスと自分の身に余る幸せに不安を抱いていたという心情を感じさせる演出になっていました。


However,this question has been solved, seeing the 2nd "Otero" in New NationalTheater this time.Otero who Stephen Gould of New National Theater plays therole of is a black ugly middle-aged man's makeup, and Desdemona also expresseda setup called the beauty of early 20's well.Furthermore, the love rival'sCassio was also making it conspicuous for the makeup which can call it anintrepid general and the Date man even with smart Lucio Gallo which plays therole of Iago, the villain, by a good-looking man that Otero was the people fromMoore of my nullity.It had become the production in which Otero from Moore ofmy nullity which passed over the ugly middle age always gives his undeservedlygreat feelings of having borne uneasiness fortunately to the young beautifulwife.


 このように出演者のメイクは現実的で風貌的には全く魅力のないオテロでしたが、ステファン・グールドの歌唱は声量があり高音の伸びや抑揚のある表現も魅力的でした。オペラ「オテロ」の音楽は、愛、嫉妬、憎しみ、絶望感など複雑な心理描写が交錯する複雑で奥深いものですが、今回のタイトルロールも精一杯考察する心理描写を表現しよう頑張っており、好感が持てました。醜いオテロでしたが、歌唱の力が観客を引き付けるという意味では主役として十分魅力的でした。


Thus,although it was Otero who is completely unattractive actually and in looks, theexpression of Stephen Gould's song which has volume of voice and has the growthof loud sound and intonation was also attractive.although the music of opera"Otero" is what with which complicated psychological descriptions,such as love, jealousy, hate, and feeling of despair, mingle complicated anddeep, it will express the psychological description and it was likable.Althoughit was ugly Otero, in the meaning that the power of a song attracts aspectator, it was attractive enough as the leading role.  

ルチオ・ガッロ扮するイアーゴは同情の余地のない悪人の設定でしたが、ルチオ・ガッロの歌唱は上品でスマートな洗練された安定感があり、悪人として生きるイアーゴの存在に説得力を持たせるものでした。


 第4幕のデズデーモナ役のタマール・イヴェーリが歌うアリア「柳の歌」はデズデーモナの魅力と清廉潔白さを観客に共感させるものであり、ステファン・グールドの歌うオテロの最期のアリアはフィナーレを飾るにふさわしいものでした。


 演出はリアリズムに富み暗い話を強調しているようでしたが、ヴェルディの音楽の力と出演した歌手たちの輝かしい歌唱が舞台を華やかに後味のよいものにしていました。舞台に水を張り、ヴェネチアの町並みを模した舞台装置は、朝日、昼の光、夕焼けなどを照明で表現して美しく哀愁のある舞台でした。

2009923日 新国立劇場)







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by desire_san | 2009-10-11 20:23 | オペラ | Trackback | Comments(6)
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Commented by やっくん at 2009-10-12 02:25 x
私はオペラなるものは観たことはありません。ミュージカルは何度か足を運びましたが、迫力が違うでしょね。それとミュージカルは日本語ですが、オペラは原語でしょうから雰囲気は伝わってくるでしょうが内容が理解できないのではと敬遠してきました。
Commented by 5-saturn at 2009-10-12 22:31
ドミンゴのオテロは天下一と言っても過言ではないでしょう。ライブで鑑賞されたとは羨ましい限りです。その時のイアーゴとデステモーナは誰だったのでしょうか?
Commented by operaview at 2009-10-13 11:36 x
最後に貼ってある写真が良いですね。
人物が少し小さいけれど、背景からも、追い詰められたオテロの表情が充分想像できます。
ちゃんとオペラを理解して愛している方が撮ったのだろうな、ってわかります。
私も、そういう写真を撮りたいです。
Commented by desire_san at 2009-10-15 21:09
やっくんさん オペラは字幕を追うのが結構疲れるので
いつも予習して行って字幕をなるべく見ないようにしています。
Commented by desire_san at 2009-10-15 21:14
5-saturnさん ドミンゴの舞台のイアーゴはシルヴァーノ・カローリ
デステモーナはアンナ・トモアワ・シントウでした。
Commented by desire_san at 2009-10-15 21:17
operaviewさん 舞台の良い写真は少ないですね。
新国立劇場のホームページでも良い写真は少ないようです。

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